「寡婦」の意味と使い方とは?読み方や類語についても解説

「寡婦」という言葉に出会ったとき、それまで聞いたことがなかった人はまったく意味の予想がつかないかもしれません。今回は「寡婦」の読み方や、一般的な意味、役所で必要な条件に従った場合の意味、などについて解説します。「寡婦」の類語や使い方についてもお伝えするのでぜひ参考にしてみてください。

「寡婦」の意味と読み方とは?

「寡婦」の意味(条件)は死別や離婚で夫を失った女性

「寡婦」は「かふ」と読みます。「寡婦」とは夫と死別または離婚している女性のことです。さらに、再婚をしていないことも「寡婦」と呼ばれる条件となります。つまり、結婚したことがあっても、死別や離婚をして現在は女性一人、再婚もしていない状態の人のことを「寡婦」と言います。

「寡婦」の男性版は「寡夫」

「寡婦」と同じ状況にある男性のことは別の文字を使って「かふ」と読みます。男性が一人の場合は「寡夫」です。「婦」「夫」と文字は違いますが、置かれている状況は同じです。やはり再婚をしていない、男性一人の状態を指します。

(補足)未婚の場合は「寡婦」とは言わない

「寡婦」または「寡夫」の条件は「一度でも結婚をしている」ということです。夫や妻となった人が亡くなっていたり、離婚をして他人となっていたりしなければ「寡婦」「寡夫」とは呼ばれません。そのため、まだ一度も結婚をしたことがない未婚の人が、一人で過ごしていたとしてもそれは「寡婦」「寡夫」ではありません。

「寡婦」の使い方

話し言葉としては「寡婦」は使われない

「寡夫」という言葉は、主に書類上、または手続き上での立場の表し方です。そのため公的な手続きに必要な書類の記入や確認のときに「寡婦なのですが」と申し出ることはあっても、日常会話の中で「私は寡婦です」「彼女は寡婦だから」などと使われることはありません。

また「寡婦」という言葉は、単に「死別や離婚で独り身となった女性」という意味で使われる場合と、税金の控除などのために定義された条件の下で使われる場合があります。税金の控除を目的とした寡婦の定義は、一般的な「寡婦」という言葉とはやや異なる部分があるので、注意しましょう。

「寡婦控除」とは住民税の所得控除

「寡婦」という言葉がもっとも頻繁に使われるのは税金の控除の場面です。「寡婦控除」と言って、寡婦と認められた人は一定の条件の下で住民税が控除されます。これを「寡婦控除」といいます。寡婦控除を受けられる条件は細かく設定されているので「これまでに結婚をしたことがあって、死別や離婚で一人になっている女性」というだけでは控除の対象とはなりません。

「特別の寡婦」とは控除額が大きな寡婦

寡婦控除の対象となった人の中で、特別に控除金額が大きくなる条件に当てはまる人を「特別の寡婦」または「特定の寡婦」と言います。「特別の寡婦」に該当するには、「寡婦控除」の条件よりもさらに細かい条件をクリアしなければなりません。

他にも「寡婦年金」「寡婦福祉」など「寡婦」に当てはまる制度はたくさんありますが、いずれもそれぞれに条件が設けられています。

「寡婦」の類語

「寡婦」と似た状況を表す言葉は他にもあります。「後家(ごけ)」「未亡人」などがその例です。しかし「後家」も「未亡人」も「夫と死別した女性」にしか使われず、離婚した場合は含まれません。

「寡婦」の類語「後家」は本人に向けても大丈夫な言葉

「後家」は、主な意味は「寡婦」と同じですが、厳密に言えば「夫が亡くなった後、夫の後を継いで家を守っている女性」を指します。家を継ぐという形は、その家庭によりますが、主には子供を育てたり、夫の親の面倒を見ていたり、家業を継いでいたり、という状況が多いようです。

そのため「後家」という言葉自体は、後家である本人へ向けても決して失礼な言葉ではありません。しかし言葉の響きからか、面と向かって「後家さん」と言われることに抵抗を感じる女性は多いようです。相手の気持ちを考えると軽々と使える表現ではないのかもしれません。

「寡婦」の類語「未亡人」は直接は使わない方が良い

「未亡人」は「寡婦」や「後家」よりもメジャーな言葉で、聞いたことや使ったことがあるという人も多いでしょう。しかし「未亡人」は「未だ亡くなってない人」という意味でもあります。言葉のニュアンスとして「夫が亡くなったのに、まだ生きている人」と取ることもできるため、未亡人となった人に直接投げかけて良い言葉ではありません。

「寡婦」の類語「女寡(おんなやもめ)」は本人が使う言葉

「寡婦」という言葉の類語はいくつかあります。「寡婦」は「かふ」という読み方と別に「おんなやもめ」という読み方をすることもできます。「おんなやもめ」とは、寡婦と同じで夫を亡くした、または離婚をして独り身となった女性のことです。

「おとこやもめ」という言葉もあり、「寡夫」がこれに当たります。いずれも「連れ合いをなくした人」という意味で「おとこやもめ」「おんなやもめ」というだけで、その人の状況がわかる言葉です。

「やもめ」という言葉は「寡婦」と違って、主に口頭で使います。親戚や気の知れた仲間内で、自分や相手のことを「やもめ」という言葉で表すこともあるようです。しかし「やもめ」は相手や状況によっては失礼な言葉なので、一般的にはよほど気心の知れた相手にしか使いません。

まとめ

「寡婦」という言葉は、普段あまり頻繁に聞く言葉ではありませんが、意味を知っておけば一言でその状況を予測することができます。「寡婦」は少し難しく感じる言葉ですが、一般的な意味と、税金の控除に必要な「寡婦」の意味をある程度分けて認識しておくと理解がしやすくなるかもしれません。ぜひこの機会に自分の語彙の中に取り入れておきましょう。