「至急」と言われてどれだけ急ぐ?「至急」の意味と正しい使い方

ビジネスメールに「至急」と入っていたら、急いで対応しなくてはならないはずですが、現実的にはどれくらい急げばいいのかが分かりにくい「至急」という言葉。ここではビジネスにおける「至急」の意味とその正しい使い方について解説します。



「至急」の意味

一般的に「至急」(しきゅう)とは、「非常に急ぐこと」や「大急ぎ」という意味で使われています。ビジネスにおいても「至急」は非常に急ぐことという意味は変わりません。

しかしビジネスでは「至急、この案件を頼む」のように使われて、すぐに対応してもらわないと困るといった話し手の要求を押しつけることがあります。このような依頼を受け取った相手はすぐに対応しなくてはならないと慌てますので、本当にすぐに対応してもらいたいという案件にのみ使われるべき言葉です。

至急案件はどれくらい急ぐのか

至急で仕事を頼まれたら、他の案件を抱えていたとしても至急の仕事を優先します。それでは、具体的にはいつまでに対応すべきなのでしょうか。

顧客が本当に急いでいるのなら一時間でも待てないかもしれません。またビジネスではよくあることですが、「至急」という言葉を使い慣れてしまっていて、それほど急いでなくても「至急」を使いたがる人もいます。

至急案件は最優先

ビジネスの常識として、至急の仕事を依頼されたら、その仕事を最優先して行うべきです。顧客がいつまでに返答してほしいという具体的な日時が提示してきているならば、その日時を厳守するように努めるのが原則です。

返答期日を定める

しかしいつまでに返答がほしいという具体的な日時が提示されていない場合は、どうしたらいいのでしょうか。対応が早いことにいいことはありませんが、いつまでに返答しなくてはならないというルールはありません。

すぐに対応できないとき、または対応が遅れそうな場合には、いつまでに対応できるのかを相手に知らせましょう。返答日時を明らかにすることで顧客は安心し、信頼関係も生まれます。

要注意!「至急」を使った例文

「至急」という言葉は、何よりも優先するべき事案に使われる言葉です。「至急」をむやみに使うと相手を焦らせるだけですので、使い方には注意が必要です。

・上司が部下に「至急、これをやっておいて」

「至急」は「急ぐこと」の意味があると同時に、ビジネス上では自分の要求を強要することがあります。例文のように上司が部下に言えば、急ぎの用件なので部下はすぐに取りかかるべきでしょう。

・「至急、この件ついてお話しさせてください」

この例文のように、ある案件をなによりも優先させてほしいという状況ならば、「至急」は効果的です。どの案件よりも重要だということがよく伝わります。

・「先方に○○までに回答をしなくてはなりませんので、至急連絡をください」

何度も連絡をしたが返答を得られないような場合に用いられる例文です。どうして急いでもらいたいのかを説明すると先方も用件を受け入れやすくなるので、例文のように事情を説明するのがいいでしょう。

「至急」の類義語

「至急」の類義語がいくつかありますが、その中でもビジネスでよく使われる類義語について見ていきましょう。

「迅速」の意味と例文

「迅速」(じんそく)は「至急」の類義語で、物事の進行が早いという意味です。そのため至急と置き換えることができて、「迅速にご対応いただきありがとうございました」や「迅速に対応願います」のように使うことができます。

「早急」は急いでいるニュアンスがある

「早急」(さっきゅう)も至急と同じく「非常に急ぐこと」という意味ですが、「早急」のほうが「至急」よりも急いでいるというニュアンスが出ます。「早急に返答をお願いします」や「早急に対応していただきたく存じます」のように使います。

メールでは「早急」のほうが丁寧

メールで急ぎの用件を伝えるときに「至急」を使いたくなりますが、「至急」は相手への配慮に欠ける印象があります。返信を急いでもらいたい場合は、「至急」よりも「早急」を使い、「早急にご返信ください」のように書いたほうが丁寧な表現です。

また「大変恐縮ではありますが、早急に返信をいただけないでしょうか」という表現ならば、相手への理解を示しているので、より丁寧な表現と言えるでしょう。

「緊急」は大至急という意味

急ぐという意味で「緊急」も使われることがありますが、これは至急よりもさらに急いで大至急に用件を済ませたいときに使われます。

しかし「緊急」には、急いでその案件に対応するという意味とともに、相手にすぐに対応してもらわなくて困るというネガティブを意味合いが含まれて、相手が緊張してしまいます。ですから「緊急」は、本当に急ぐ場合にのみ使うようにしましょう。

ビジネスに活用!「至急」の敬語表現

急ぎの用件を伝えると雑な言葉使いになりやすいですが、ビジネスにおいてはいつでも敬語を正しく使えることが大切です。

敬語を使って丁寧な表現を心がけよう

ある案件を急いでやってほしいという場合には、「この件について、優先して進めていただくことはできるでしょうか」と聞くのがいいでしょう。このような言い方にすると、相手の立場に立ち、相手の都合を推し量った表現になるので親切です。

「至急、お願いします」も丁寧語が使われているのですが、相手によってはぶっきらぼうに聞こえてしまうことがあります。丁重に扱うべき顧客に対しては、慎重な言葉遣いを心がけましょう。

急いで返答する場合にも敬語が大切

また相手から急ぎの用件を受け取った場合は、「至急対応します」という言い方では粗雑な印象を与えます。それよりは「至急対応いたします」や「迅速に対応させていただきます」のように敬語を使うことで相手へ敬意を表せます。

至急の英語表現と例文

英語では「至急」をどのように表現するのでしょうか。英語での表現方法をいくつか紹介します。

【小見出し】至急を使った英語表現

「至急」という意味の英語表現には下記のようなものがあります。

  • immediately
  • at once
  • in a hurry
  • as quickly as possible
  • as soon as possible
  • urgently (大至急で)

至急を使った英語での例文

・「すぐにお返事をください」
Please reply to me as soon as possible.

・「至急、送付願います」
I really appreciate for you if you could send it at once.

・「至急ご確認ください」
Please confirm that in a hurry.

・「至急に対応をお願いいたします」
It would be great if you could work on the correction immediately.

まとめ

急ぎの用がある場合につい使いたくなる「至急」ですが、使い方を間違えると押しつけがましく聞こえてしまいます。ビジネスにおいて「至急」という語はむやみに使わずに、本当に急いでいる場合にのみに使うようにします。

相手への配慮も忘れずに敬語表現も使えれば、緊急の場合でも相手との関係を保ちながらいいコミュニケーションが取れるでしょう。