「推奨」の意味とは?類語の「奨励」「推薦」との違いも紹介

「推奨」は、日常会話だけでなく広告などでもよく見聞きする言葉です。文字の見た目からおすすめされていることがうかがえるますが、似ている言葉の「奨励」や「推薦」などとの違いを理解するためにも、「推奨」の正確な意味を理解しておきたいものです。加えてこの記事では、「推奨」の使い方や対義語も紹介しています。

「推奨」の意味とは?

「推奨」の意味はほめてすすめること

「推奨」は「すいしょう」と読みます。ある物事や人物をほめてほかの人にすすめることを表す言葉で、対象のどこが良いのかについてポイントを挙げたうえでおすすめすることです。

熟語に用いられている「推」という文字にはおしすすめるという意味があり、もうひとつの「奨」にもよいと認めてそれを行うようにすすめるという意味があります。

ともに訓読みでは「すすめる」と読むことからも、「推奨」が何かをすすめるときに使われる言葉であることがうかがえるでしょう。

「推奨」の使い方と例文

「推奨」は選択を強制しない

「推奨」は対象のよいところをあげて、他人に「これはいいですよ」とおすすめするときに用いる言葉です。最終的に選択するかどうかの判断は相手に委ねているので、絶対にこれを選ぶべきだというような強制的な意味合いは「推奨」にはありません。

したがって「推奨」の使い方は、判断に迷っている人に対して「選択候補としていかがですか」とするものです。

「推奨」には宣伝効果が期待できる

「推奨」はやんわりとおすすめするという意味合いがある言葉であるため、強引さは感じられません。しかし、対象となるものについて詳しい人からの「推奨」を受けることができればどうでしょうか。

多くの場合、それが良いものであることを強くアピールできることになります。つまり、すでに信頼を得ている人や団体からの「推奨」には、高い宣伝効果が期待できるのです。

「推奨」を使った例文

  • スマートフォンに詳しい彼が推奨する機種を選んでおけば、ます間違いないだろう。
  • 製造者が推奨する通りの使い方で故障したなら、修理に対応してもらえるはずだ。
  • 信頼する医師が推奨している新薬なら、試してみてはどうだろう。

「推奨」と類語の「奨励」「推薦」との違い

「奨励」とは積極的にすすめること

「奨励」の意味は、ある物事や行動をよいものであるとして、それを行うよう他人に強くすすめることです。

やわらかくおすすめする「推奨」とは違い、「奨励」にはそうさせるように働き掛ける意味合いがあり、「絶対にやるべきだ」というニュアンスも感じられます。

そのため、目上の方に対して「奨励」を使うと押しつけがましい印象を与える恐れがあるので、おすすめできません。

「推薦」は適切なものとして他人にすすめること

「推薦」とはある人物や団体、ものを他人にすすめることです。「薦」という文字には、いくつかのものからそれを選んで取り上げるように働きかけるということを指しているため、「推奨」に近い意味をもった類語として用いることができます。

用法での注意点は、「推薦」で対象となるのは人物や団体・ものであることで、「運動の際には水分補給を推奨する」という場合の言い替えに「推薦」を用いることはできません。

「推奨」の対義語

「非推奨」は選ばないほうがいいよということ

「非推奨」とは、「推奨」に「それにあたらない」という打消しの意味を加える「非」がついた言葉です。主にIT関連用語として使われており、ダメではないけれどおすすめはできないということを指しています。

よく聞かれる事例としては、「プリンタで互換品のインクは非推奨」「フリーソフトは非推奨」などがあげられます。意味合いは、プリンタやパソコンに不具合が生じても責任は持ちませんが、自己責任で使われるならどうぞということです。

「抑止」とはある行動をさせないように抑えること

「抑止」は、抑え止めるという文字通りの意味を持つ言葉です。相手にある行動を思いとどまらせ、そうさせないように抑えることを指しています。

日常よく聞かれる「核の抑止力」とは、核保持によって他国の攻撃や侵略を抑えることを指しており、バランスオブパワーという考えの基本となっているものです。

「制止」とは相手の言動を抑えとどめること

「制止」とは、相手の発言や行動を抑えてさせないようにすることを表した言葉です。「制」にはおさえる・やめさせるという意味があり、「制限」という熟語からもその意味合いがうかがえます。

「制止」の対象となるのは人の言動であることから、「この商品を制止する」ではなく「この商品の使用を制止する」とする点に注意が必要です。

まとめ

「推奨」の意味や類語の「奨励」「推薦」との違いに加え、使い方や対義語なども紹介しました。「推奨」は選択を相手の自由裁量にゆだねていることから、押しつけがましい意味合いが薄くて使いやすい言葉です。

したがって「推奨」は、誰かにやんわりと何かをすすめたいときに用いることをおすすめできる言葉と言えます。