マーケティングコンサル会社「THE HILL OFFICE合同会社」片山俊基さんインタビュー

今回インタビューさせていただいたのは、マーケティングコンサル会社THE HILL OFFICE合同会社代表の片山俊基さん。外資系の広告代理店での勤務を経て起業し、大手企業のマーケティングも多数を手がける片山さんに、事業内容やマーケティングに向き合う姿勢をお伺いしました。

わずか3カ月で前年比200%の売り上げを達成。THE HILL OFFICEのマーケティングコンサルティング

マーケティングコンサル会社「THE HILL OFFICE合同会社」片山俊基さんインタビュー

ーまずはどのような事業を行っているのか聞かせてください。

われわれはクライアントさんの商品・サービスをもっと戦略的に、ゴールを広めるためのマーケティングサポートをメイン事業として展開しています。

「かっこよくスマートに表現する」という想いを込めた「To be COOL,SMART,UNIQUE」がモットー。マーケティングは言葉通り、市場(market)を知り、プロダクトを人にどう伝えるかだと考えており、かなり泥臭い業務内容ではありますが、格好良く・賢く・唯一無二な存在として形にしていく事を目指しています。

マーケティングに特化したエンジニアやデザイナーなど、6人ほどのメンバーにギルド型で参画してもらっています。

クライアントさんが事業を展開する際、従来であれば個別で製作会社やメディアなどの会社に連絡しますよね。しかし、われわれはクライアントさんと一緒のチームとして戦略を立て、各社をディレクションしていくというシステムが大きな特徴です。

また各社への発注自体はクライアントさんからしていただくので、代理店経由で依頼する場合に発生するマージンが発生しない透明性のあるサポートを行っていることも特徴ですね。さらにデジタルマーケティングに特化したメディア運営も行っています。

マーケティングコンサル会社「THE HILL OFFICE合同会社」片山俊基さんインタビューーマーケティングコンサルティングとは、具体的にどのように進めているのでしょうか?

今までにあった事例で簡単に説明すると、某クライアントさんから「以前に立ち上げた新規事業売り上げが伸びない」とご相談をいただきました。

こういったとき、まずは必要なデータを抽出して課題を見つけ、戦略を立て課題を解決しつつアプローチすることで売り上げを伸ばしていくような流れで進めます。このときは3カ月ほどで売り上げが前年比の200%まで伸ばすことができました。

文章にすると結構単純そうでありますが、データ抽出の仕方、それによるデータの歪み、課題の優先順位、課題解決の戦略立案、実行サポートなど、案件によっては同じデータで一日ずっと格闘して、やっと課題が見つかったケースもあります。

ーわずか3カ月で200%達成だなんて……!アプローチを変えるだけでそんなに変わるんですね。

ただ「この商品はいいですよ!」と宣伝するだけでは売り上げが伸びないんですよね。ターゲットをしっかりと定め、商品が市場に出たときにどんな立ち位置にあるのかをはっきりさせる必要があります。そして、いかに付加価値を与えられるかや、ボトルネックになっている部分を徹底的に探していますね。

外資系広告代理店にて最年少で役職就任を経験。圧倒的な実力を誇る

マーケティングコンサル会社「THE HILL OFFICE合同会社」片山俊基さんインタビュー

ー片山さんは起業する前に外資系の広告代理店で働かれていたんですよね。

はい。もともと新卒で大手広告代理店のグループ会社に就職し、外資広告代理店に出向していました。1年半ほど勤めた後、大学時代に学んでいた建築とデジタルを組み合わせられないかと考えイベントプロダクションへ転職。

その後に外資系広告代理店で5年ほど経験を積み、当時の最年少で役職に就かせていただきました。2019年に退職して起業して今に至ります。

ーすごい経歴ですね……!なぜ退職して起業しようと思われたのでしょうか?最年少で役職に就かれるということは、会社からもかなり信頼されていたと思うのですが……

外資では珍しく長い期間、同じクライアントさんを担当させてもらっていて、居心地のいい会社でしたし、いろいろな方々からもかなり、引き止められました(笑)しかし、ちょうど30歳になるタイミングだったのもあり、自分で事業を立ち上げたいという思いがあったんです。

上司に引き止められたことにより、かえって「独立してもやっていける」という自信につながりましたね。この機会を逃したら挑戦しないだろうと思い、独立しました。

愛を持って商品と「とことん向き合う」ことが1番重要

マーケティングコンサル会社「THE HILL OFFICE合同会社」片山俊基さんインタビュー

ー今までマーケティングコンサルティングしてきた中で、印象深い案件をお聞きしたいです。

全案件かなり愛着があるのですが、その中でも印象深いのは、前職で担当したクライアントさんの新商品ですね。

当初日本で発売開始されたときのデジタルマーケティングを代理店のデジタルリーダーとして担当をさせていただきました。クライアントさんと意見の食い違いでかなり激しい議論をしたのを覚えています……。

ーそういった、「クライアントとも激しい議論」なども乗り越えて課題に取りくまれるんですね。お話を聞かせていただいて、片山さんのマーケティング力はすばらしいことがかなり伝わってきましたが、他社と比べたときの強みは何でしょう?

商品と「とことん向き合う」ことですね。マーケティングは真面目にやるのが1番だと思っています。商品やサービスが良いものであれば、徹底的に分析して戦略を立て、試行錯誤すれば絶対売れるんです。

ー妥協しないことが大事ですね。どのようなフレームワークで戦略を立てているのでしょうか?

はい、基本的にはABCというフレームワークで戦略を立てていきます。まずはABCという観点で置かれている状況を確認します。

・A・・・ambition(ゴールや向かっていく先)
・B・・・barrier(問題となる壁)
・C・・・challenge(壁をどのように壊していくか)

仮に店舗展開するクライアントさんであれば、Aの部分にあたる最終的なゴールはお客様に店舗に足を運んでもらうことですよね。

では次に何がBの壁になっているのか、ユーザーとなるお客様のニーズやボトルネックを探っていきます。あとはヒアリングや分析、市場調査などでCとなる戦略を立てていくといった感じですね。

ー勉強になります……!マーケティングにおいて大事にしていることはありますか?

愛ですね。担当させていただくサービスや商品を誰よりも愛することで、欠点も見えてきます。

中途半端な気持ちで提案しても売れるかもしれません。しかし、その場合は必ず嫌悪感も出てくるはずなんです。いかに泥臭く手を掛けられるかが大事だと考えています。

マーケティングといえば「THE HILL OFFICE」と言われるプロ集団に

マーケティングコンサル会社「THE HILL OFFICE合同会社」片山俊基さんインタビュー

ーひたすら商品やマーケティングに向き合ってきた片山さんだからこそ言えることですね。最後に今後の展望をお聞かせください。

事業を展開するときに「真っ先にマーケティングの相談をされる企業」になりたいですね。そのためにも少数精鋭のプロのマーケティング集団でありたいと考えています。

「この商品を売ってほしい」とただ依頼していただくよりも、「マーケティングに向き合いたい」と考えてくださる企業さんと一緒に、商品やサービスを輝かせるための戦略を考えていけたら嬉しいですね。

THE HILL OFFICE合同会社 片山俊基さんインタビューを終えて

大企業のマーケティングも手がける片山さんは、いったいどんな複雑な思考を持っているのだろうと思っていましたが、1番大事されているのは商品に対する愛とのこと。

まっすぐに商品に向き合う姿勢はマーケティングに限らず、どんな部門の方でも大事だと思いました。今後、片山さんが新たに手がけた商品やサービスがどのように世に出されていくのかが楽しみです。

片山俊基さんプロフィール

マーケティングコンサル会社「THE HILL OFFICE合同会社」片山俊基さんインタビュー大学卒業後、デジタルエージェンシー、イベントプロダクション、外資系大手広告代理店を経て、2019年THE HILL OFFICE合同会社を設立。

これまでテクノロジー、クレジットカード、飲料等のグローバル企業のデジタルストラテジー・メディアプランニングをリードし、各クライアントのグローバル・ローカルチーム双方の戦略立案・実行まで行った知見と、データに基づいたデジタルだけに囚われない斬新かつクリエイティブなメディアアイデア開発と実現までの実行力を強みとしている。

現在、各企業のマーケティング戦略プランニングを行い、持続可能な各領域の専門会社( パートナー企業) へ横断的なディレクション・マネジメントを実施。
実行に至っては、メディアにおけるプロモーションのみならず、データプラットフォームの設計・構築・運用のプロデュースやPR・クリエイティブ制作も展開。

この記事を書いた人

伊藤 美咲
ステキな人やモノを広めるフリーライター。1996年東京生まれ、東京育ち。関心のあるジャンルは働き方・ライフスタイル・美容・邦ロックなど。