忙しい人ほど抹茶を飲んでほしい。千休代表なまっちゃが抹茶を通して届けたいもの

今回インタビューさせていただいたのは抹茶ブランド「千休」の代表である、なまっちゃさん。その名の通り、なまっちゃさんは抹茶が大好きなあまりに、もともと働いていたWeb業界から飲食業界の起業へと踏み切りました。魅力がありすぎると語る抹茶へのこだわりや、千休の目指すものをお伺いしました。

本格的な抹茶を自宅でも味わえるように、抹茶ブランド「千休」を立ち上げ

忙しい人ほど抹茶を飲んでほしい。千休代表なまっちゃが抹茶を通して届けたいもの

–まずは千休の事業内容を教えてください。

千休の主な事業内容は抹茶商品の企画および販売です。ECサイトや駅構内に設置されたポップアップストアで抹茶のドリンクやスイーツを販売していて、自宅用はもちろん、手土産やギフトとしても買っていただくことが多いですね。

他にもカフェのメニューとして提供したり、コラボメニューの開発、商品プロデュースもしています。あとは堅苦しいイメージを持たれてしまうことの多い茶道を気軽に楽しめるようなイベントの開催や、抹茶好きが集まるコミュニティも運営しています。

–千休を立ち上げようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

もともと抹茶が好きで、東京のカフェでよく抹茶のドリンクを飲んだりスイーツを食べたりしていたんです。もっと美味しい抹茶を味わいたいと思って本場である京都に行ったら、味や品質が全然違うことに衝撃を受けました。

当時、東京ではあまり本格的な抹茶の商品を提供しているお店がなかったんです。東京でも気軽に美味しい抹茶が味わえるところを増やしたいと思ったのが、起業を志したきっかけでした。

それに抹茶って、カフェで飲むことはあってもなかなか自宅で飲むことはないですよね。なのでもっと日常生活に組み込めるような抹茶のブランドを作りたいと思って、気軽に家で飲めたり、大切な人へのギフトに抹茶を選択肢に入れてもらえるようにECサイトを立ち上げました。

抹茶は体にも心にもいいことばかり。味も見た目もこだわった千休の抹茶の魅力

忙しい人ほど抹茶を飲んでほしい。千休代表なまっちゃが抹茶を通して届けたいもの

–ズバリ、抹茶の魅力は何でしょう?

抹茶の魅力はありすぎるほどありますが…機能的な部分で言うと、他のお茶に比べて栄養素が豊富なところ。ほうじ茶や煎茶など、他のお茶は煎じたもの(=煮出したもの)を飲みますが、抹茶は茶葉をお湯で攪拌(かくはん)させて飲むので栄養素をダイレクトに取り入れられるんです。ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれていて、予防医療に抹茶が有効であることも海外の研究結果で報告されているほどです。日常生活の飲み物として取り入れるだけで健康になれるなんて魅力的ですよね。さらに抹茶にはリラックス効果のある成分テラニンが含まれているので、飲むとホッとして落ち着けるんです。

私は予定を詰めて忙しくしてしまいがちなのですが、そんなときに抹茶を飲むと一息つけられる。気持ちの切り替えもできることを実感して、抹茶がどんどん好きになっていきました。

–千休では抹茶ラテや抹茶カプチーノ、宇治抹茶といったさまざまな抹茶商品を展開していますよね。それぞれの違いを教えてください。

千休では牛乳と混ぜる抹茶ラテ、お湯に溶かすだけの抹茶カプチーノ、砂糖もミルクも入っていない本格的な宇治抹茶を販売しています。抹茶ラテは牛乳に溶かすので甘味が強めになっていて、抹茶を普段は飲まないという方や、抹茶に苦いイメージがある方におすすめです。

抹茶の味もしっかりしつつ、甘さもある抹茶カプチーノはお湯だけで飲めるので忙しい人やオフィスで飲みたい方にも人気ですね。宇治抹茶は本格的に抹茶を味わいたい人向けで、点てて飲むのはもちろん、スイーツや料理にもお使いいただけます。

–抹茶にもさまざまな味があるんですね!千休が目指しているのはどんな抹茶ですか?

お茶は「味」「色」「香り」の3つで評価されるので、これらをバランスよく取り込みたいと思っています。実は抹茶って高級なものほど苦味がなく、よくスイーツに含まれている業務用の加工用抹茶はすごく苦いんですよね。

とはいえ高級すぎても甘味が強すぎて、ラテにすると抹茶の味が無くなってしまうので、程よく抹茶を感じつつも苦味が少なくなるように調整していて。また抹茶は日光に当たったり、ちょっとした刺激で青っぽい緑から黄色っぽい緑に変色してしまったりするほど、すごく繊細なので、味はもちろんですが、色味や発色にもこだわっています。

千休では「抹茶に興味はあるけれど、積極的に飲みに行くほどでもない方」に抹茶の魅力に気づいてもらうことが狙いなので、価格もちょうどよくなっていると思いますね。高いものだと30gで数万円とかするので……!実際に千休の抹茶を飲んだ方からは「抹茶ってこんなに美味しかったんだ」「今までの抹茶と全然違う!」といった声をたくさんいただいています。

–千休の抹茶といえば、パッケージもすごくおしゃれですよね。

忙しい人ほど抹茶を飲んでほしい。千休代表なまっちゃが抹茶を通して届けたいもの

千休のパッケージは黒を基調としたスタイリッシュなデザインにしました。ギフトとして贈ってくださる方も多いので、受け取った相手にも喜んでもらえるように意識して設計しています。

一方で抹茶を高級感や重厚感のあるイメージではなく、柔らかさも出したいと思い、千休のサイトはピンクを基調とした可愛らしいデザインになっています。

–商品が完成するまでの過程で大変だったところはありますか?

起業する前はWeb関係の仕事をしていたので、飲食系の商品を作るときに何からすればいいのか全くわかりませんでした。なかなか個人だと抹茶を卸してもらえなかったり、工場も少量だと作ってもらえなかったり……。農家さんも千休の思いに共感していただけるところを探したりと、最初の一歩を踏み出すことが1番大変でした。

でも2019年3月に2日間限定でカフェを出店が決まったとき、もうやるしかないと思って。起業してすぐのタイミングで不安もありましたが、良い反響がたくさんあったのはとても嬉しかったです。

–千休の抹茶を飲むのはどんな方が多いですか?またどんな方に飲んでほしいですか?

「カフェで抹茶ラテをよく飲んでいたから気になって買ってみた」という方が多いですね。当初からの狙いであった抹茶を生活に組み込む方が増えているのは嬉しいです。抹茶は女性が好きなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、千休は男性のお客様も多いことが特徴です。

コーヒーを飲む人が多いオフィスで抹茶を飲んでいると、「何飲んでるんですか?」と注目されるという方もいます。また千休は「サンキュー(Thank you)」の意味も含まれているので、外国人の方に渡すと喜んでもらえるという外資系企業に勤める方もいらしゃいました。

千休の抹茶は、ハードワーカーやせっかちな人ほど飲んでほしいですね。寝食を忘れるほど仕事に熱中している人はすごく優秀ですが、その反動で体を壊してしまうことも多いので、休憩やいったん落ち着くためにも千休の抹茶を飲んでもらえたらと思います。

抹茶でリラックスもできることや、機能面でも魅力的なことを体感してもらいたいです。今は自宅で仕事をする方も多く、仕事とプライベートの切り替えができなくなってしまっている方もいると思うので、そんなときに抹茶を飲んでゆっくりしてほしいですね。

千休の抹茶で心を豊かに。2020年8月にはポップアップストアも出店

忙しい人ほど抹茶を飲んでほしい。千休代表なまっちゃが抹茶を通して届けたいもの

–千休の会社として大切にしていることはありますか?

現在、千休はECサイトでの販売がメインで直接お会いできない分、お届けしたときのフライヤーにこだわったり、お問い合わせの対応も機械的にならないように意識しています。

千休を購入していただいた全ての方に良かったと思ってもらえるように心がけることと、ブランドの価値を下げることはしないように、チームのみんなで話しています。

–最後に今後の展望を教えてください。

もっとたくさんの人に千休の抹茶を飲んでもらって、みんなの心が豊かになってほしいですね。殺伐してしまっているときに抹茶という手段があることで、みんなが落ち着ける時間を持ってもらえればなと思います。

また、現状では茶葉の茎の部分は廃棄されてしまうので、脱臭作用を生かした商品なども作って抹茶のサイクルが回るようにすることが理想です。将来的には店舗も出して、みんなが癒されて落ち着けるような居場所づくりがしたいと考えています。

直近では2020年8月に新宿マルイのポップアップストアにてフィナンシェを販売予定なので、気になった方はぜひ足を運んでいただけると嬉しいです!

千休代表 なまっちゃさんのインタビューを終えて

聞けば聞くほど抹茶への愛を感じ、私も思わず取材中に抹茶が飲みたくなってしまうほど。たしかに抹茶は好きでもなかなか自宅で飲むことはないので、体にも心にも良い抹茶を日常生活に組み込んでいきたいと思いました。

千休のECサイトには抹茶ラテや抹茶カプチーノがセットになった「千休はじめてセット」もあるので、ぜひ飲み比べてお気に入りの抹茶を見つけてみてくださいね!

千休代表 なまっちゃさん

なまっちゃ

忙しい人ほど抹茶を飲んでほしい。千休代表なまっちゃが抹茶を通して届けたいもの抹茶専門ブランドや抹茶の商品開発を手がける、株式会社千休(Senkyu)代表の「なまっちゃ」こと久保田夏美。抹茶が好きすぎて起業。毎日4杯以上の抹茶を飲み、抹茶家として活動。今まで訪れた抹茶のお店は100店舗以上。商品開発に止まらず、コミュニティ運営からイベント開催まで、抹茶を軸にして幅広く手がける。

千休:https://thankyou-cha.com/

 

この記事を書いた人

伊藤 美咲
ステキな人やモノを広めるフリーライター。1996年東京生まれ、東京育ち。関心のあるジャンルは働き方・ライフスタイル・美容・邦ロックなど。