「どうぞよろしくお願いします」の意味や敬語とは?言い換えも紹介

「どうぞよろしくお願いします」は、日常生活とビジネスシーンどちらでもよく使われる言葉です。今回は「どうぞよろしくお願いします」の意味や敬語表現、さまざまなシーンでの使い方や言われた時の返答、英語表現なども解説します。あらためて確認することで、自信を持って使いこなしましょう。

「どうぞよろしくお願いします」の意味とは

「どうぞよろしくお願いします」は丁寧にお願いする言葉

「どうぞよろしくお願いします」は、人に何かをお願いする際に使う丁寧な表現です。以下、3つの言葉から成り立っています。

  • 人に丁重に物事を頼んだり、心から願ったりする際に使われる「どうぞ」
  • 人に好意を示したり頼み事をしたりする際に使われる「よろしく」
  • 人に何かを頼んだり助力を求めたりする際に使う「お願いします」

敬語表現は「どうぞよろしくお願いいたします」

「どうぞよろしくお願いします」は丁寧な表現ではありますが、敬語表現ではありません。

目上の人やビジネスシーンで使う場合には、「します」を謙譲語の「いたします」に変え、「どうぞよろしく願いいたします」として使うようにしましょう。

漢字で「どうぞ宜しくお願いします」とは書かない

「どうぞよろしくお願いします」を表記する際、「よろしく」を漢字を用いて「宜しく」と表記することは避けましょう。「宜しく」は常用漢字の範囲の中では読み方がないため、ひらがなでの表記が望ましい言葉です。

また、「どうぞよろしくお願いいたします」を表記する際にも、補助動詞の「いたす」はひらがなで表記するきまりがあるため、「致します」とはせず、「いたします」と表記しましょう。

「どうぞよろしくお願いします」の使い方とは

「どうぞよろしくお願いします」を自己紹介や挨拶に使う

「どうぞよろしくお願いします」は、初対面の相手への挨拶や、新しい部署への異動の挨拶など、自己紹介の挨拶で使われます。相手に対して友好的な姿勢と敬意を表すとともに、これから自分への助力をお願いしたいという気持ちを表現できる言葉です。

「この度、こちらの部署に異動してまいりました○○と申します。どうぞよろしくお願いします。」のように使用します。

「どうぞよろしくお願いします」と依頼する

相手に丁寧に物事を依頼したい時、「どうぞよろしくお願いします」を使います。

「お手すきの際で結構ですので、資料をご確認いただけますよう、どうぞよろしくお願いします」というように、何かを依頼する際に適した表現です。

「どうぞよろしくお願いします」をメールの文末に使う

メールや社内文書など、立場が同等の関係性の人に送る文書の文末でも「どうぞよろしくお願いします」は使えます。

文書の内容は連絡事項や依頼、お礼など、どんなものであっても、文末に「どうぞよろしくお願いします」を使うことで、丁寧な良い印象を相手に与えることができます。

「どうぞよろしくお願いします」は年賀状の挨拶にも

「本年もどうぞよろしくお願いします」という表現はよく目にするところでしょう。年賀状に「どうぞよろしくお願いします」を使うことで、「新しい一年も友好的な関係を築きたい」という相手への好意が伝わります。

「どうぞよろしくお願いします」の言い換え表現

「何卒よろしくお願いします」に言い換える

ビジネスシーンや、より強い気持ちでお願いをしたい時には、「どうぞ」を「何卒(なにとぞ)」に言い換えましょう。「何卒」は「どうぞ」よりも硬い印象を持つ表現であり、特別に強い気持ちでお願いをするというニュアンスも含まれます。ただし、繰り返し使うとしつこい印象になるため注意しましょう。

例文
何卒よろしくお願いします。

「よろしく」を「よしなに」に言い換える

「よろしく」は「よしなに」と言い換えることができます。「よしなに」は少し古風な表現になりますが、同じ表現の繰り返しを避けたい場合や、表現の幅を広げたい場合に使うとよいでしょう。

例文
どうぞよしなにお願いいたします。

「どうぞよろしくお願いします」への返答・返信

「どうぞよろしくお願いします」への返答①:かしこまりました

相手から「どうぞよろしくお願いします」と言われた際には、了承の意を表す「かしこまりました」と返事をしましょう。

「かしこまりました」は、「謹んで言葉を承る」という意味の最も丁寧な返事です。取引先や上司など、目上の人から何かを依頼された時に使えます。

「どうぞよろしくお願いします」への返答②:承知いたしました

「かしこまりました」では少し硬すぎると感じた場合には、「承知いたしました」を使いましょう。「承知いたしました」は、同僚や後輩にも使える承諾の表現です。

似たような表現で「了解しました」や「了承しました」がありますが、これらは目上の人に対して使うのは控えましょう。

「どうぞよろしくお願いします」への返答③:こちらこそ~

挨拶で「どうぞよろしくお願いします」と言われた際には、「こちらこそ、よろしくお願いします」と返しましょう。

メールの文末の「どうぞよろしくお願いします」に対しては、相手は丁寧なニュアンスを伝えるために使っていることが多いため、返信時に特に「こちらこそよろしくお願いします」と返さなくても大丈夫です。丁寧な表現にしたい場合には返信時でも「どうぞよろしくお願いします」を使うとよいでしょう。

「どうぞよろしくお願いします」の英語表現

「どうぞよろしくお願いします」の直訳はできない

「どうぞよろしくお願いします」には、直訳できる英語表現はありません。そのため、これから一緒に働く人に向けて使う場合や感謝の意を伝えたい場合、今後もよろしくと伝えたい場合など、それぞれのシチュエーションに応じて表現を変えて対応しましょう。

「どうぞよろしくお願いします」の英語例文

「どうぞよろしくお願いします」の英語例文

  • これから一緒に働く場合
    I’m looking forward to working with you.
    一緒に働けることが楽しみです
  • 感謝の意を伝えたい場合
    Thank you for your understanding.
    ご理解に感謝いたします
  • 検討してほしいと伝えたい場合
    We hope you will consider our proposal.
    弊社の提案をご検討くださいますようお願いします
  • 今後もよろしくと伝えたい場合
    Thank you for your continuous support.
    引き続きのご支援感謝いたします。

まとめ

「どうぞよろしくお願いします」は、人に何かをお願いする際に使う丁寧な表現です。目上の人やビジネスシーンで使う場合には、「どうぞよろしくお願いいたします」を使いましょう。使い方や返答の仕方、英語ではどう表現するかも一緒に覚えておくと役立ちます。