「ブサヨ」の意味とは?使い方や類義語、対義語「ネトウヨ」も解説

ネットスラングのひとつ「ブサヨ」。どんな意味があり、どういう使い方がされているのかをご存じでしょうか?この記事では、「ブサヨ」の意味や使い方をはじめ、類義語や対義語「ネトウヨ」に関しても解説。ぜひ参考にしてみてください。

「ブサヨ」の意味とは

「ブサヨ」は左翼の蔑称

「ブサヨ」はネットスラングで、日本の左翼に対する蔑称です。「ブ」には侮蔑の意味が込められており、「ブサイク(不細工)」の「ブ」だとされる説や、「ウェブ左翼」の略だとされる説などがあります。

右翼系の思想の人たちが左翼系の思想の人たちをネット上で批判したり、侮辱したりする際に使用される言葉「ブサヨ」。特に、右翼系の思想を持つ人たちが「自虐的反日主義者(日本に誇りを持たず、日本が過去に行ったことを反省することにばかり重きを置く人たち)」と呼び嫌っている人たちに対して使う場合が多い言葉です。

「ブサヨ」の使い方

「ブサヨ」は相手を侮辱するために使う言葉です。相手に不快感を与えることになりますので、使うことはおすすめしません。使用例には、以下のようなものがあります。

  • ブサヨが何か言い出したから場が荒れた。
  • ブサヨは黙って消えて。
  • またブサヨが邪魔しに来たよ。

「ブサヨ」の類義語・対義語とは

「ブサヨ」の類義語は「クサヨ」「パヨク」

「ブサヨ」と同じく、左翼系の思想の人たちの蔑称として使われるネットスラングに「クサヨ」や「パヨク」があります。

「クサヨ」は、「左翼」をアナグラム(単語や文の中の言葉を入れ替えて別の意味の言葉にする言葉遊び)にしたものという説や、「臭い」と「左翼」を組み合わせたもの、という説などがあります。

「パヨク」は「劣化した左翼」や「半端な左翼」などの意味も持つとされます。ただ左翼系の思想を持つ人たちを指すというよりも、平和や平等の理念を掲げながらも、その言動が排他的かつ攻撃的であったり、世界平和を謳っておきながら日本の国益を蔑ろにして、実は亡国を望んでいるのではないかと訝られるような発言をする人たちなどを指して使われることが多い言葉です。

「ブサヨ」の対義語は「ネトウヨ」

「ブサヨ」が左翼への蔑称であるのに対し、右翼への蔑称として使われるのが「ネトウヨ」です。「ネット」と「右翼」を組み合わせた造語で、ネット上で右翼系の思想を展開する人たちを指して使います。

右翼的な主義主張を唱えるだけに留まらず、自分の思想に反するネット上の意見に対して攻撃的なコメントを展開する人たち全般を含んで使われることが多い傾向にあります。

そもそも「左翼」「右翼」とは

「左翼」は革新派

「左翼」と「右翼」という言葉は、フランス革命時の国民議会で、議長席から見て左に急進革命派が、右に穏健派が座っていたことに由来しています。

「左翼」は、急進的、革命的な政治勢力や人、特に社会主義または共産主義的な傾向がある人や団体を指します。現在の日本では、左翼は「反原発」「反安保法制」「日本共産党支持」という意味で使われる場合がほとんどです。

「右翼」は保守派

「右翼」は、保守的、国粋主義的、反動的な思想傾向や、その立場に立つ人、団体を指します。一般的に、ドイツのナチスやイタリアのファシスト、日本の超国家主義者などが右翼の代表とされます。

現在の日本では、多くの場合で右翼は「自民党支持」「軍事力強化」「国粋主義」などの意味で使われます。

デモ行進を行うのは「左翼」が多い

日本では、「左翼」は非暴力を掲げており、労働者や一般市民を巻き込んでストライキを行ったり、徒歩でのデモ行進を行ったりすることが多い傾向にあります。デモとは、権力に対し自分たちの主張を届けるために行うものです。

「右翼」は街宣車を使うことが多い

街宣車を連ねて駅前で演説を行ったり、街宣車で大音量の軍歌を流して走ったりすることが多い「右翼」。これは「左翼」のデモやストライキを妨害する意味があるのだそうです。しかし、海外では昔から右翼もデモを行うことが珍しくなかったため、日本でも近年では右翼的な主張を行うデモも増えてきました。

「ブサヨ」の英語表現とは

「左翼」は英語で「left-wing」「left」

「左翼」を英語で表現する場合、「left-wing」といいます。そのまま「左の翼」と直訳です。「left」もしくは「Left」ともいいます。

「left-wing」「Left」を使った例文

  • The left-wing party got a lot of votes. その左翼政党は多くの票を獲得した。
  • Left activists were demonstrating along the street. 左翼の活動家たちが街頭でデモを行っていた。

などのように表現します。「左翼の人」という場合には、「left-winger」と表現します。

「ブサヨ」は英語で「lefty」「pinko」

「左翼」の蔑称「ブサヨ」を英語で表現する場合「lefty」や「pinko」などが使われます。「lefty」も「pinko」も、左翼を軽蔑的に表現する言葉です。「pinko」は、共産主義を表す色が赤であり、ピンクは軽い共産主義を表すことが語源となっています。

「lefty」「pinko」を使った例文

  • She is a lefty. 彼女は左翼だ。
  • He accused me of being a pinko. 彼は私が左派であることを非難した。

「lefty」は「左利きの人」という意味もありますが、その意味で使う場合にも相手に不快感を与える場合がありますので、「左利きの人」と英語で表現したい場合には「left-handed」を使う方が無難です。

まとめ

ネットスラング「ブサヨ」は、日本の左翼に対する蔑称です。右翼系の思想の人たちが左翼系の思想の人たちをネット上で批判したり、侮辱したりする際に使用されます。「クサヨ」や「パヨク」も「ブサヨ」と同じく、左翼系の思想の人たちの蔑称として使われるネットスラングです。