「見送り」の意味とは?ビジネスでの使い方や「中止」との違いも

「見送り」という言葉には、いくつかの意味があります。ビジネスシーンでよく使われる「見送り」とはどんな意味なのか、また、「見送り」と「中止」はどう違うのかを解説。葬儀における「お見送り」や、英語表現なども解説していますので、参考にしてみてください。

「見送り」の意味とは

「見送り」の意味① 「見送ること」

「見送り」には「見送ること」や「見送る人」という意味があります。この意味の「見送り」の類語は「別れていく人を送ること」という意味を持つ「送別」です。

「部下の出発を駅まで見送りに行く」や、「彼は見送りの人々に笑顔で別れを告げた」のように使います。

「見送り」の意味② 「実行を差し控え様子を見ること」

「見送り」には「実行を差し控え様子を見ること」という意味もあります。これは日常生活はもちろん、ビジネスシーンでもよく使われる表現です。

「彼は次の人事で昇格が期待されていたが、私生活での問題が発覚し、昇格は見送りになった」や、「その件に関しては、今回は見送りとさせていただきます」などのように使用します。

「見送り」の意味③ 「打者が投球に対しバットを振らないこと」

「見送り」は、野球でも使われる言葉です。野球で、打者が投球に対しバットを振らないことを「見送り」といいます。

「ここはバッター、見送りの三振に終わりました」や「この投球は見送りました」などのように使います。「見送りの三振」と同じような意味で、「見逃しの三振」ともいいます。

「見送り」の意味④ 「相場の様子を眺めるだけで売買を控えること」

為替相場の取引において「見送り」が使われる場合には、「相場の様子を眺めるだけに留まり、売買を手控えること」を指します。

売り買いを休み、次の相場展開を待ちます。相場取引での「見送り」は、「見送り商状」ともいいます。「様子見」や「模様眺め」もほぼ同じ意味で使われる言葉です。

「見送り」のビジネスでの使い方とは

「見送りとさせてください」「見送らせていただきます」

ビジネスシーンでは、「見送り」は上記の①の「見送ること・見送りをする人」の意味と、②の「実行を差し控え様子を見ること」の意味で多く使われます。

特によく耳にするのが、②の意味で使われる場合です。目上の人や取引先からの何らかの依頼や提案を断る際に、相手を敬いながら丁寧に伝えたい場合に「今回は見送りとさせてください」や「見送る」と「させていただく」を組み合わせた「見送らせていただきます」を使います。

どちらも丁寧にお断りを伝える表現ではありますが、断っていることには変わりないため、今後も良好な関係を維持するためには「大変申し訳ございませんが」や「今回は見送りとさせていただきますが、別の機会でご一緒させていただければ幸いです」などの表現を付け加えましょう。

「見送り」と「中止」の違い

何かを取りやめる際には「見送り」の他に「中止」が使われる場合があります。「中止」には、「途中でやめること」「計画や予定していたことを前もって取りやめること」「一旦取りやめること」などの意味があります。

「見送り」は、できる状況になった場合には改めて行う、または再開する、という場合に使われますが、「中止」は二度と行わない、再開しない場合に使います。

「見送り」を使った例文

  • 台風の予報が出ているので、今回のイベントは見送りましょう。また改めて会場を押さえます。

「中止」を使った例文

  • 新型のウイルス感染症の感染拡大により、大会は中止になった。残念だが、状況を鑑みれば致し方ないだろう。

葬儀での「見送り」とは

出棺時の「お見送り」の意味

亡くなった方とのお別れの場面にも「見送り」という言葉は使われます。棺が火葬場に出発する際には、参列者全員で「お見送り」をします。

この出棺時のお見送りには、一般的に「遺族が気持ちを整理するため」という意味があるとされます。一緒に過ごした時間を振り返りつつ、故人のいない世界を生きていくという決意とともに、故人をお見送りしましょう。

近所の人が出棺を「お見送り」する場合

近所の人が亡くなった場合、故人と親しくしていて葬儀や告別式に参列するならば、出棺のお見送りをしましょう。参列の予定がなくても、故人と親しくしていたと感じるのであれば、お見送りをする方が望ましいです。また、ご本人とは関わりがなくても、その家族との関わりがあるようなら、お見送りをすることで弔意を表せます。

葬儀に参列せず、出棺のお見送りのみをする場合には、服装は普段着で大丈夫です。ただし、カジュアルすぎないように配慮し、紺・グレー・黒などのダークカラーでコーディネートしましょう。

女性ならダークカラーの無地のシャツにスカートやパンツ、男性なら色味の濃いビジネススーツやジャケット、パンツがおすすめです。一般の参列者が親族より格式高い服装をするのはマナー違反ですので、覚えておきましょう。

「見送り」の英語表現とは

「見送り」は英語で「see~off」「decide not to~」など

人や乗り物などが去って行くのを「見送り」する場合の英語表現は「see~off」、実行を差し控える場合の「見送り」は「decide not to~」を使います。「see~off」は「~を見送る」、「decide not to~」は「~しないことに決める」という意味になります。

「見合わせる」「延期する」の意味で「見送り」を使うなら、「延期する」という意味の「postpone」が使えます。

「見送り」の英語表現を使った例文

「see~off」を使った例文

  • I am going to go to the station to see Sara off.(サラの見送りのために駅に行ってきます)

「decide not to~」を使った例文

  • I decided not to buy a new car this time.(今回は新しい車を買うのは見送ります)

「postpone」を使った例文

  • We’ve postponed our trip to Hokkaido because my friend caught a cold.(友達が風邪を引いたので、北海道旅行を見送りました)

まとめ

「見送り」には、「見送ること」「実行を差し控え様子を見ること」の2つの意味の他に、野球では「打者が投球に対しバットを振らないこと」、為替相場の取引では「相場の様子を眺めるだけに留まり、売買を手控えること」という意味があります。ビジネスシーンでは何かを断る際に丁寧な表現として使われます。