「酔いどれ」の意味とは?使い方や例文、類語・言い換え表現も

「酔いどれ」という言葉を聞いたことはありますか?あまり一般的な言葉ではないため、それほど頻繁に使われる言葉ではありませんが、歌のタイトルに使われたり、小説の一節に使われたりしています。いつもとは少し違った趣のある表現をしたい時に使える言葉ですので、この機会に知っておきましょう。

「酔いどれ」の意味とは

「酔いどれ」の意味は「ひどく酒に酔った人」

「酔いどれ」は「よいどれ」や「えいどれ」と読み、「ひどく酒に酔った人」という意味があります。

飲んだ酒のアルコール成分が体中にまわって、正常な判断や行動がとれなくなる状態を表す「酔い(酔う)」と、「だらしなくなる」「酔っ払う」「酔いどれる」という意味を持つ動詞「どれる」を名詞化した「どれ」組み合わせた言葉です。

「酔いどれ」の使い方と例文

文学作品のなかでよく目にする「酔いどれ」という言葉。吉川英治の『柳生月影抄』には「酔いどれでも近くに倒れているのかと見廻したが、そんな人影もない。」という一節が、坂東眞砂子の『旅涯ての地(上)』には「この部屋に来て初めて、酔いどれ教師の顔に真面目な表情が浮かんだ。」という一節があります。

「酔いどれ」を使った例文

  • 駅のホームで眠ってしまっていた酔いどれの男性を介抱する。
  • 酔いどれの戯言(たわごと)など、聞いても無駄だ。

『酔いどれ知らず』は楽曲名

『酔いどれ知らず』は、2022年5月にボカロP(ボカロピー:VOCALOIDやUTAUなどの音声合成ソフトで楽曲を制作し、動画投稿サイトへ投稿する音楽家)のKanariaによってリリースされた楽曲です。ボーカロイドGUMIによるものがオリジナルですが、いろいろな人にカバーされています。

タイトルの『酔いどれ知らず』はそのままの意味で考えると「酔っている人を知らない」となりますが、この楽曲の中では、「(主人公が)自分以上の酔っ払いを知らない」という意味で使われていると解釈されています。

「酔いどれ」の類語・言い換え表現とは

「酔っ払い」

「酔いどれ」と同意の「ひどく酒に酔った人」という意味を持つ言葉が「酔っ払い」です。「酔いどれ」に比べ、「酔っ払い」の方が一般的な表現といえるでしょう。

「酔っ払いの相手はもうこりごりだ」や「酔っ払いが足をふらつかせながら歩いて行った」のように使います。

「酔客(すいきゃく・すいかく)」

「酔客」は「すいきゃく」または「すいかく」と読みます。意味は「酔いどれ」と同じく「酒に酔った人」「酔っ払い」です。

「酔いどれ」との違いは、「酔客」は外出してお酒を飲み、酔った状態にある人を指すということ。家で飲んで酔っ払っている人のことは「酔客」とは言いません。

「酔漢(すいかん)」

「酔漢(すいかん)」もまた、「酔いどれ」の類語です。「酔漢」には「ひどく酒に酔った男」という意味があります。

「酔漢」の「漢」という漢字には「男子」「男」という意味があります。「暴れる酔漢を相手に、周りは戸惑うばかりだった」のように使用します。

「酔いどれ」の反意語とは

「素面(しらふ)」

「素面(しらふ)」は、「酒に酔っていない普段の状態」を意味する言葉です。「すめん」と読む場合もあります。「すめん」と読む場合、「酒に酔っていない普段の状態」という意味の他に、「化粧をしていないそのままの顔」「剣道や能などで面を被らないこと」という意味もあります。

「素面ではちょっと言いにくい話だから、今夜飲みに付き合ってよ」のように使用します。

「正気(しょうき)」

「正気」とは、「正常な心」「確かな意識」という意味の言葉です。ひどく酒に酔った「酔いどれ」の状態の人は、「正気」ではありません。つまり、「正気(しょうき)」もまた、「酔いどれ」の反意語といえるでしょう。

「あんなことを平気で言うなんて、とても正気の沙汰とは思えない」や、「罵詈雑言を浴びせてしまった後、ふと正気に返って青くなった」のように使います。

「酔いどれ」の英語表現とは

「酔いどれ」は英語で「a drunk」

「酔いどれ」の英語表現は、「a drunk」や「a drunkard」です。アメリカの俗語で「a lush」を使う場合もあります。

他にも、「(酒に)酔った、のぼせ上がった」という意味を持つ「besotted」を使って「besotted drunkard」で「酔いどれ」とする表現もあります。

「酔いどれ」の英語表現を使った例文

  • The drunk was handed over to the police.(その酔いどれは警察に引き渡された)
  • I’m such a lush.(私って本当に酔いどれよね)
  • She got into a tangle with a drunkard.(彼女は酔いどれにからまれた)

まとめ

「酔いどれ」は「ひどく酒に酔った人」という意味で、「酔っ払い」と同義です。「酔っ払い」の方がよく使われる表現ですが、「酔いどれ」は、文学作品や、楽曲のタイトルなどに使われることがあります。類語には「酔客」や「酔漢」などがあり、反意語には「素面」や「正気」などがあります。類語や反意語も一緒に覚えておくと、より言葉への理解が深まるでしょう。