「惚気る」の意味とは?読み方や使い方の例文、類語・英語表現も

会話のなかで何気なく使われることが多い「惚気る」という言葉。何となくの意味はわかっていても、説明するのは難しい…。そんなことはありませんか?この記事では「惚気る」という言葉の読み方や意味をはじめ、類語や対義語もご紹介。より言葉への理解が深まります。

「惚気る」の読み方と意味とは

「惚気る」の読み方は「のろける」

「惚気る」は「のろける」と読みます。「惚」は、音読みが「コツ」、訓読みは「ほれる」「ぼける」「ほうける」「とぼける」。「うっとりする」「ぼんやりする」「ほれる」「恋い慕う」などの意味があります。

「惚」を使った「恍惚(こうこつ)」という言葉には、「物事に心を奪われてうっとりする様子」「意識がはっきりしない様子」などの意味があります。

「惚気る」の意味は「パートナーとの仲を人前で得意げに話す」

「惚気る」には、「 自分の配偶者や恋人などのパートナーとの仲を、人前で得意になって話す」という意味があります。また、「 色情に溺れる」「女性に惹かれて甘くなる」などの意味も持っています。

一般的には、人前でパートナーとの仲を自慢するように話す様子を指して「惚気る」ということがほとんどです。

「惚気る」の使い方とは

「惚気る」を使った例文

  • あの子、私がこの間彼氏に振られたの知っててわざわざ私の前で惚気てくるって、どういう神経してるのかな。本当に頭にくる。
  • 部長の惚気話は聞き飽きたよ。いつまでも奥さんと仲がよくてうらやましいけどね。
  • こんなこと言うと惚気てるって思われちゃっても仕方ないけど、本当に彼って優しいんだよね。

「惚気る」と相手を不快にすることも

「惚気る」という行為は、その話し方や態度によっては、自分の境遇を自慢しているように受け取られてしまう場合があります。

どこか上から目線に感じる言い方をしたり、自分の幸せを誇示するような話し方をしたりすると、相手をイライラさせたり、鬱陶しいと思われたりする場合がありますので、惚気るのはほどほどにしておきましょう。相手の状況や心情に配慮することも大切です。

「惚気る」の類語とは

「色恋に浮かれる」

「惚気る」の類語に「色恋に浮かれる」があります。「色恋」とは、「男女間の恋愛や情事」「色事」のこと。つまり、「色恋に浮かれる」は、「男女間の恋愛に浮かれている」状態のことを指します。

恋愛に浮かれている状態では冷静な判断ができなくなり、普段はそんなことを言わない人でも思わず惚気が出てしまうことも。そうしたことから、「色恋に浮かれる」は「惚気る」の類語といえます。

「自慢する」

「自慢」には、「自分のことや自分の持ち物、自分が所属するものなどのよさを他人に対して得意げに示すこと」という意味があります。「惚気る」という行為はパートナーとの仲を得意げに話す、つまり「自慢する」行為のため、「自慢する」も「惚気る」の類語といえるでしょう。

「惚気る」の対義語とは

「嫌悪する」

「惚気る」の対義語のひとつが「嫌悪する」です。「嫌悪する」には、「憎み嫌うこと」「強い不快感を持つこと」などの意味があります。

そもそも「惚気る」という行為は、パートナーへの好意からくるものです。「嫌悪」と対極の感情である「好意」による惚気は、「嫌悪する」の対義語であるといえます。

「非難する」

「非難する」には、「人の過失や欠点などを取り上げ、責めること」という意味があります。「批難する」とも表記します。

パートナーとの仲を自慢する「惚気る」という行為が、非難するべき行為であると考える人も一定数いることから、「非難する」も「惚気る」の対義語であると考えられます。

「惚気る」の英語表現とは

「惚気る」は英語で「brag about ~」

「惚気る」を英語で表現する場合には、「brag about ~」を使います。「brag」は「自慢する」という意味の単語です。

他にも、「play up」という表現があります。「play up」は「brag about」とほぼ同じ意味を表していて、少し大袈裟に言い、よく見せようとするというニュアンスがあります。

「惚気る」の英語表現を使った例文

  • Stop bragging about your girl friend!(ガールフレンドとの惚気話はやめてよね)
  • Hey, you’re bragging about your boyfriend. You’re so lovey-dovey!(ねえ、またボーイフレンドのこと惚気ちゃって。ラブラブだね)
  • He always plays up his wife.(彼はいつも奥さんのことを惚気ている)

まとめ

「惚気る」は「のろける」と読み、「 自分の配偶者や恋人などのパートナーとの仲を、人前で得意になって話す」という意味があります。話し方や態度によっては、自分の境遇を自慢しているかのように受け取られて、反感を買ってしまう場合がありますので、相手への配慮を忘れないように注意しましょう。