「重要」の言い換えとは?ビジネスやレポート・論文で役立つ表現

ビジネスシーンやレポート、論文などでは、相手に伝わりやすいように言葉を選ぶ必要があります。「重要」はよく使われる言葉ですが、同じ表現を繰り返しているばかりでは、単調に取られてしまったり、本来伝えたい意味が伝わらなかったりすることも。正しい意味や言い換え表現を身につけて、効果的な言葉選びをしましょう。

「重要」の意味とは

「重要」の意味は「価値や必要性などが大きいこと」

「重要」には「価値や必要性などが大きいこと」「物事の根本や本質、中心に関係しており大切であること」「極めて大事であること、また、その様子」などの意味があります。

英語では一般的に「important」を使いますが、ビジネスシーンをはじめとしたかしこまった場では「significant」が使われることもあります。

「重要」の使い方例文

  • 互いの理解を深め、協力することが重要だ。
  • 重要な証拠を見落としていたことが判明した。
  • 重要文化財が焼失してしまったことは、残念で仕方がない。

言葉の意味を理解し、シーンに合った言い換えを

「重要」は大切な物事を指す言葉です。それ故に、何でも「重要」と言ってしまうと、軽々しく聞こえてしまい、本来の意味をなさなくなってしまう場合もあります。

誤解のない円滑なコミュニケーションを実現させるためにも、意味だけでなく言い換え表現も知って、効果的な言葉選びをしましょう。

ビジネスやレポート・論文で使える「重要」の言い換え表現とは

「肝要」

「肝要(かんよう)」には「非常に大切なこと」「最も必要なこと、また、その様子」という意味があります。人間の肝(きも)と扇の要(かなめ)が語源です。

肝(肝臓)は人間にとって大切な部分で、扇の要(扇の骨に使われる釘。骨を閉じるため末端に近い場所に穴を開け、釘をはめ込んでいる)は、扇の開閉のために重要な部分です。どちらもそれぞれにとって大切な部分であることから、肝と要を組み合わせて「肝要」という言葉ができました。

目的がはっきりしている場合は「重要」よりも「肝要」が使われることが多く、重んずべき程度も「肝要」の方が高いとされています。「災害時に肝要なのは、冷静に行動することです」「関係各所との連携を強化していくことが肝要だ」のように使用します。

「肝心」

「肝心」の意味は「最も重要なこと、また、その様子」です。「肝要」と同様に、肝が人体にとって欠かせないものであることからきた言葉です。「肝腎」と表記する場合もあります。

「どんなトラブルが起きても対応できるように準備しておくことが肝心だ」「肝心なのは慎重に行動することだ」のように使います。

「大事」

「大事」にはいくつかの意味がありますが、その中の「重要で欠くことのできない様子」「物事の存否に関わる様子」という意味が「重要」の類語となります。

「大事なことを後回しにはできない」「今が大事な時期だということを忘れるな」のように使用します。

「大切」

「大切」には「最も必要であり、重んじられる様子」「重要である様子」という意味があります。「大切」には他に「丁寧に扱い、大事にする様子」「急を要する様子」という意味もあります。

「これは大切な書類なので、保管には十分注意をするように」「失敗を繰り返さないことが大切だ」のように使います。

「重要」を使った言葉の言い換え表現とは

「重要な点」は「ポイント」「要点」と言い換えられる

「重要な点」の「重要な」は、形容動詞「重要だ」の連体形です。「重要な点を見落としていた」のように使います。

「重要な点」は、「要点」「肝所」という意味を持つ「ポイント」や、「物事の大切な箇所」「物事の中心となるところ」という意味を持つ「要点」などに言い換えることができます。

「超重要」「極めて重要」の言い換えは「主要」「根幹をなす」

「重要」なことの中でも、特に大事なことを「超重要」や「極めて重要」と表現する場合があります。これらは「主要」や「根幹をなす」などに言い換えが可能です。

「主要」には「いろいろある中で特に大切なこと」「物事の中心となる、非常に大事なこと」という意味があります。「今回の会議の主要事項」「世界の主要都市」のように使います。

「根幹をなす」の意味は「物事の重要な部分となっている」です。「根幹」は木の根と幹のことで、根元は木にとって重要な部分であることが語源です。「生物の根幹をなしているのはDNAだ」「このグループの根幹をなしているのはあの会社だ」のように使用します。

「最重要」は「最も大事な」「核心」

「最も重要」だという意味の「最重要」もよく使われる表現です。「最重要」は「最も大切な」や「核心」などに言い換えられます。

「この案件の最重要事項はこれだ」を「この案件で最も大切な事項はこれだ」と言い換えたり、「事件の最重要部分を解き明かした」を「事件の核心に触れた」と言い換えたりすることができます。

まとめ

「価値や必要性などが大きいこと」「物事の根本や本質、中心に関係しており大切であること」「極めて大事であること、また、その様子」などの意味を持つ「重要」は、「肝要」や「肝心」「大事」「大切」などに言い換えることが可能です。「重要」を使った言葉の言い換え表現も覚えておくと役立つでしょう。