「協力」の言い換えとは?ビジネスで使える四字熟語や慣用句

「協力」はビジネスシーンや日常生活など、幅広い場面でよく使う言葉です。「協力」をビジネスシーンで丁寧に使う場合にはどう言い換えたらいいのかや、「協力」を意味するかっこいい四字熟語や慣用句をご紹介。例文も沿えて解説します。

「協力」の意味とは

「協力」の意味は「力を合わせて事にあたること」

「協力」は「力を合わせて事にあたること」「力を合わせて努力すること」「心を合わせて働くこと」という意味の言葉です。

「協力」の「協」の字は十(おおい)と劦(ケフ:力が集まる)から成っており、「力を寄せ集める」ことを表しています。「協」の字には「力を合わせる」「かなう」「うまく合う」「話し合いをしてまとめる」という意味があります。

「チームで協力をしてプロジェクトを推進する」「みんなで協力してひとつの作品を作り上げた」「この件に関しては、彼に協力を仰ごう」のように使用します。

「協力」を英語に言い換えると「cooperation」

「協力」を英語に言い換える場合に代表的な表現は「cooperation」です。「co-」は「一緒に」を意味する接頭語で、「operation」は「作業」や「運転」「働き方」などの意味を持ちます。「I cooperated with the police.(警察に協力しました)」のように使います。

「チームを組む」という意味で使える英語表現が「team up with」です。「Let’s team up on this homework.(協力してこの宿題をやりましょう)」のように用います。

ビジネスで使える「協力」の丁寧な言い換え表現とは

「お力添え」

ビジネスシーンでは「協力」は接頭語の「ご」をつけた敬語表現の「ご協力」の形で使うことが多くなります。「ご協力」の言い換え表現として使える言葉をご紹介します。

「お力添え」は「他人の仕事を手助けすること」「力を貸すこと」「助力」「援助」の意味を持つ「力添え」の敬語表現です。

「お力添えを賜りたいと思っております」や「お力添えいただき、感謝いたします」のように、目上の相手に手助けをしてもらいたい場合や、手助けしてもらったことに対するお礼を言う場合に使用します。

「ご支援」

「ご支援(しえん)」の「支援」には「力を貸して助けること」という意味があります。「ご支援」はこの「支援」の敬語表現です。

「普段からご協力をいただきありがとうございます」をかしこまった表現に言い換えるなら、「平素よりご支援を賜りまして、心より感謝申し上げます」とすることができます。

「ご尽力」

「ご尽力」は「目的の実現のために力を尽くすこと」「骨を折ること」を意味する「尽力」の敬語表現。他人の努力や尽力に対して敬意を表し、感謝を伝える場合に使います。

「御社のご尽力に心より感謝申し上げます」「長年にわたりご尽力いただき、誠にありがとうございました」のように用います。

「協力」を意味する、かっこいい四字熟語とは

協力し合う「同心協力(どうしんきょうりょく)」

「同心協力(どうしんきょうりょく)」は「心をひとつにして協力し合い、皆で力を合わせ団結して物事にあたること」を意味する四字熟語です。協力し合って何かを成し遂げようという場合に使えます。

「試合に勝つために、チームメイトたちと同心協力して戦った」「プロジェクトを成功させるため、部署の皆で同心協力して準備に取り組んだ」のように使用します。

協力して取り組む「戮力協心(りくりょくきょうしん)」

「戮力協心(りくりょくきょうしん)」には「全員の力を結集して、互いに心をひとつにし協力して任務にあたること」という意味があります。「協心戮力(きょうしんりょりょく)」ともいいます。皆で協力して事に取り組むという場面にぴったりの四字熟語です。

「戮力」は「力を合わせること」という意味を持つ言葉で、「協心」は「心を乱さず調和をはかること」という意味を持つ言葉です。

「新事業成功のために、戮力協心していきましょう」「会社のために戮力協心して、この事業を成し遂げよう」のように使います。

仲間と協力「一致団結(いっちだんけつ)」

「一致団結(いっちだんけつ)」の意味は「集団や組織など、大勢の人々が特定の目的を達成するため、心をひとつにして協力し合うこと」です。仲間やチームなどで協力して何かを達成したいという場合に使用します。

「一致」には「ふたつ以上のものが矛盾や食い違いなく、ひとつになる」という意味があり、「団結」には「同じ思いを持つ複数の人が、心や力を合わせて結びつく」という意味があります。

「チームで一致団結して勝利を掴もう」「今こそ一致団結して、この困難な局面を乗り越えよう」のように用います。

「協力」を意味する慣用句とは

「手を携える」

「手を携える(たずさえる)」は「手を取り合う」「手を引く」「連れ立つ」という意味があり、それが転じて「協力する」という意味を持つようになった慣用句です。

「携える」には「手に提げて、または身につけて持つ」「連れ立って行く」「伴う」という意味があります。

「互いに手を携えて、事業を進める」「家庭と学校が手を携えて、生徒たちを守っていきましょう」のように使います。

「手を結ぶ」

「手を結ぶ」の意味は「共通の目的を達成するため、助け合うことを約束する」「力を合わせて事にあたる」「同盟を結ぶ」です。

「官民が手を結び、制度を変えていく必要がある」「彼とはライバル関係にあったが、この案件では手を結ぶことにした」のように使用します。

「持ちつ持たれつ」

「持ちつ持たれつ」には「互いに助け合う様子」「相互に助けたり、助けられたりする様子」という意味があります。

「彼女と私は持ちつ持たれつの関係だ」「世の中は持ちつ持たれつですから、お気になさらないでください」のように用います。

まとめ

「協力」には「力を合わせて事にあたること」「力を合わせて努力すること」「心を合わせて働くこと」という意味があり、ビジネスシーンでは「ご協力」という敬語表現で使われることが多い言葉です。「協力」を意味する四字熟語や慣用句も覚えておくと、様々なシーンで役立ちます。