「カンスト」とは、ゲームやSNSで目にすることが多い言葉です。今回は「カンスト」の意味と使い方をはじめ、類語「完凸」や英語表現もご紹介します。「カンスト」に関わるゲームの数字についても一緒に解説しましょう。
「カンスト」の意味とは
カンストとは「数値が上限に達した状態」の意味
「カンスト」とは、主にゲームで使われる言葉です。ゲームのレベルやスコア、経験値などの数値データが上限に達し、それ以上カウントできない状態を意味します。
一般的には、ゲームをコンプリート(完全攻略)した状態とほぼ同じ意味です。カンストすると数値がそのまま固定されたり、ゼロに戻るまたは数字以外が表示されます。なお、上限に達した場合だけでなく、下限に達した場合でも「カンスト」が使われることがあります。
カンストとは「カウンターストップ」の略
「カンスト」は「カウンターストップ(counter stop)」を略した言葉です。「カウンターストップ」とは「カウンター(計数器)がストップする」という意味の和製英語を指します。英語圏では通じないため注意しましょう。
「カンスト」の使い方と例文
「可愛さがカンストしてる」とは可愛さが最高潮
「カンスト」はゲームシーン以外でも使われます。たとえば「可愛さがカンストしてる」という場合、「可愛さが最高潮に達している」という意味で使われています。
この場合、「最高潮に達してしまっていてこれ以上は期待できない」というネガティブな意味を含むことはなく、「感情をこれ以上表現できない、これ以上は考えられない」という状況を表すポジティブな表現です。
「好きがカンストする」という使い方も
「可愛さがカンストしてる」と同じような使い方に、「好きがカンストする」「好きがカンストしてる」のような表現もあります。「好きだという気持ちが最高潮に達している」という意味です。SNS上で使われることが多い表現です。
「カンスト」を使った例文
- 今日はカンストするまでゲームをするぞ
- 彼女はいつも爪の先まで綺麗にしていてすごいよね。女子力がカンストしてる
- 行列があんなに続いているけれど、会場はもうカンスト状態だ
「カンスト」のゲームでの使い方とは
ダメージカンストとは「ダメージの最大値」
「ダメージカンスト」という言葉がありますが、意味は「ゲーム中に受けるダメージの最大値」のことです。「カンストダメージ」とも言います。
ゲーム上で使われる「カンスト」は、その対象により「ステータスカンスト」「レベルカンスト」「アイテムカンスト」などの表現があります。ゲームをカンストした上級者たちを「カンスト勢」と呼ぶこともあります。
「カンスト」に関わるゲームの数字「65535」
「カンスト」になる値はゲームによって違います。以前の古いゲームでは「65535」がカンストの値としてよく用いられていました。
「65535」という数字は、2バイトで表現できる最大値で、256×256から1引いたものです。カンストの値には、コンピューターが扱いやすい2の乗数がよく使われています。プログラムの世界では0からスタートすることが基準のため、1引いた値になります。
現在はゲーム機の性能が格段に上がっているため、カンストの上限値は「65535」をはるかに上回っています。しかし、限りなく数値が増えてしまうとオーバーフローが起こるため、ほとんどの場合でカンスト値が設定されています。
「カンスト」の類語とは
「カンスト」の類語①「完凸」
「カンスト」の類語「完凸(かんとつ)」は、「ゲーム自体の設定により、それ以上限界突破ができない上限に達する」という意味です。
「カンスト」との違いは、カウンターがストップする数値の上限ではないということ。それ以上は限界を突破できないレベルやステータスに達した状態を表します。
「カンスト」の類語②「上限値」
「上限値に達する」や「最大値に達する」も「カンスト」の類語です。上限や最大に設定された数値に到達する、という意味があります。
同じような意味で「レベルマックス(レベルマ)」があり、レベルがマックスに達した状態を指します。
「カンスト」の英語表現とは
「カンスト」は英語で「hitting the maximum」
先に述べた通り、「カンスト」=「カウンターストップ(counter stop)」は和製英語のため、英語としては通じません。
「カンスト」を英語で言いたい場合には「hitting the maximum」や「reach the maximum」を使います。
「カンスト」の英語表現を使った例文
- I finally reached the maximum level.
ようやくカンストした - I have hit the maximum number of characters.
持っているキャラクター数がカンストしている
まとめ
「カンスト」は「カウンターストップ(counter stop)」を略した言葉で、ゲームのレベルやスコア、経験値などの数値データが上限に達し、それ以上カウントできない状態を意味します。ゲームシーン以外では「可愛さがカンスト」「好きがカンスト」のように使われます。類語「完凸」との違いも知っておくと役立つかもしれません。