ネットやSNSで目にすることがある「ry」。どんな読み方で、どういう意味があるのかご存じでしょうか?この記事では、「ry」の読み方や意味をはじめ、いくつかの使い方も例文を交えて解説。「ry」と似たような使われ方をする他のネット用語も紹介していますので、参考にしてみてください。
「ry」の意味と読み方とは
「ry」の読み方は「りゃく」、意味は「以下省略」
「ry」は「りゃく」や「いかりゃく」と読み、「以下の文章は省略します」を略したネットスラングです。意味もそのまま「以下省略」という意味になります。以前は「(ry」と「(」を使った表記をされていましたが、現在は「ry」のみで使う場合がほとんどです。
「ry」の由来
「ry」の語源は「(以下省略)」や「(以下略)」です。「(以下略)」が「(略」になり、「りゃく」をキーボードで入力する際にタイプする「ryaku」が「(ry」さらに「ry」へと変化したことが由来と考えられます。「略」を「ry」と省略することにより、タイプする文字を極限まで減らすことができます。
もともとは、インターネット掲示板2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)で使われていたネットスラングでしたが、Twitterやメッセージアプリなど、情報をなるべく短文で伝えたいSNSとの相性がよかったために、SNSでも頻繁に使われるようになりました。
「w」も誕生の経緯が同じ
笑っていることを表現する際に使う「w」も、「(笑)」からタイピングする文字を省略していくうちに誕生した言葉です。ローマ字で「wara」と打つ頭文字を取って「w」となったもので、「ry」と誕生の経緯が同じです。
「w」は大笑いを表現する際には「wwww」のように「w」が続き、それが草のように見えることから、笑うことを「草」や「草生える」と表現する言葉ができるほどに進化しました。
「ry」の使い方
仲間内では周知の事実を省略する場合の使い方
「ry」は様々なやり取りの中で文章を省略したい場合に使うことができます。仲間内ではみんな知っている事実だけれど、言いづらいから略してしまいたい、という場合にも「ry」が使えます。
例えば、「○○ちゃんは△△くんのことが好きだから」と言いたい時に「○○ちゃんは△△くんのことがry」というように使う場合です。これは、「最後まで言わないけど、わかるよね?」というニュアンスが含まれた使い方です。
最後まで書かなくても伝わる場合の使い方
やり取りの内容から、最後まで書かなくても言いたいことが伝わるような場合にも「ry」を使って文章を省略できます。
「××の台湾公演のチケットが取れた!」「おめ!」「ただし遠征費用の総額はry」「おう…」のような使い方です。「ry」を使うことで、そのまま書くよりもかえって心情が伝わりやすくなる場合もあります。
有名な言葉を略す使い方
ことわざや有名人の名言など、多くの人が知っているような有名な言葉を「ry」を使って省略する使い方もあります。
「百聞は一見にしかず」を「百聞は一見にry」としたり、「大切なものは目に見えない」を「大切なものは目にry」などとしたりする使い方です。このように、最後まで書かなくても伝わる言葉なら、「ry」で省略して短文にすることができます。
「ry」を使った例文
- 「今日の飲み会ry」…「今日の飲み会、すごい微妙だったけど、言いづらいから略すね」の意味
- 「あの子、□□くんと付き合ってるんだって」「□□くん!?そいつには気をry」…「そいつには気をつけた方がいいよ」を略した表現
「ry」と同じく文末で使うネットスラング
「(棒)」
「ry」と同じように、文末に使われるネットスラングはいろいろあります。その中の一部をご紹介します。
「(棒)」は、「棒読み」を意味するネットスラング。興味のない話に適当に相槌を打って受け流す場合や、相手を嘲笑する場合などに使います。
「(白目)」
「(白目)」は、「白目を剥いている」または「白目を剥いた状態で発言している」ことを意味するネットスラングです。絶望や疲労、本心を誤魔化しているなどのシチュエーションで使われます。
「(察し)」
ネットスラング「(察し)」は、相手の発言や周りの状況から、何か事情があることを察した場合に使う表現です。「事情があることはわかったから、これ以上触れない方がいいね」というニュアンスを込めて使います。「あっ…(察し)」という使われ方をする場合もあります。
まとめ
「ry」は「りゃく」や「いかりゃく」と読み、「以下省略」という意味で使うネットスラングです。語源は「(以下省略)」や「(以下略)」で、「略」を「ry」と省略することにより、情報を短文で伝えられるため、SNSでも多く使われています。