「愚問」の意味をご存じでしょうか?日常生活のなかでは、それほど使用する機会がない言葉ですが、ビジネスシーンでは使う機会があるかもしれません。この記事では、「愚問」の意味をはじめ、使い方や類語、英語表現なども解説しますので、参考にしてみてください。
「愚問」の意味と使い方とは
「愚問」の意味は「愚かな質問」
「愚問」は「ぐもん」と読み、「ばかばかしく愚かな質問」「つまらない質問」「問題の焦点が外れている問い」などの意味があります。答えを言うまでもないような、わかりきった問いに対して使われることが多い言葉です。
また、自分の質問をへりくだっていう言葉でもあります。
「愚問だね」はアニメやマンガでよく使われる表現
アニメやマンガのセリフでは、「愚問だね」や「愚問だな」という表現がよく使われます。この「愚問だね」は、質問や議論などに対して、批判をする際に使われる表現です。「くだらない」「時間の無駄だ」というようなニュアンスで、相手の質問や意見を切って捨てるような場合に使われます。
「愚問」の使い方とは
「愚問」の使い方
「愚問」には、相手の質問の内容を評価したり、自分が質問をする場合にへりくだって前置きとするなどの使い方があります。
相手の質問を評価するように使う場合、その質問を小馬鹿にしたり見下したりといったニュアンスを含みます。相手に不快感を与える場合がありますので、注意しましょう。
自分の質問をへりくだって使う場合には、「こんなくだらない内容で恐縮ですが」「大した質問ではないのですが」というニュアンスで使います。
「愚問」を使った例文
- そんな愚問にまで応える義務はない。
- 愚問だとわかっていても、思わず聞き返してしまった。
- 愚問かもしれませんが、そんなことが可能なのですか?
「愚問」を使った四字熟語「愚問愚答」
「愚問」を使った四字熟語に「愚問愚答」があります。「愚問愚答」とは、「くだらない内容の質問と答え」という意味の言葉です。聞く方も答える方もつまらない、ばかげたことの例えとして使われます。
「国会で行われた今回の証人喚問は、愚問愚答の典型のようなものだ」のように使用します。
「愚問」の類語とは
「愚論」
「愚問」の類語に、「愚論(ぐろん)」があります。「愚論」とは、「愚かな議論」「取るに足らない議論」という意味の言葉です。また、「愚問」同様、自分の議論や論説をへりくだっていう場合にも使います。
「君の愚論はもう聞き飽きたよ」「こんな愚論をお耳に入れるのもおこがましいのですが」のように使用します。
「戯言」
「戯言(たわごと)」もまた、「愚問」の類語といえます。「戯言」には、「戯けた言葉」「ばかばかしい話」「ふざけた話」などの意味があります。「戯言をぬかすな」「そんな戯言は聞きたくない」のように使います。
「戯言」を「ざれごと」と読むと、「ふざけて言う言葉」「冗談」という意味になり、こちらは「愚問」の類語ではありません。注意しましょう。
「愚問」の対義語とは
「愚答」
「愚答(ぐとう)」とは、「愚かな答え」「つまらない答え」「的を外れた答え」という意味の言葉で、「愚かな質問」という意味の「愚問」の対義語です。
「愚答」だけで使われることはあまりなく、前述の四字熟語「愚問愚答」のように、「愚問」と対にして使われることがほとんどです。
「良問」
「良問(りょうもん)」とは、「よい問題」という意味の言葉です。「愚問」の「問題の焦点が外れている問い」という意味の対義語といえます。
「今回のテストの数学の問題は良問だった」のように使用しますが、「良問」の定義は曖昧で、どんな問題を「良問」と言うかは人それぞれの立場や価値観などによって違うということを知っておきましょう。
「愚問」の英語表現とは
「愚問」は英語で「foolish question」
「愚問」は英語で「foolish question」と表現できます。「foolish」には、「愚かな」「くだらない」などの意味があります。また、「愚かな」「おかしな」という意味を持つ「silly」を使い、「silly question」とも表現できます。
他にも「愚かな」「ばかな」「愚鈍な」という意味を持つ「stupid」を使って「stupid question」とすることもできますが、「stupid」は相手を蔑むニュアンスが強い言葉になりますので、使い方に注意が必要です。
「愚問」の英語表現を使った例文
- It’s a foolish question.(愚問だね)
- That’s a silly question.(愚問だったね)
- It’s foolish to question whether something is fun or not.(楽しいか楽しくないかなんて愚問だ)
まとめ
「愚問」には、「ばかばかしく愚かな質問」「つまらない質問」「問題の焦点が外れている問い」などの意味があります。自分の質問をへりくだって「愚問」を使う場合もありますが、相手の質問を評価するように使う場合、相手に不快感を与える可能性がありますので注意しましょう。