「様々な」は日常生活をはじめ、ビジネスシーンやレポートなどでも使われる言葉です。用途が広い言葉こそ、使うシーンによって、より適切な言葉への言い換えが必要になることも。「様々な」のシーンに合わせた言い換え表現をご紹介します。
「様々な」の意味とは
「様々な」の意味は「多種多様な様子」
「様々(さまざま)な」の意味は「色々な種類があり、それぞれ様子が異なる様子」「多種多様(たしゅたよう)である様子」です。平仮名で「さまざま」と表記したり、漢字でも「様様」と表記したりする場合があります。
「今日の会議では様々な意見が出た」「様々な国を旅して、世界中に友達を作りたい」のように使用します。
「様々な」の英語への言い換えは「various」
「様々な」を英語に言い換える場合、最も一般的な表現が「various」です。他に「種類」という意味を持つ「kind」を使った「many kinds of(多くの種類)」や、「違う」という意味を持つ「different」を使った「many different」などの表現も「様々な」の意味で使えます。
ビジネスで役立つ「様々な」の言い換え表現とは
「諸々の」
「諸々の」には「多くのもの」や「様々なもの」という意味があります。数多くのものや、多種多様なものを漠然と指す時に使う言い方です。硬い表現のため、ビジネスシーンで頻繁に使われます。
「引っ越しに必要な諸々の手続きがやっと終わった」「諸々の問題が片付かない限り、あの件は保留にするしかないだろう」のように使います。
「幅広い」
「幅広い」は「横の広がりが大きい」「幅が広い」「範囲が広い」という意味を持つ言葉です。「範囲が広い」ということは「様々なものが含まれる」ということであるため、「様々な」の言い換えとして使えます。
「彼は様々な層から支持を得ている」のような場合には、「様々な」を「幅広い」と言い換えることができます。
「多面的な」
「多面的な」の意味は「ものの見方やあり方などが色々な方面にわたっている様子」です。「多面」には「多くの方面、分野」という意味があります。
「この映画では彼女の人生を様々な方向から描いている」なら「この映画は彼女の人生を多面的に描いている」と言い換えが可能です。
ES(エントリーシート)で「様々な」はNG?
ESでは「様々な」は使わない
就活で必要なES(エントリーシート)では、「様々な経験をしました」や「色々な資格を取得しました」などの抽象的な表現はNGです。
例えば、たくさんの経験があるのならば、それがどんな経験であるのかを具体的に示し、そこから何を得たのかまでをきちんと示しましょう。曖昧な書き方は逆にマイナスのイメージを与えてしまいます。
不要な修飾語や誇張表現は使わない
ESでは、不要な修飾語や誇張表現もNGです。「色々苦労しました」の「色々」や「何度も何度も調整をして」の「何度も何度も」など、なくても伝えたい内容の重要性が変わらない不要な修飾語は省きましょう。また、自分をアピールしたいための「様々なことに興味があります」のような誇張表現も避けます。
不要な表現を多用してしまうと、本当に伝えなければならない重要な点がぼやけ、何をアピールしたいのかがよくわからないESになってしまいます。
レポートや論文で使える「様々な」の言い換え表現とは
「バラエティに富む」
「バラエティに富む」には「種類や変化が豊富にある様子」「多種多様である様子」などの意味があります。また、人を飽きさせない様子を表す際にも使われます。
「その店では様々な種類のアイスクリームを取り扱っていた」のような場合には「その店で取り扱っているアイスクリームはバラエティに富んでいた」のように言い換えが可能です。
「多岐にわたる」
「多岐にわたる」の意味は「筋道が何通りにも分れていること」「物事がたくさんの方面に分れていること、また、その様子」です。
「彼女は非常に多才で、様々な分野で活躍しています」なら「彼女は非常に多才で、その活躍は多岐にわたります」のように言い換えることができます。
「多様性のある」
「多様性のある」の「多様性」には「色々な種類や傾向のものがあること」「変化に富むこと」という意味があり、「ダイバーシティ(Diversity)」の日本語訳としても使われます。
「様々な考えの人たちが生きやすい社会を作っていく必要がある」のような場合には「多様性のある社会を作っていく必要がある」と言い換えができます。
まとめ
「様々な」には「色々な種類があり、それぞれ様子が異なる様子」「多種多様である様子」という意味があります。ビジネスシーンでは「諸々の」や「幅広い」などに言い換えて使う方がいい場合もあるので、状況や相手に応じて言い換えましょう。他の言い換え表現も覚えておくと役立ちます。