日報を書くことを義務付けられている職場は少なくないでしょう。書く側は面倒に感じてしまうことのある日報には、どんな目的や書く意味があるのでしょうか?
日報の書き方やテンプレート、職種別の必要性などを紹介していきます。
日報の書き方と目的
日報の書き方は定量的な内容になるよう心がける
日報の書き方は、客観的な事実を書くように意識します。なぜなら、日報では「~と思う」といった主観的な文章にならないようにするためです。ただし所感では、どのように感じたかが大切になってくるので主観的な表現を用いても問題ありません。
また、日報は具体的な数字などを用いて定量的な内容になるよう心がけましょう。そうでないと業務内容の成果が伝わりにくく、上司も適切に評価することができません。また、ミーティングなどでの決定事項や議事録なども共有できるように意識しておきましょう。
日報を書く意味や目的は組織や会社の成長のため
日報を活用することはその組織や会社を成長させることにつながります。書く側が日々の雑務の1つとして日報作成を捉えるのではなく、社員育成や情報共有、組織の目標達成を目的としているのだと認識させることが大切です。
書く側にとっても、自分の仕事を振り返る客観的に見る機会とさらなる成長に役立たせることができます。管理する側はそれをしっかりと部下に伝え、かつ組織の成長のため効果的に活用することが求められます。
日報に必要な項目は2つ
分野によって日報に求められることは少しずつ異なりますが、日報に必要となる項目にはある程度共通点があります。まずは以下に紹介する2つの項目から書き出していきましょう。
- 業務内容
その日1日に行ったことを「何を」「どのくらいの時間で」「どの程度行ったか」を書いていきます。一目で内容が分かることを意識しながら、できるだけ短い文章で簡潔に書いていきましょう。具体的な数字や固有名詞も入れていくとより分かりやすくなります。
- 所感
業務を行う中で気づいたこと、情報共有しておいた方が良いことを書いておきます。問題点があれば、改善策も一緒に書いておくと業務への意欲を感じ取ってもらえます。
日報の書き方例文
基本的なポイントだけをおさえた日報の例文を紹介します。必要に応じて項目を増やして活用してみてください。
新入社員が書く日報
新入社員の日報の必要性
多くの職場で、新入社員に業務日報を書かせています。これは、日報を通して新人と先輩とコミュニケーションを取ることで、適切な指導につなげていく目的があります。そのほかにも新人の抱えている不安を把握することや仕事内容を管理すること、ビジネス文書や報告書の書き方を覚えていってもらう効果が期待されます。
新入社員日報のテンプレート
新入社員が書く業務日報のテンプレートの一例を紹介します。
○月○日
- 今日学んだこと
- 今日の気づき
- 疑問点
- 明日の予定
営業担当者の営業日報
営業日報の必要性
営業担当者の書く営業日報は、日々の営業活動を管理することが目的です。一日の行動を報告する報告書としての役割があり、抱えている課題や課題に対する提案を確認するためにも使われます。それらの情報を共有したり戦略を考えたりすることで、組織として成績向上を目指します。
営業日報のテンプレート
営業担当者が書く営業日報のテンプレートの一例を紹介します。
○月○日
- 今日やること
- 今日の結果
- 良かった点
- 課題と改善策
- 明日の目標
事務職の日報
事務職の業務日報の必要性
事務職の仕事は非常に雑多で、各メンバーが何をしているのか把握しにくいもの。日報を通じてやるべき業務をタスク化して共有することで、可視化することができムダを省くことにもつながります。
事務職日報のテンプレート
事務職が書く業務日報テンプレートの一例を紹介します。
○月○日
- 今日の業務
- 良かった点
- 明日の業務
- 気付きと共有事項
各分野での日報の必要性
建設業で必要な工事日報
建設業で必要となる作業日報は、その現場を管理する上で必要な作業工区や具体的な作業内容、作業時間などの情報を得るためのものです。工事日報は全体の情報をまとめたものです。それらの情報から作業指示書を作成や具体的な指示を出すことができるようになります。
飲食店の日報
飲食店での日報の活用法は様々です。多店舗展開をしている飲食店が各店舗の売り上げを把握するためのもの、店舗の管理者やオーナーが従業員とのコミュニケーションツールとしての役割や営業する中で気になったことを把握するものなどとして活用されています。
エンジニアの日報
エンジニアが作成する日報には、その日の業務内容を報告することや現在抱えている課題などの情報を共有する役割があります。エンジニア個人とともに組織も成長することを目指しています。
アパレル業の日報
シフト制で従業員の入れ替わりがあるアパレルの日報は、作業の進行度管理や顧客対応などの情報共有などのために必要とされています。
まとめ
日報はどの業界でも個人や組織を成長させる大切なツールであることが分かりました。上司や組織のメンバーに伝わりやすい文面や書き方を意識しましょう。書き方によっては上司に頑張りが伝わるチャンスにもなりますので、日々書いている日報を見直してみてはいかがでしょう
今日の業務内容
10:00 ○○社を訪問。山田さまと要件定義ミーティングを行った。進行度は70%
13:00 ○○社に納品予定のシステムテストを行った。
エラーが発生したが、原因特定し、修正済み
16:00 活動報告書作成
所感