「オーガナイザー」は「オルガナイザー」とも呼ばれることがあり、政治や労組などで「組織に誘う勧誘者」という意味で使われていました。しかし昨今では、いろいろな分野で使われるようになっています。そこで「オーガナイザー」の意味を解説して、使い方や役割、あわせて英語表現も紹介します。
「オーガナイザー」の意味とは?
「オーガナイザー」の意味は「主催者」「組織者」
「オーガナイザー」の意味は、「主催者」「組織者」です。ビジネスでよく使われる意味です。「まとめ役」という意味でも「オーガナイザー」は使われます。組織をまとめて作り上げる人のことを指します。例えば、「このグループのオーガナイザーは○○君だ」のように使われます。
もともと政治などの社会組織を組織する者の意味で「オーガナイザー」が使われていましたが、今ではそれ以外のシーンで使われるようになりました。また「オルグナイザー」と呼ばれたり、「オルグ」と略されることもあります。
ファッション用語でバッグや財布を収納する「整理箱」
英語で「organizer」というと、「整理するものや道具」という意味があります。物に対して使うときは「整理箱」の意味となり、バッグや財布を整理するためのファッションアイテム、あるいは収納用品にもオーガナイザーという言葉が使われています。
動物発生学では「形成体」という意味もある
「オーガナイザー」のもう一つの意味が、動物発生学での「形成体」です。「形成体」とは脊椎動物の初期の発生段階で、その動物の形態形成の中心となる「胚域」のことです。この「胚域」が周りの組織に働きかけて器官が形成されていきます。
「オーガナイザー」の使い方・例文とは?
「オーガナイザーをする・務める」は主催者に使う
パーティなどのイベントで「主催者」をするとき、「オーガナイザーをする」や「オーガナイザー務める」のように使います。
- 「A社がオーガナイザーとなり、スポーツ大会が開かれた」
この例文の場合、A社はその大会の主催者、もしくはまとめ役となったという意味で使われています。まとめ役だとしたら、A社ではない別の主催者がいる可能性があります。
「オーガナイザー」は組織のトップである社長や部長も指す
- 「優秀なオーガナイザーのお陰で、組織運営もうまく運ぶ」
この例文では「オーガナイザー」は「組織者」の意味で使われています。組織のトップということで、会社で言えば社長ですし、ある部署のことでしたら部長のことを指します。
仕事としての「オーガナイザー」とは?
オーガナイザーと呼ばれる仕事には、どんな仕事があるのでしょうか。さまざまなオーガナイザーと呼ばれる仕事の内容についてご紹介します。
「まとめ役」としての仕事
「オーガナイザー」を意味する仕事とは、まとめ役としての仕事です。ひとつの企画に対して仕事を割り振ったり、情報漏れなどがないように情報伝達を促します。
また他の組織との共同の仕事となれば、調整役も担うことになるでしょう。ミーティングなどでは司会進行役を務めることもあります。
生活を豊かにする「プロフェッショナル・オーガナイザー」
アメリカで80年代頃から定着した「プロフェッショナル・オーガナイザー」という仕事があります。いろいろな分野に特化したオーガナイザーがいます。その一例を見てみましょう。
- 「ライフオーガナイザー」
たとえば物があふれて部屋の整理がつかず精神的に豊かさを感じない人をサポートする仕事。よりよい生活できるようにアドバイスをします。
- 「メンタルオーガナイザー」
メンタル面でのサポートをするオーガナイザーで、何をしたいのかわからないと迷っている方などの思考や願望を整理するお手伝いをするのが仕事です。願望、感情、認知の3つの視点から対象者の思考と精神を整えていきます。
ほかにも、事務職関係の情報処理を手伝うオーガナイザーや、IT分野でのオーガナイザー、物の片づけ専門のオーガナイザーなどもいます。
「組織の勧誘者」としての仕事
また元来オーガナイザーの意味として使われていた組織の勧誘をする人という意味のオーガナイザーの仕事は今でもあります。組織をより大きくするために必要な仕事で、人間関係を作り上げることを得意とする人が就きやすい仕事です。
「イベントオーガナイザー(企画発案者)」としての仕事
「イベントオーガナイザー」とも呼ばれて、イベントを主催します。その企画の発案者であることも多く、さらに企画の発案にとどまらず、実行に移すために組織を引っ張っていくこともある仕事です。
「オーガナイザー」の英語表現とは?
英語では「organizer」
米語では「organizer」ですが、イギリス英語では「organiser」と表記することもあります。意味は「オーガナイザー」と同じく、「組織者」や「主催者」、「世話役」に「まとめ役」などです。生物学の「形成体」の意味もあります。
また「整理するものや道具」という意味もあり、「バッグ」「財布」または「手帳」の意味で「organizer」が使われることがあります。
「organizer」を使った英語例文
- “electronic organizer”
「電子手帳」 - “You can do well as an organizer of parties.”
「君はパーティの幹事役がうまい」 - “He is the organizer of this club.”
「彼がこのクラブの組織者だ」 - “The organizer of this event wishes that many young people come to it.”
「イベントの主催者は大勢の若者に来てほしいと思っている」
まとめ
「形成体」や「整理するもの」の意味もありますが、ビジネスシーンでは「組織者」「主催者」という意味で「オーガナイザー」が使われることが多いでしょう。よく使われる言葉ですから、その意味を正しく理解しておきましょう。