「OKR」とは?意味や導入方法、KPIやMBOとの違いも

現代社会ではライフサイクルの多様化や消費者の価値観の変化が目立ちますが、企業にとってもいち早くビジネス・ビジョンを調整し、適切な対策にあたることが求められています。そこで企業が用いたい管理ツールの一つが「OKR」です。

ここでは、企業における課題への取り組みや問題改善に役立つ「OKR」という管理ツールについて紹介します。



「OKR」とは?

最初に「OKR」の概念について紹介します。

「OKR」は「目標達成に向けた方向性を示す管理ツール」

「OKR]は「Objective and Key Result」の頭文字をとった言葉で、意味は直訳で「目標と主な結果」となります。

どの企業でもゴールに向けて個人やグループでの「目標設定」があるでしょう。「OKR」は目標と併せて「目標達成への指針」を掲げ、個人のやるべきことや方向性をはじき出すことができる革新的な「目標管理ツール」です。

「OKR」は「ゴールにたどり着くまでの効果的な道筋と結果」ということになりますが、「自分が一体どこに向かおうとしているのか」「目標に向けて前進しているという具体的な成果は何か」を明確にすることが「OKR」の基本的な概念となります。

「OKR」で重要な5つの項目

「OKR」を導入するときに必要なな5つの項目を挙げてみます。

  1. 野心を持って目標・ゴール設定をする
  2. 達成可能な主な結果を設定する
  3. 社員全ての「OKR」を共有する
  4. 進捗状況を確認しながらコミュニケーションを図る
  5. 成果の測定と結果が設定した数値に達したかどうか確認する

これら5つの項目を順番に行いながら目標達成を目指します。目標やゴール設定、また結果を設定することと併せて、OKRの共有、密着なコミュニケーションの実行を行い、最後に正しい成果の測定を行います。

達成度の基準については、おおむね70%前後に設定しているところが多いですが、個人の能力や前月での成果などを考慮しながら調整するようにしましょう。

「OKR」の開発者は「元インテルのCEO」

「OKR」を開発・提案したのは、アメリカ・カリフォルニア州に本社を構える半導体素子メーカー「インテル」のCEOを務めた「Andy Grove(アンディ・グローブ氏)」です。アンディグローブ氏はインテルのビジネスモデルに大変革を起こした人物で、世界で知られる強靭経営者の一人と言われています。

「OKR」を採用している企業例は「Google」

「OKR」を実践している代表的な企業には世界的に有名な「Google」「Facebook」など、大手グローバル企業が挙げられます。どの企業も業績、知名度、生産性、社員満足度など、総合的に成功を収めている企業ばかりですが、サクセス・ストーリーの裏側には、徹底した目標管理ツールの活用がうかがわれることでしょう。

「KPI」と「MBO」との違いについて

続いて「OKR」と混同されやすい管理ツール「KPI」と「MBO」との違いについて解説します。

「KPI」は「目標達成に向けて正確なプロセスを判断」

「KPI」は「Key Performance Indicator」の略名で、「企業や個人のゴール達成において、適切なプロセスを踏んでおこなわれているかどうかを判断する手法」のことです。

目標達成には「具体的な行動計画」や「細かい進捗状況」を把握し、段階ごとに改善していく必要がありますが、「KPI」を使えばゴール到達への道のりで脱線してしまった時に、適宜修正することができるの特徴です。多くはマーケティングや営業のフィールドで活用され、月次、週次、日次でパフォーマンス評価が行われます。

「KPI」導入では部署内での意思統一を図ることができ、さらにモチベーションの向上につながることが期待されます。

「MBO」は「上司と部下における目標管理」

「MBO」とは「Management Buyout」の略名で、「目標管理」と呼ばれる管理ツールの一つとなります。個人がそれぞれ目標を設定し、目標に対しての達成度によって評価を決定するものであるため、成果主義や実績を重んじる企業体に向いている手法です。基本的に目標を上回れば「高評価」、下回れば「低評価」となるのが特徴でしょう。

部下は上司に支援を求めることができ、目標達成までのプロセスや結果を振り返りながら、次の課題へのすり合わせを行っていきます。日本でも採用例が多く、定着している目標管理ツールです。

「OKR」との違いは、目標やゴール設定、結果設定、進捗状況などを他の社員とシェアしない点でしょう。あくまで評価者(上司)と被評価者(部下)とのやりとりになります。

「OKR」関連のおすすめ本は?

「OKR」の採用を検討している企業や人事担当者、また個人的に「目標管理ツール」について興味のある人におすすめの「OKR」関連本を2つ紹介します。

OKR(オーケーアール)シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法

OKRにおける成功の法則や導入のメリットなどが細かく書かれてある「OKR」のノウハウ本です。著者は現場で「OKR」導入のトレーニングをしている人物。そのため、実際的な手法やコツを経験ベースに説明しているのが特徴です。コミュニケーション不足や業務効率の低下で悩むチームの必読本であり、たった3か月でチームの劇的な変革が期待できます。

インテル中興の祖アンディ・グローブの世界

インテルの伝説の経営者、元CEO「アンディ・グローブ氏」の本です。半導体における市場をインテルの独占状態に持ち込んだテクニック、口先だけではない斬新な経営戦略など「企業の激変期」に関わったストーリーが網羅されています。「働き方改革」に携わる人事関係者、これから起業を試みる人、新しく経営に参加する人におすすめの本です。

まとめ

「OKR」は大手「Google」や「Facebook」などが採用している「目標達成に向けての管理ツール」の一つです。「KPI」や「MOB」とは多少異なり、社員が目標・結果設定やプロセスなどを共有し、お互いにコミュニケーションを密着にしていくところが特徴です。

「OKR」では振り返りやフィードバックを経て次の目標や結果の設定を行いますが、「野心と大胆さ持って取り組む姿勢」が最も大切だと言われています。「目標は達成するためにある」という意識を持ち、企業一丸となってゴールに向かっていきましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。