コーチングとは何か?手法を学ぶための資格と本も紹介

企業において部下を指導する立場にある上司は、さまざまな任務や責任が課せられます。多くは部下の成果向上を見守り、目標達成へのサポートをしていくのが上司の役目ですが、ジェネレーションギャップやコミュニケーション不足などで思うように上手く行かないこともあるでしょう。

ここでは「コーチング」の意味と定義の他、「ティーチング」との違い、「コーチング」の資格とおすすめ本について紹介します。



「コーチング」とは?

最初に「コーチング」とは一体何なのか、言葉の意味と定義から紹介します。

「コーチング」は英語の「coaching」のこと

「コーチング」は英語の「coaching」のことで、日本では各種スポーツや教育の場などの「コーチ」として、すでに馴染みのある言葉でしょう。「coach」には、「指導する」「稽古をする」「家庭教師をする」という「指導的な意味を持つ言葉」で、さらに語源をたどると「馬車で重要人を目的地まで送り届ける」という元来の意味を持ちます。

そして、この語源が現代において解釈を広げ「個人を目標まで導く」「人を目標達成へと近づける」というような意味へと転じていきました。ビジネスシーンでは、企業や組織における集団生活の中で「個人」を対象とし、それぞれの目標達成を支援する形で「コーチング」が活用されています。

「コーチング」の定義は「自発的な行動を促すコミュニケーション」

「コーチング」は個人の能力やスキルを活かし、ゴールへとたどり着くための「自発的な行動を促すコミュニケーション」であると定義されています。

コーチとしてのミッションは相手に「新たな気づきを与える」」「視点を増やす」「目標達成に導く行動を促す」「行動や考えにおける選択技を増やす」ことです。コーチは相手に強制をすることなく、適切なコミュニケーション手法を使って、あくまで「自発的」に動くように先導していきます。

「コーチング」導入前に「セミナー」へ参加しよう

企業のマネジメントで「コーチング」を検討している場合は、まず「コーチング」の概要や導入の流れ、コーチングの具体的なやり方、受講する側(従業員)にとってのメリットなどが学べるセミナーに参加してみましょう。

セミナーでの講師は企業で「コーチング」に携わってきた経験者やプロコーチ、心理学のエキスパートばかりです。コーチングにおけるロールプレイイングや実際に期待できる効果など、「コーチング」の全体像が見えるため、導入を決定するための物差しとなることでしょう。

いかに「個」を生かすことが企業にとって「利」となるか、ぜひ、最大の経営課題でもある「業務効率の向上」へとリンクさせてみて下さい。

コーチングとティーチングの違いは?

続いて「コーチング」と近い意味を持つ「ティーチング」について、それぞれの特徴を比較しながら違いを挙げていきましょう。

「コーチング」は「相手の考えを引き出し先導すること」

「コーチング」の特徴は「相手に気づきを与え、目標達成に必要な行動を自発的に促す」点です。つまり、「どう行動すればよいか」を教えるのではなく、自らが考え、決断し、行動を促すことが目的です。つまり、目標達成に向けての全てのステップにおいて「自立性」を育てながら、ゴールへのモチベーションを高めていくことが重要となります。

「ティーチング」は「仕事のやり方を具体的に教えること」

「ティーチング」は「コーチング」と比べて「教える」という要素がとても強い手法です。新入社員や新しい業務を始める時に「ティーチング」を使うことが多く、マニュアルを使いながら「具体的な仕事のやりかた」を教えていきます。仕事の経験が浅い社員や知識の乏しい社員に「ティーチング」を行うことで、自信と意欲を与えることもできるでしょう。

ちなみに、「コーチング」との共通点は自分に不足している箇所、改善すべき点などを確認することができることです。そのため、仕事の効率を上げるためのトレーニングを効率的に実践することができます。

「コーチング」を学ぶための資格とおすすめ本は?

最後に、マネジメントで取り入れたい手法「コーチング」の資格と知識が学べるおすすめ本を紹介します。

「コーチング」は国家資格ではなく「民間資格」

「コーチング」の資格のほとんどは団体や協会などの「民間団体」が発行しています。そのため、民間団体によって内容や合格基準が異なるのが特徴です。国内だけではなく、海外をベースとした国際団体が資格を発行するケースもあり、「コーチング」の資格と言ってもさまざまだと言えます。

「コーチング」の資格を取る時は、それぞれの民間団体が掲げる資格の特徴、学習内容、取得後の活用例、実績などを考慮しながら選ぶようにしましょう。

「コーチング」のおすすめ本は「リーダーのための!コーチングスキル」

「コーチング」のノウハウが学べる単行本で、早稲田大学ビジネススクールで人気のコーチがまとめた「コーチングブック」です。上司が身に着けるべき実践的なコーチングスキルの具体的手法やケーススタディが載っているため、「コーチング初心者」でも理解しやすいのが特徴となっています。

まとめ

「コーチング」は企業におけるリーダーや上司に必要なスキルと言われ、部下とのコミュニケーションを円滑しながら「自発的な行動を促す」手法として注目されています。

「コーチング」は、仕事を教えることを基本とする「ティーチング」とは異なり、あくまで相手の意見や考えを引き出し、設定されたゴールまで支えながら「自立性」をもって行動を促すことが目的です。部下の能力やスキルを再確認しながら目標達成までの必要な行動を促し、最終的には業務の効率化と企業の発展に貢献できるよう努めていきましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。