叱咤激励の言葉の意味や使い方とは?便利な類語や使える例文も!

「叱咤激励」という言葉にどんなイメージを持っていますか?「叱咤激励」にはその人の言い合わしにくい特別な感情が含まれています。今回は「叱咤激励」の意味や使い方などについて解説します。「叱咤激励」を言い換える類語やメール例文もご紹介しますので、この機会に「叱咤激励」という言葉をマスターしておきましょう。



「叱咤激励」の意味と読み方

「叱咤激励」は「厳しくも応援する」

「叱咤激励(しったげきれい)」という言葉は、主には目上の方から目下の方へ、または同等の方へ向けて使われる言葉です。「叱咤激励」には「大きな声で激しくも、相手を強く応援する」という意味があります。強くきつい言葉であっても「相手に頑張って欲しい」という気持ちが強い場合や、相手のその感情をくみ取ったときに「叱咤激励した」「叱咤激励された」という言い方をします。

「叱咤」は叱る「激励」は励ます

「叱咤激励」という言葉は「叱咤」と「激励」という2つの言葉が一つになって構成されている四字熟語です。「叱咤」には「大声で叱りつける」という意味があり、「激励」には「相手を励ます」という意味があります。

考え方としては「励まし方の種類」です。一口に「励ます」と言っても、優しく諭すように励ますこともあれば、少々きつい口調であっても相手へ強いメッセージを送りたい、という場合もあります。「叱咤激励」は後者の用途で使われる励まし方の種類を表す言葉と考えると良いでしょう。

「叱咤激励」の使い方

「叱咤激励」は目上の人には使わない

「叱咤激励」という言葉は、四字熟語としては広く知られていますが使い方はやや難しく注意が必要です。まず「叱咤激励」という言葉を自分より目上の方に向けて使うことはありません。これは「叱咤」も「激励」も自分よりも立場が下の人や同等の人に使うことが前提の言葉だからです。

自分より目上の人へ「叱咤激励してください」「叱咤激励していただき」などとは使いません。自分よりも目下の人へ向けて「叱咤激励する(した)」「あれは怒ったのではなく叱咤激励だよ」などと使うことはできます。

叱咤激励する側は「応援」を使う

「叱咤激励」という言葉には「叱咤」という強い印象を持つ言葉が含まれています。そのため自分が「叱咤激励をする側」だったとしても「叱咤激励をした」とは言いにくいこともあるでしょう。その場合には「応援」という言葉に置き換えることもできます。

「厳しく言ってしまったけど○○さんを応援しているつもりなんだよ」などとすると、言葉が柔らかくなるだけでなく、叱りつけたような印象を好意的に受け取ってもらいやすくもなります。

叱咤激励される側は「ご指導ご鞭撻」

では「叱咤激励をされた側」は何と表すのかというと「ご指導」や「ご指導ご鞭撻」などです。「叱咤激励」を目上の人へ向けて使うと「あなたは私を叱りつけた」というニュアンスを持たせてしまいます。そのため「○○部長よりご指導いただいたことを胸に」「ご指導ご鞭撻をいただき感謝いたします」などとすることで「あなたの叱咤激励を私は好意的に受け止めています」というサインにすることも可能です。

「叱咤激励」の類語と対義語

「鼓舞」は励まして奮い立たせる

「叱咤激励」の「激励」の方に注目すると、相手は自分を強く励ましてくれているということになります。そう考えると「鼓舞(こぶ)」という言葉に置き換えることも可能です。「鼓舞」には「励まして奮い立たせる」という意味があります。相手を奮い立たせるほどの勢いで励ますということです。「部長が社員を鼓舞されたことで、社内に活気が戻りました」などとすると「叱咤激励」の「激励」の部分がクローズアップされます。

「エール」は応援の気持ちが強い

「叱咤激励」を違う言葉に置き換える場合「叱咤」をいかになかったことにするかという部分がポイントになります。その視点で考えると「エール」という言葉も有効です。「鼓舞」に比べると少しライトな印象で、和気あいあいとした空気も感じさせることができます。「課長からのエールで○○さんはこれまでになく張り切っています」など「エール」を使うことで会話全体が暖かみのある、好意的なものに変わります。

気持ちがすれ違うと「パワハラ」

「叱咤激励」の「叱咤」の部分が強調された印象を受けると「激励」の部分がかなり薄くなります。その結果「パワハラ」という言葉に置き換えられる可能性もあるでしょう。叱咤激励をした側は好意的な気持ちでいたとしても、受け取る側の気持ちがすれ違うと「圧力をかけられた」「一方的に叱りつけられた」という認識となるためです。どんな言葉も、伝える側と受け取る側の気持ちが同じ方向に向かっていなければ思わぬ行き違いを生んでしまいます。「係長のあの言い方はパワハラだ」などと使われることもあるでしょう。

「叱咤激励」のビジネスメール例文

「叱咤激励を受ける」はお礼で使う

「叱咤激励」という言葉を「叱咤激励した人」に向けることができるのは主に第三者です。誰かが誰かを叱咤激励している場面を見て「叱咤」と「激励」がそこにあったと客観的に判断することができます。その結果物事が良い方向に向かっているということを「叱咤激励」を使って伝えるとお礼の意味として伝えます。

  • 「○○課長の叱咤激励を受けて、○○さんの士気ががあがりました」

「叱咤激励のお言葉」は嫌味な表現に

「叱咤激励」はその言葉だけで状況を表す四字熟語です。そのため「お」や「ご」などの丁寧語と一緒に使うと、場合によってはやや嫌味な印象となることがあります。「叱咤激励の言葉を受ける」「叱咤激励される」など、シンプルな表現や謙譲語などと一緒に使うと嫌味がありません。

  • ×「○○係長からの叱咤激励のお言葉はありがたいよ」
  • ○「○○係長からの叱咤激励の言葉はありがたいよ」

「叱咤激励のほど」とは言わない

上司などへ、部下への指導や応援をお願いしたい場合は「指導をお願いします」「鼓舞してやってください」などさまざまな表現を使うことができます。つい使ってしまいがちな表現は「叱咤激励のほどお願いします」などです。「~のほど」という言葉は前に丁寧語が来るのが通常です。「ご連絡のほど」「ご出席のほど」など、丁寧語と一緒に使うことで「~のほど」は正しく機能します。「叱咤激励」は四字熟語であって丁寧語ではありません。

  • 「○○社長より社員へご指導のほど賜りたく存じます」

まとめ

「叱咤激励」という言葉は「厳しい言葉の中にも愛情を込めて相手を応援する」という人間の微妙な感情を表します。ただ叱るだけでなく、相手の成長や繁栄を祈る気持ちこそが「叱咤激励」です。「叱咤激励」という言葉を正しく理解することで、今までただの説教と感じていたことを「叱咤激励」と受け止めることができるようになるかもしれません。