「追伸」の意味とメールでの書き方とは?正しい使い方と返信方法も

手紙で多く見られる「追伸(PS)」ですが、メールでの使い方を知っていますか?ビジネスメールでは時に失礼となる「追伸(PS)」というフレーズ。メールでの正しい使い方と書き方、返信の仕方を紹介するので参考にしてください。

「追伸(PS)」の意味と書き方

「追伸(PS)」の意味は「あとがき」

「追伸」の意味は「あとがき」です。手紙や文書などの書き言葉で使われます。ラテン語の「post script」の略で、本文の中に書き忘れた内容や伝えきれなかったことを補足する場合に使われます。

「追伸(p.s.)」の書き方は様々

「追伸(PS)」の書き方には「P.S.」「PS」や「p.s.」「ps」と様々ありますが、これが正解というものがなくどれでも使えます。「追伸(PS)」は元々「post script」という単語の略であることを説明しました。

英単語にピリオドを使った省略法を使用する場合、1つ目と2つ目それぞれの後ろにピリオドが付きます。「P.S」や「p.s」という表記方法はあまりされないため、「P.S.」「PS」「p.s.」「ps」の4つが主な書き方です。

「追伸(PS)」のメールでの使い方と注意点

「追伸(PS)」は思いやりを表現する場合に使用可

上記で「追伸(PS)」はビジネスメールに適していないことを説明しました。例外として、相手に思いやりを伝える場合は「追伸(PS)」を使用してもいいと言えます。

例えば、相手の体調を気遣う文章を最後に入れたい場合、「PS 季節の変わり目で体調を崩されないよう、どうぞご自愛くださいませ」と使用できます。ビジネスメールで「追伸(PS)」を使用することに違和感がある場合は、類語の「末筆ながら」に言い換えましょう。

「追伸(PS)」の位置は名前の後ろに入れる

メールで「追伸(PS)」を使う場合は名前や日付の後に使用しましょう。例えば「(本文)(名前)PS」と表記されます。ただ、時代の変化で「追伸(PS)」を名前の前に持ってきても良いという考え方もあります。

実際、「追伸(PS)」を名前の前に付けた「(本文)PS(名前)」の書き方を使用している人もいます。「(本文)PS(名前)」が間違いとは言えませんが、ビジネスメールであれば尚更正しい表記を使用した方がいいでしょう。

「追伸」では重要なことは書かない

本当に伝えたいことや重要なことを「追伸(PS)」で書くことは避けましょう。例えば謝罪メールやお礼のメールなど、相手へ気持ちを伝える大切な場面で「追伸(PS)」を使うと、後から付け足したように捉えられる場合があります。

「追伸(PS)」ではなく本文で気持ちを伝えるようにしましょう。

「追伸」は目上へは基本的に使わない

文章に不備が見つかり、補足として使用される「追伸(PS)」ですが、ビジネスメールで目上へ使うことは基本的にありません。ビジネスメールでは用件を分かりやすく簡潔に記す必要があり、「追伸(PS)」を使用して用件が2つに分かれることで相手が不便に感じる恐れがあります。

また、「追伸(PS)」とは元々書き直しができない手紙で使用する言葉でした。簡単に書き直すことができるメールで「追伸(PS)」を使うことは、書き直すのが面倒と相手に言っていることになり失礼と捉えられます。

「追伸(PS)」を使うことで用件が伝わりにくくなることと、相手に失礼と捉えられる場合があることから、ビジネスメールで「追伸(PS)」を使うのは控えた方がいいと言えるでしょう。

「追伸」の類語、似た言葉との違い

「追伸」は類語「末筆ながら」に言い換えができる

「追伸(PS)」の類語となるのが「末筆ながら」という言葉です。手紙などの結びとして使用される言葉で、「最後となりましたが」という意味が含まれています。

例えば、「P.S. お忙しいとは存じますが、ご自愛ください」という文章を類語で言い換えると「末筆ではございますが、ご自愛のほどお祈り申し上げます」となります。

「追伸」と「追記」の違い

また、「追伸」と似た言葉でよく耳にする「追記」という言葉。同じような意味として使用される「追記」ですが、「追伸」とは使い分ける必要があります。「追伸」は相手がいる状況の手紙やメールで補足する場合に使われ、「追記」は相手がいない文書などで補足する場合に使われます。

「追伸(PS)」への返信方法

本文で追伸に対する返事を混ぜる

相手から「追伸(PS)」つきのメールや手紙を貰った場合、本文の中で「追伸(PS)」に書かれた内容を触れましょう。相手から「追伸(PS)」が付いたメールが送られてきたからといって、「追伸(PS)」付きの返事をする必要はありません。

無理やり「追伸(PS)」に触れる必要はない

相手からもらったメールや手紙に返事をするとき、無理をして「追伸(PS)」の内容に触れなくてもいいと言えます。「追伸(PS)」に自分への質問が記されている場合は返事が必要ですが、体調の心配などは1つのマナーとして書かれている場合が多いため、返信をしなくても問題にはなりません。

例えば、「PS 新しくできた○○というお店に行きませんか?先日お世話になったお礼をさせてください」といった内容の場合は、無視してしまうと相手に不快な思いをさせてしまうため返信が必要といえるでしょう。内容に応じて返信が必要か見極めてください。

まとめ

あとがきを意味する「追伸(PS)」は、手紙やメールなどの補足をする場合に使われます。ビジネスメールでは用件が伝わりにくくなることを防ぐため、相手を気遣う一言など以外では使用されません。「追伸(PS)」へは必ず返事がいるわけではなく、内容に応じて返信するようにしましょう。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。