「.com」の文字を見て真っ先に連想するのが、メールやホームページのアドレス(ドメイン名)でしょう。無意識に使っていて、意味があいまいだということはありませんか?
ここではドメインの「.com」についての意味や使い方を中心に、英語の接頭辞「com」としての意味も含めて解説しています。
「com」とは?
「com」の意味は”共に”
「com」の意味は、”共に・一緒に”です。英語の「com」は接頭辞のひとつで、由来はラテン語の「cum=強意、強調」です。「強く力を合わせて」というニュアンスの意味が転じ「共に」となったと考えられます。
「com」がつく単語例9つ
- companion:コンパニオン
- accompany:一緒に行く
- cognate:密着する
- coexist:共存する
- collaboration:協力
- common:共通
- company:仲間、会社
- conference:会議
- congratulate:祝福する、喜び合う
「.com」の意味とは?
「.com」の意味は企業や商用目的で使われるドメイン名
世界のトップドメインである「.com」は、規模を問わず利益を目的とした活動を行うグループや企業、また商業サービスのために使われるドメイン名です。
「.com」は「commercial」の略称
ドメインの中で世界的に知名度が最も高いのが「.com」です。現在世界で使用されているドメイン名には分野別のドメイン「gLTD= general LTD」と、国コードの付いたドメイン「ccTLD」の2つがあり、「.com」はgTLDに該当します。
gTLDには世界中の誰もが自由に登録できる種類のドメイン名(「.com」「.net」など)と、登録の際に規定の要件を満たす必要があるドメイン名(「.biz」「.info」など)とに分かれます。
「ドメイン」とは”ネット上の住所”
そもそもドメイン(domain)とは全体の中に存在する定義された部分、領域、場所のことを指す言葉です。インターネットのドメインは「インターネット上にあるネットワーク、及びコンピューターを識別することを目的とした名前」のことで、「サイトを訪れる際に必要なURL」つまり「ネット上の住所」となります。
ドメインはウェブサイトやホームページを公開する時に必要なもので、ホスト名である「www」の文字列、区切りを意味するドット「.」、そして「ドメイン名」で組み合わせて使用するものです。表記的には「www.ドメイン」のようになりますが、メールアドレスの場合は「@」に後続してドメインが使われ、一つのメールアドレスが完成します。
「.com」以外にはどんなドメイン名があるの?
「.com」をはじめ、世界にはさまざまなトップレベルのドメイン名が数多くあり、現在も新しいドメイン名が次々と誕生しています。
ここでは従来からあるgTLDとccTLDについて、用途や登録対象と併せて紹介します。
従来の「gTLD」
- net:ネットワーク用。世界の誰でも登録が可能
- org:非営利組織やボランティア団体用。netと同じく誰でも登録が可能。
- edu:学校や教育機関用。米国教育省にて認定を受けた機関が対象。
- gov:米国の政府機関専用。
- int:国際的な機関や組織用。
2000年に選定された「gTLD」
- info:用途や登録対象者に制限なし。
- biz:ビジネス関係専用。ビジネスの利用者や運営者が対象。
- pro:エンジニア、弁護士、会計士、医師用。2015年以降、誰でも登録が可能になった。
- name:個人の名前用に使われる。対象者はあくまで個人。
- coop:協同組合用と関係組織用
- aero:航空・運輸業界と関係組織用
2003年から2004年に選定された「gTLD」
- travel:旅行業界または関係機関や団体用。
- post:郵便事業と関係機関用。郵便サービスを行う公共・民間の組織が対象。
- mobi:モバイル関係機関用。対象者はコンテンツ提供者やモバイルオペレーター
- tel:IPをベースとする電話番号用。対象者はブランディングを狙う個人や企業
- asia:アジア太平洋地域に拠点を置く企業や従業員用。登録対象は法人
「ccTLD」の主な種類と国名
- jp:日本
- kr:韓国
- cn:中国
- hk:香港
- us:アメリカ
- eu:ヨーロッパ連合
- fr:フランス
- es:スペイン
- de:ドイツ
- ca:カナダ
- au:オーストラリア
まとめ
「.com」は世界のトップドメインの一つで、「net」「info」などと並び人気があります。一般的には会社のホームページやメールアドレスに使われていますので、「会社(company)」の意味だと思っていた方も多いかもしれません。実は「commercial(商業の)」の略なのです。
「.com」は企業や商業サービスのために作られたドメインで、世界にいる誰もが登録できるのが特徴です。他のドメイン名との違いがわかれば、なおのこと愛着が湧きそうですね。