// 「ブービー」の意味と由来とは?「ブービー賞」についても解説 | TRANS.Biz

「ブービー」の意味と由来とは?「ブービー賞」についても解説

ゴルフやボーリングの試合などで見かける「ブービー賞」。なぜ、「ブービー」という名前なのだろうと疑問に思ったことはありませんか?

ここでは「ブービー」の意味と言葉の由来、使い方と例文、また「ブービー」のつく熟語表現についてわかりやすく解説しています。会話の幅を広げるための豆知識として、どうぞお役立てください。

「ブービー」の3つの意味と由来

日本で「ブービー」の意味は”最下位から二番目”

「ブービー」の意味は、”最下位から二番目”です。ゴルフやボーリングなどの賞でよく耳にする言葉です。英語圏と日本では意味が大きく異なります。

もともと「最下位」を意味する言葉ですが、一位を目指して賞を狙うのが難しい場合、賞を目当てに故意に最下位になろうとする人もなきにしもあらずでしょう。

そこで日本で生まれたのが「最下位から二番目」に賞を与える「ブービー賞」です。最下位を取るより難しい「位置」にあえて「ブービー賞」を置くことで「公平さ」を保とうとしていると考えられます。実際、異彩である「ブービー賞」を取ると、優勝とは違った格別な喜びも生まれてくるようです。

「ブービー」の意味①「まぬけ」「馬鹿」

日本ではブービー賞で聞きなれている「ブービー」ですが、もともとは英語の「booby」のことで、俗語において「まぬけ」「馬鹿」という意味になります。同義語に「boob」があり、英語圏では「booby」と同じ意味で使われています。

「ブービー」の意味②「最下位の選手」「最下位のチーム」

「ブービー」のもう一つの意味は「最下位の選手」「最下位のチーム」です。俗語としての意味を含め、「booby」という言葉はあまり好意的な言葉ではないと言えますが、相手をからかい半分、励まし半分で「最下位なのだから、上を見るしかないじゃないか」という意図を込めて放たれることもあります。

「ブービー」の意味③「カツオドリ」

英語圏では海鳥の一種「カツオドリ」のことを「booby(ブービー)」と呼んでいます。「カツオドリ」は全長が60㎝から85㎝程度のペリカン目カツオドリ科の海鳥で、大きく鋭いくちばしと白色のボディが特徴的です。熱帯諸島に群生し、えさである魚を海中で見つけては華麗なダイブを披露してくれます。

「ブービー」の由来はスペイン語「bobo」

「ブービー」の由来・語源はスペイン語の「bobo」で、接尾後の「y」をつけて英語として完成したのが「booby」です。意味は「booby」と同じく「まぬけ」「馬鹿」です。

「ブービー」を使う場合の注意点と例文とは?

「ブービー」の使い方の注意点と例文について紹介しましょう。対人関係を崩さないようにするために気を付けたい点を挙げてみます。

「ブービー」は相手を馬鹿にする目的で使わない

「ブービー」には試合や成績の結果などが「最下位」や「一番下」を意味する言葉です。しかし、相手を見下す意図で小馬鹿にしたように「今回もブービーですね」とやじるのは良くありません。

英語圏で「ブービー」はやや屈辱的な言葉と言えますが、日本では「最後から二番目」という「良くもなく悪すぎもしない微妙な位置」を示す言葉であると言えるでしょう。そこで「ブービー」を使うなら「最後にならなくてよかったね」「ギリギリだけど何とか頑張ったね」と、励ましの意味を込めて使うと、人間関係にヒビを入れずに済みます。

ものごとを「やわらげる」文化のある日本で根付いたのが「最後から二番目」という意味の「ブービー」です。相手を馬鹿にする目的では使わないようにしましょう。

「ブービー」を使った例文

「ブービー」を使った簡単な例文を挙げてみます。

  • 先週のゴルフコンペで見事をブービー賞を獲得したよ。
  • 自信がなかったボーリングだけど、ブービー賞をもらってやる気がでてきた。
  • 今月の売上は何ともブービーであった。崖っぷちだが、最下位ではないぞ。
  • 長年のブービー状態から這い上がり、今では今季連続で営業成績がトップとなった。

「ブービー」を使った関連用語とは?

「ブービーメーカー」は日本で”最下位”のこと

英語で「booby」は「最下位」を示しますが、日本では「最下位から二番目」という意味で使われることがほとんどです。そのため、日本での「最下位」を表すカタカナ語として「ブービーメーカー」という表現が誕生しました。最下位がいなければ、最下位から二番目も存在しないというユーモアある思想の下で作られた言葉なのでしょう。

「ブービートラップ」は”最後の罠と”いう意味でビジネスでも使われる

「ブービートラップ」とは言葉が示す通り「最後の罠」という意味です。本来は「仕掛け爆弾」「仕掛け地雷」などという意味を持ちますが、比喩的な使い方で「罠を仕掛ける」といったニュアンスを持ってビジネスシーンでも使われることがあります。

まとめ

「ブービー」は英語の「booby」のことで、もともとの意味は「まぬけ」「馬鹿」、また「最下位の」「一番下の」となります。しかし、日本ではゴルフやボーリング大会などで「最後から二番目」の人に送られるのが「ブービー賞」となり、最下位の人を「ブービーメーカーと呼んでいます。

「ブービー」はスポーツ以外でも、成績や業績などに関わるシーンで使われます。ビジネスでも営業成果や業務成績はもちろん、残業で最後から二番目に帰る人に、皮肉を込めて「今日も残業ブービー賞だね」と言ったりします。

しかし、「ブービー」を使って相手を子馬鹿にしたり、見下す目的で使うのは好意的ではありません。逆に「ブービーだけど頑張ろう」「最後じゃなかったじゃない」という励ましのニュアンスで使うのがよいでしょう。