「エフィカシー」とはどんな意味?高い人と低い人の違いも解説

人間関係を語るときに時々耳にする「エフィカシー」という言葉。エフィカシーの高い人とは自分はできるという自信に満ちていて、ビジネスシーンでも好まれる人物像です。

ところで「エフィカシー」とは具体的に何を指すのでしょうか。

そこで今回はエフィカシーについて解説して、エフィカシーの高め方についても紹介します。

「エフィカシー」の意味とは?

「エフィカシー」の意味は”自分の能力を評価すること”

「エフィカシー」の意味は、心理学用語で”効力・有効性”です。

そのエフィカシーが人について用いられるとき「セルフ・エフィカシー」といい、自分の能力を評価するという意味になります。このセルフ・エフィカシーが略されて「エフィカシー」と用いられていることがよくあります。

「セルフ・エフィカシー」意味は”ゴールを達成できるという自信”

「(セルフ)エフィカシー」の意味は、ある状況において自分がどれだけの能力を発揮できるのかを評価することです。自分に自信があるという意味の自尊心とは違い、ゴールに向かった時に結果を出せると信じることであり「自分はできる!」と思えることが「エフィカシー」です。

つまり「エフィカシー」とは「自分に対する自信」と理解することもできます。

エフィカシーの高い人と低い人の違いとは?

エフィカシーの高い人は目的達成できる

「エフィカシー」の表し方は「高い」か「低い」かで、「エフィカシーの高い人」とは、自己評価が高く、自分はできるという自信が多い人のことです。

こうした人は自分に必要なものを選択できる能力が高く、自分のなりたいものになれる自己実現ができる能力が高いとも言われています。

「セルフエスティーム」で目的達成がより現実的になる

エフィカシーが高いだけでも目的達成がしやすいのですが、さらにエフィカシーを持続させるための自己肯定感「セルフエスティーム」があれば、目標達成はさらに現実的なものになります。

自尊心とも訳される「セルフエスティーム」は自分が有能であり価値があると思えることで自信となり、エフィカシーを支える要因となります。

エフィカシーが人の能力を左右する?

人はセルフ・エフィカシーのように「これくらいの自分」という自己評価によって自分の行動を制御する傾向があります。エフィカシーが高ければ、自分の可能性を広げて望ましい結果を出しやすくなりますが、エフィカシーが低いと行動範囲を自ら限定しまい、自分の可能性を狭めてしまいます。

エフィカシーの低い人は自己実現とは程遠い

一方「エフィカシーの低い人」は自己評価が低く「自分には無理」「どうせ私なんて」という感情が占めていて、自分のできることを自ら狭めてしまいます。人から褒めてもらっても「それほどでは」と謙遜するような態度こそ、エフィカシーの低い人の典型的な態度と言えるでしょう。

色々なエフィカシーの高め方とは?

基本的なエフィカシーを高め方は「自分を褒めること」

エフィカシーを高める方法のひとつに自分を褒めることがあります。自分を褒めるなんて簡単のことのように聞こえますが、エフィカシーの低い人は自分を褒めることがなかなかできません。

自分を褒められない人は、まずは周りにいる人を褒めることから始めて「褒める練習」をしてみましょう。

アフォメーションでエフィカシーを高める

「アフォメーション」とは肯定的な断言を宣言することです。目標を定めたらその目標が達成されている状態を想像して、「こうなりたい」という願望ではなくて「なっている」という進行形で肯定的に自分に語り掛けます。

目標達成した自分をリアルに想像することで感情が押し上げられて、やればできるという自信がついてきます。

コーチングでエフィカシーを高める

目標を達成するためにキーとなるのが、エフィカシーです。そのためエフィカシーはコーチング理論で重要な概念です。

コーチングでは自信を取り戻し、自信を高めるためのトレーニングをします。こうしてエフィカシーが高められると、できる自分をイメージすることができるようになり、自己実現などの目標達成が可能になるという手法です。

(付録)「エフィカシー」は恋愛にも関係!?

モテない、またはもっとモテる人になりたいなど恋愛関係の悩みを語るときにも、エフィカシーが話題になることがあります。

エフィカシーの高い人は恋愛上手?

エフィカシーの高い人は、自分で定めた目標に向かって達成できるという自信に満ちています。そのため自分を周りと比べることがなく「自分は無理」などといったネガティブな発言も少ないため、いいエネルギーが発散されています。

人はそういういいエネルギーを発散している人の側に寄ってくる傾向があります。いいエネルギーを発散する人の側にいれば、寄ってきた人も幸福感を得られるからです。

そのため人との出会いも多くモテるようにもなるというのが、エフィカシーの高い人をめぐる恋愛事情です。

「エフィカシー」の英語表現

「エフィカシー」は英語で「efficacy」

「エフィカシー」は英語で「efficacy」と書き、「セルフエフィカシー」なら「self-efficacy」です。

「エフィカシー」は米国スタンフォード大学のアルバート・バンデユーラ博士により提唱された概念です。「エフィカシー」に関する著作も多数あり、海外でも「エフィカシー」はコーチングなどで活用されています。

「エフィカシー」を使った英語の例文

“The teacher taught the sense of self-efficacy to the student.”
「先生が学生にセルフエフィカシーについて教えた」

“Self-efficacy plays an important role in how we think, feel and behave.”
「セルフエフィカシーはわたしたちの思考、感情、行動に大きな役割を果たす」

まとめ

「エフィカシー」とは「効力」のことですが、人間関係について語られるときには「セルフエフィカシー」(自己効力感)という意味で使われています。エフィカシーの高い人は目標に向かって進む自信のある人で、人からも好かれる傾向があります。エフィカシーを高めて仕事も人間関係もうまくいく。そんなビジネスマンを目指してみませんか。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。