「謝罪メール」お詫びの書き方とビジネス例文!社内やお客様へ

ビジネスシーンに欠かせないともいえる謝罪メールは、お詫びに始まり、お詫びで終わるという書き方の順番とポイントがあります。ここでは謝罪メールの構成の仕方と、上司やお客様に向けたビジネス例文や、重い謝罪や軽い謝罪に使えるお詫びの言葉のフレーズ集を紹介します。

「謝罪メール」の書き方のポイント

謝罪メールだけでは不十分なケースもある

謝罪メールを送る際には、相手の気持ちになって考え、適切な対応を選ぶとともに、迅速な対応をとるように心掛けることが大切です。

ビジネスで謝罪する場面は数多くありますが、ミスの内容や度合いによって、電話や手紙で謝罪したり、相手先に訪問して謝罪したりするなどさまざまなケースがあります。メールで謝罪する場合でも、「のちほど改めてお電話をさせていただきます」と添えて、ひとまずの第一報をメールで入れ、その後電話で謝罪が必要な場合もあります。

「お詫びの言葉」で始め、「お詫びの言葉」で結ぶ

メールで謝罪する時は、書く順序が大切です。「お詫び」⇒「原因と解決策の報告」⇒「結びのお詫び」という流れです。お詫びの言葉を尽くしますが、言い訳などの余計な事は書かず、簡潔に記すこともポイントです。

相手から連絡が入っての謝罪の場合は、連絡をいただいたお礼も忘れずに述べます。

謝罪メールの「返信」は簡潔に

謝罪メールを受け取った時は、気にしないようにと伝えるために返信することもあります。そのような時は、これで終了しましょう、という意味を伝えるためにも、長々と書かずに簡潔に記すとよいでしょう。

例:「ご丁寧なメールをいただき、ありがとうございます。お互い様でございますので、却って恐縮しております。今後ともよろしくお願いいたします。」

「謝罪メール」の構成と書き方

謝罪メールの書き方を「件名」「挨拶の言葉」「本文」「締めの言葉」の構成ごとに説明します。

「件名」:何のお詫びか一目でかわる件名をつける

謝罪メールの件名には、何のお詫びなのかが一目でわかる件名をつけます。例えば「お詫び」だけでなく「〇〇のお詫び」というように具体的に内容を示します。

「挨拶の言葉」:感謝の言葉

出だしは、通常のメールと同じように「いつもお世話になっております」などの感謝の挨拶文を書きます。返信メールであれば「ご連絡いただき、ありがとうございます」と連絡をいただいたことへのお礼を述べます。

「本文1」:お詫びの言葉

挨拶の言葉のあとの本文には、まずお詫びする内容の説明と謝罪の言葉を書きます。「このたび〇〇が発生し、ご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。」などです。

「本文2」:原因と解決策の報告

次に事態が起こった原因の報告と、今後の解決策を示します。なぜこのようなことが起こったのかを説明することで納得していただき、すでに対策をとったことを報告して安心していただくためです。「〇〇が原因であることが判明いたしました。」「今後はこのようなことがないよう、〇〇の対策をとります。」などのように書きます。

「締めの言葉」:もう一度お詫びの言葉

締めの言葉は「このたびの件につきまして、謹んでお詫び申し上げます。」などと、最後にもう一度お詫びの言葉を述べて、礼を尽くします。

「謝罪メール」のビジネス例文

状況別に、謝罪メールの例文を紹介します。

サービストラブルのお詫び(複数のお客様あて)

件名:〇〇サービス システムトラブルのお詫び

お客様 各位

日ごろより、弊社〇〇サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

このたび〇月〇日から〇月〇日にかけて、サービスの一部がご利用いただけない状況が発生しておりました。お客様には大変ご迷惑をおかけしまして、申し訳ございません。

原因を調査しましたところ、弊社のシステムに障害が発生したことによる不具合であったことが判明いたしました。

〇月〇日中には不具合を解消し、正常にサービスがご利用できる状態になっておりますのでご安心くださいませ。

今後このようなことがないよう、現在、システムの見直しを行っております。

このたびはご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。
今後も変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。

(メール署名)

製品が破損していたことへのお詫び(お客様あての返信)

件名:【〇〇破損のお詫び】Re:〇〇が壊れていました

〇〇様

ご連絡をいただきましてありがとうございます。
〇〇株式会社 サービス担当 △△と申します。

このたびは、お買い上げいただきました弊社の商品が破損していたとのこと、大変申し訳ございません。
ご不快な思いをさせてしまいましたことを心からお詫び申し上げます。

ただいま状況を確認いたしましたところ、配送センターの担当者の不注意で取り扱いにミスがあったことが判明いたしました。まことに申し訳ございません。

今後はこのような不手際が起きないよう、配送手順の徹底をスタッフ全員に指示したところでございます。

明日はご在宅とのことですので、〇月〇日、午前中着の便にて、新しい商品を手配させていただきました。度々のお手数をおかけいたしますが、何とぞお受け取りのほど、お願いいたします。

このたびの件につきまして、深くお詫び申し上げるとともに、ご連絡いただきましたことへのお礼を申し上げます。
今後とも、弊社製品のご愛顧を賜りますようお願いいたします。

(メール署名)

連絡忘れをしていたことの上司へのお詫び

件名:〇月〇日ご連絡漏れのお詫び

〇〇部長

お疲れ様でございます。
△△です。

実は〇月〇日に送りましたメール「件名:〇〇のご連絡」の内容に、連絡漏れがございました。
初歩的なミスで大変申し訳ございません。

すでにご連絡済であると勘違いしたことが原因です。大変失礼いたしました。
今後はこのようなことが無いよう、ご報告内容を時系列で管理してまいります。

お手数ですが、下記事項の追加をお願いいたします。

・…
・…

ご面倒をおかけし、申し訳ございません。

(メール署名)

メールを誤送信したことへのお詫び(取引先あて)

件名:〇月〇日のメール誤送信のお詫び

株式会社〇〇
△△様

いつもお世話になっております。
〇〇株式会社の△△でございます。

本日、〇月〇日〇時に私からお送りしたメール(件名:〇〇について)は、誤送信でございます。
社内の者へのメールが突然送られ、困惑なさったのではないかと存じます。まことに申し訳ございませんでした。大変お手数ですが、破棄してくださいますようお願いいたします。

今後はこのようなことがないよう、十分注意してまいります。
不手際をご容赦くださいませ。
大変失礼いたしました。

(メール署名)

軽い謝罪(社内あて)

件名:ファイル添付漏れのお詫び

〇〇部 △△様

お疲れ様です。〇〇です。

さきほどお送りしたメールに添付ファイルをつけるのを失念しておりました。大変失礼しました。
改めてファイルを送りますので、ご確認をよろしくお願いいたします。
今後このような初歩的なミスがないように気をつけてまいります。
申し訳ございませんでした。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
■添付ファイル「〇〇資料.txt」
ーーーーーーーーーーーーーーーー

(メール署名)

「お詫びの言葉」のフレーズ集

謝罪の表現には、過失の度合いに適した言葉使いがあります。過失や状況の軽重ごとに、一般的なフレーズを紹介します。

「軽い謝罪」に適したフレーズ

  • 失礼しました。
    例:お返事が遅くなり、失礼しました。
  • 申し訳ありません
    例:ご連絡が遅れてしまい、申し訳ありません。
  • お詫びいたします。
    例:ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。
  • 反省しております。
    例:私の考えが及ばなかったことを反省しております。
  • 私の不注意で
    例:私の不注意でご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
  • お許しください。
    例:不手際がありましたことをお許しください。

「中程度の謝罪」に適したフレーズ

  • 大変/まことに失礼いたしました。
    例:行き違いがございまして、大変失礼いたしました。
  • 申し訳ございません。
    例:ご連絡が遅れてしまい、申し訳ございません。
  • お詫びの言葉もございません。
    例:ご心配をおかけしてしまい、お詫びの言葉もございません。
  • ご迷惑をおかけいたしました。
    例:このたびはご迷惑をおかけいたしまして、まことに申し訳ございません。

「重い謝罪」に適したフレーズ

  • ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
    例:この度の件につきまして、何とぞご容赦くださいますようお願い申し上げます。
  • 心より謝罪いたします/謝罪申し上げます。
    例:製品に不具合がございましたこと、心より謝罪申し上げます。
  • 謹んでお詫び申し上げます。
    例:このたびの弊社の不手際を大変申し訳なく存じます。謹んでお詫び申し上げます。
  • 猛省しております。
    例:ご迷惑をおかけしましたことを、関係者一同猛省しております。
  • 弁解のしようもございません。
    例:このたびの弊社の不手際につきましては、弁解のしようもございません。

まとめ

ビジネスにはトラブルがつきものです。謝罪する場面は日常的に発生しますが、トラブルの重さや状況を判断して、適切な謝罪方法を選択することが重要です。

特にお客様への謝罪では、状況によってはメールのみの謝罪は伝え方を間違うとさらに大きなトラブルに発展する可能性があります。メールとあわせて電話や書面での謝罪なども同時に検討し、柔軟な対応を心がけましょう。