「フリーライダー」の意味とは?4つの具体例と対策方法を紹介

「タダ乗り社員」という意味のフリーライダーですが、企業などでその存在が問題視されています。
上司や人事が存在に気付かないままでいると、新たなフリーライダーを生み出してしまうことになり、組織全体の生産性を著しく低下させる結果を招きかねません。ここではフリーライダーの説明や特徴、対策について解説していきます。



フリーライダーとは?

一般的な「フリーライダー」の意味とは

フリーライダーは、「不労所得者」や「コストを負担せずに利益だけを得る人」という意味があります。集団の利益にタダ乗りする人という意味でフリーライダーと呼ばれます。本来は社会学や心理学などで使われる学術用語ですが、一般でも使用されるようになってきています。

会社組織におけるフリーライダーとは

自分のやるべき仕事をせずに楽をしておきながら、報酬はしっかり受け取ろうとする社員や、他人の成果を横取りする社員のことを指します。「給料泥棒」とも呼ばれる立場の人物です。昔からこのようなタダ乗り社員は存在していましたが、人口減少や雇用形態が多様になるにつれ対処しきれておらず、問題として表面化しています。

組合活動におけるフリーライダーとは

企業の労働組合の活動において、労働組合に加入して組合員になれる立場にありながら加入しない人を批判的に表現する場合にも使われます。会社と組合が交渉の末に得た恩恵を、組合未加入の人材も加入している人材と同様に受けることができるためです。

公共財におけるフリーライダーとは

公共財は、多くの人が不自由なく同時に利用できる財のことです。国防や公園などが公共財にあたります。対価を支払わない者も利用できるため、フリーライダー問題の観点から市場メカニズムに任せず政府が行うべきものとされています。

主な事例として、公共財であるNHKの電波のフリーライダー問題があります。NHKの受診料は支払わなくても観られなくなるわけではありませんし、支払うことで特典があるわけでもありません。しかし、民放と違ってスポンサーの影響を受けず、公平で正確な情報を得られるNHKの存在は不可欠です。

フリーライダー社員の具体例(4パターン)

フリーライダーの具体例1:自分の仕事を怠ける

まずは単純に仕事を怠けることが挙げられます。最低限のことはするが、自分から進んで何かすることのない人も当てはまります。このタイプの人は単純にやる気がなかったり、業務遂行能力がとても低かったりすることが特徴です。口だけが立派な場合が多く、何かと理由を付けて仕事から逃れようとしたり、他人に押し付けたりすることもあります。

フリーライダーの具体例2:周囲の人間に負担をかける

自分の仕事をしないと、結果的に周囲の人間に業務的な負担を強いることになります。自分が周囲に迷惑をかけている自覚はありますが、自分の立場は危うくしたくないという考えがあるので怠けるレベルをうまくコントロールしていることがあります。

そのため上司などに気付かれていないことも多々あります。また他人にアイデアを出させることもあり、態度が横柄か攻撃なことがあります。周囲はできるだけ関わらないようにしようとするため、職場環境が悪化し生産効率を低下させてしまいます。

フリーライダーの具体例3:周囲の成果を横取りする

周囲の人間を利用して昇進しようと目論むフリーライダーも居ます。自分の実力よりも高い立場や報酬を得るために、周囲の人間を批判して仕事が失敗した時は自分に責任がないことをアピールし、成功した時には自分の貢献度を過剰にアピールします。業務を遂行する能力ややる気などは人並み程度に有していますが、上司や人事へのアピールがうまいことが特徴です。

フリーライダーの具体例4:周囲へ精神的な負担をかける

周囲へ精神的負担をかけて自分の居場所を守ろうとするフリーライダーが居ます。このタイプは自分の立場や周囲の環境を自分にとって都合よく解釈してしまっていることを、自覚していません。自分の客観的な評価が認められず、相手や組織に攻撃して精神的な消耗をさせます。また、自分の負担が増えるような提案に対して、否定的な意見や言って攻撃し妨害させるようなこともあります。

企業ができるフリーライダー対策

フリーライダーを見逃さないための「評価制度の見直し」

まずはフリーライダーを見落とさないことが一番の解決策です。貢献度に応じた適切な評価制度を採用することでフリーライダーの見落とし、フリーライダーを生み出すリスクを排除します。具体的な方法を以下に示します。

  • 成果だけでなく、プロセスや本人の能力を評価できるような仕組みにする
  • その社員に関わった社員からもヒアリングを長期間にわたって行い、幅広い情報収集を行う
  • 多角的で、かつ明確な評価基準を持つ評価制度を導入する

フリーライダー対策では「こまめな対応」と「平等な組織づくり」が大切

評価制度を見直す以外に、フリーライダー対策としてできることを紹介していきます。

  • 事実に基づいて褒める、もしくは改善を促すなどのこまめな対応を行う。改善方法は具体的に示します
  • 自分を客観的にみられるよう、自分で考えさせて解決策を見つける手法を用いる
  • 例えば失敗から降格した人であっても、平等にキャリアアップのチャンスを与えられることを明確にする
  • 仕事に対して必要な権限や自由度を与えるかわりに、相応の責任を求めてモチベーションアップをはかる

まとめ

フリーライダーの意味や特徴、対策について解説してきました。フリーライダーの存在に気付かないままでいると、周囲の人間の士気を落とすだけでなく組織全体に影響を与えかねません。また評価制度や組織の仕組み自体に問題があって生み出してしまう場合もあります。フリーライダー本人を責めるだけで解決するものではありませんので、長期的な視点でこの問題に取り組むようにしましょう。