「ご清栄」の意味とは?「ご清祥」との違いや例文と類語も紹介

ビジネスレターでは「ご清栄のこととお喜び申し上げます」という挨拶文がよく使われます。「ご清祥」もよく見かけますが、意味や使い方の違いはあるのでしょうか?また、宛先が病院や学校などの場合はどのように書けばよいのでしょうか?

ここでは「ご清栄」の意味や使い方を例文とともに紹介し、「ご清祥」との違いや「ご繁栄」などの類語も紹介しています。



「ご清栄/御清栄」の意味とは?

まずはじめに「ご清栄」の意味を紹介します。

「ご清栄」は相手の健康と繁栄を喜ぶ挨拶の言葉

「ご清栄」の読み方は「ごせいえい」です。
「ご清栄」は手紙などで、相手の健康と繁栄を喜ぶ挨拶の言葉として使われます。「清栄」の字のとおり、「清く」「栄える(繁栄する)」という意味です。挨拶文では「清栄」に「ご」をつけて敬語表現にします。「御清栄」よりもひらがなの「ご」とした方が読みやすく、柔らかい印象となります。

ビジネス文書の挨拶のフレーズとしては「貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」などが一般的です。「ご清栄のこととお慶び申し上げます」のように「お慶び」の漢字を用いるのは、結婚や出産などの慶事の際となるため、ビジネス文書などでの一般的な挨拶では「お喜び」を用いるのが適当です。

「ご清栄」は企業(団体)・個人ともに使える

「ご清栄」を使った挨拶の言葉は、企業とともに個人に対しても使うことができます。その時、一般的な企業への呼びかけは「貴社」ですが、学校には「貴校」、店には「貴店」、銀行には「貴行」、病院には「貴院」、会には「貴会」と書くことができます。また、次に紹介する例文のように、「貴社」などの呼びかけを書かなくても失礼ではありません。

個人の場合は「〇〇様(皆様)にはご清栄のこととお喜び申し上げます」と用います。

「ご清栄」を使った手紙の挨拶の例文と慣用句

次に「ご清栄」を使った手紙の挨拶の例文と、ご清栄を使う慣用句を紹介します。

手紙の例文

フォーマルな手紙では、「拝啓」のあとに1文字あけてから、「時候の挨拶」「健康や繁栄を喜ぶ言葉」「日ごろのお礼」を順番に述べます。ここまでが手紙の前文です。前文のあとに「さて、」などでつないで本文に入り、結びの言葉のあと「敬具」で終わります。

<例文>

拝啓 新緑の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 平素は格別のお引き立てにあずかり、心より感謝いたしております。
 さて…(本文)

 末筆ながら貴社の一層のご発展をお祈りいたします。

敬具

慣用的なフレーズ

「ご清栄」を使った「健康や繁栄を喜ぶ言葉」の挨拶文の慣用的な表現を紹介します。

  • 貴社ご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 貴社ご清栄のことと心より/心からお喜び申し上げます。
  • 貴社ますます/いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 貴社ご清栄の段お喜び申し上げます。
  • 貴社ご清栄の由お喜び申し上げます。
  • 貴社ご清栄の段、何よりと存じます。
  • 貴社ご一同様におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 皆様/〇〇様/ご一同様には、ますます/いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。

 

改まった挨拶で格調を高めたい時は次のようなフレーズもあります。

  • 貴社ご清栄のことと大慶に存じます。

 

手紙の結びの言葉に「繁栄を祈る言葉」を入れる時は、結びの言葉にご清栄を使うこともできます。その時は、前文の挨拶文では違う言葉を使い、重ならないようにします。

  • 貴社の一層のご清栄を心よりお祈りいたします。

「ご清栄」と「ご清祥」の違いとは?

次に「ご清栄」とともによく使われる「ご清祥」との違いを説明します。

「ご清祥」は相手が健康に暮らすことを喜ぶ挨拶の言葉

「ご清祥(ごせいしょう)」は相手が無事で健康に暮らすことを喜ぶ挨拶の言葉です。「祥」には喜ばしいこと、めでたいこと、という意味があります。

「ご清栄」は繁栄を喜ぶ意味があるが「ご清祥」にはない

「ご清栄」には繁栄を喜ぶ意味が含まれますが、「ご清祥」には含まれません。「ご清祥」は相手が無事に健康に暮らしていることを喜ぶ言葉であるため、企業よりも個人にあてた挨拶文で使われることが多い言葉です。

「〇〇様にはご清祥のこととお喜び申し上げます」というように「ご清栄」と同じ使い方をします。

「ご清祥」は個人あてに使うことが多いが企業にも使える

しかし、企業あての挨拶で使ってはいけないということはありません。企業あてであっても、企業の中の人物にあてた挨拶の時などです。会社あての手紙の挨拶文で「ご清祥」を使う場合は、「ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」と「貴社」を外すと自然な挨拶文になります。

「ご清栄」の類語は?

「ご清栄」と同じように、相手の健康を喜ぶ挨拶に使える語の類語を紹介します。

「ご繁栄」

「ご繁栄(ごはんえい)」もビジネス文書の挨拶文でよく使われます。「繁栄」とは「勢いよく栄える」という意味です。

「ご隆盛」

「ご隆盛(ごりゅうせい)」も「ご繁栄」と同じく、「勢いよく栄える」という意味です。

「ご盛栄」

「ご盛栄(ごせいえい)」も「ご繁栄」「ご隆盛」と同じく栄えるという意味です。

「ご隆昌」

「ご隆昌(ごりゅうしょう)」は「非常に勢いよく栄えること」という意味です。「ご繁栄」や「ご隆盛」よりも格別に大きく栄えていることを表すため、例えば社屋完成や新規出店のお祝いの手紙などの挨拶文に用いるのが適当です。一般的なビジネス文書の時はあえて使わない方がよいでしょう。

個人向けの挨拶で使う類語

「ご健勝」

「ご健勝(ごけんしょう)」は「健康でからだが丈夫なこと」という意味であるため、個人への挨拶で使われます。

「ご健勝にてお過ごしのこととお喜び申し上げます」のように「お過ごしのことと」や「ご活躍のことと」を添えて使うこともあります。

「ご壮健」

「ご壮健(ごそうけん)」は「健康で元気なこと」という意味であるため、「ご健勝」と同じように個人への挨拶で使われます。

まとめ

「ご清栄」は相手の健康や繁栄を喜ぶ挨拶の言葉に使われる語です。公的な手紙では、時候の挨拶に続けて、「ご清栄」などの語を用いて相手の健康などを喜ぶ言葉を述べます。相手が学校などの非営利団体や、公務員などの非営利団体の職員であっても、相手の無事を喜ぶ慣例的な表現であるため、同じように用いて問題ありません。

「時候の挨拶」を使ったビジネスレターの書き方は、以下の記事で紹介していますので参考にしてください。
「時候の挨拶」「季節の挨拶」の書き方とビジネス例文!月別も紹介