「温故知新」由来や意味とは?使い方と例文や類語、英語も紹介

座右の銘としても人気の高い「温故知新」の由来を知っていますか?ここでは温故知新の由来や意味、さらに「古きを」からはじまる訓読みの読み方や、使い方と例文を紹介します。類語や英語の表現も紹介しています。



「温故知新」の由来とは?

まずはじめに「温故知新」の由来を紹介します。

「温故知新」は『論語』が出典

「温故知新(おんこちしん)」は孔子の言葉をまとめた『論語』を出典とする言葉です。『論語』とは、古代中国の思想家である「孔子」の死後に弟子たちがその言行をまとめた書物で、3世紀には日本に伝わったとされています。

「古きをたずねて新しきを知る」と訓読みする

「温故知新」は「古きを温(たず)ねて新しきを知る」と訓読みします。「古きを温(あたた)めて新しきを知る」と書いたり読んだりすることもあります。「古きを訪ねて」という書き方は誤りです。

原文は「子曰、温故而知新、可以為師矣」となり、「温故知新」のあとに続く言葉があります。全体の書き下し文は、「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る、以って師と為るべし」となります。

「温故知新」の意味とは?

次に「温故知新」の意味を紹介します。

「古い教えを学び新しい解釈を得る」という意味

全体の文を現代語訳にすると「先生がおっしゃった。古くからの教えを学び、そこに新しい解釈を得るのがよい。それができれば人を教える師となることができる。」となります。孔子が学問の仕方で大切にすべきことを弟子に説いた言葉です。

「温故知新」の部分だけの解釈では、「古くからの教えを学ぶことで新しい知見が得られる」などの意味として理解されますが、全体としては「そうすれば人を教える師となることができる」ということを説明するための言葉として書かれたものでした。

四字熟語やことわざとして、「温故知新」の部分だけが伝わったものと思われます。「温」は復習する、温めなおして味わう、という意味があります。

「温故知新」の使い方と例文

「温故知新」はどのように使うのでしょうか?使い方と例文を紹介します。

社訓や座右の銘で用いられる

「温故知新」は会社の社訓とされたり、座右の銘とされたりすることが多い言葉です。社訓とする場合は社員の行動規範として古くからの教えを学ぶ姿勢が大切であることや、新しい発見は過去の歴史にあることをなど示し、個人の座右の銘では過去から学ぶ生き方を人生の指針とするなどの使い方で用いられます。

特に過去の慣習などを捨てて、効率を求めすぎた弊害が出ていると感じる人が多い現代社会では、温故知新の精神で古い教えや習慣を見直そうという動きが高まっており、見直されている格言であるといえます。

温故知新の例文

  • 温故知新というとおり、古典にはいつも新たな発見がある。
  • 温故知新の精神で、先人の教えを大切に語り継いでゆきたいものだ。
  • イノベーションのヒントは温故知新から得られることが多い。
  • 現代人は温故知新で生きる知恵を学ぶ必要がある。
  • 温故知新の精神で改革を提言する。
  • 温故知新で先人に見習うことを忘れないようにしよう。
  • 温故知新で歴史を振り返ろう。
  • 商品開発には温故知新が大切だ。

「温故知新」の類語と英語

最後に「温故知新」の類語と英語を紹介します。

「温故知新」の類語

  • 「覧古考新」(らんここうしん)

「古きをみ、新しきを考える」と読み、「古いことを参考にして新しいことを考察する」という意味です。出典は古代中国の歴史書である『漢書』です。「覧古」とは古い物事を深く思うという意味です。

  • 「彰往察来」(しょうおうさつらい)

「おうをあきらかにして来を察す」と読み、「昔の出来事をあきらかにして未来のことを予測する」という意味です。中国古代の書物『易経』が出典です。

「温故知新」の英語表現

「温故知新」のことわざに類する英語表現を紹介します。

「古い教えを学んで新しい知見を得る」

  • Find a guide into tomorrow by taking lessons from the past.
  • Discover new truths by studying the past through scrutiny of the old.

 

「歴史から発見がある」

  • He that would know what shall be, must consider what has been.
  • You should consult the past if you want to learn about the future.

まとめ

「温故知新」は孔子の言葉をまとめた『論語』を出典とすることわざです。原文は「古くからの教えを学び、そこに新しい解釈を得るのがよい。それができれば人を教える師となることができる。」という意味の一文でしたが、そこから「古くからの教えを学び、そこに新しい解釈を得るのがよい」という部分だけが四字熟語の格言として伝わったものです。

『論語』では、学問の仕方のポイントを弟子に教えた孔子の言葉でしたが、日本では生き方の指針や企業の社訓などに用いられています。このような言葉の使い方もまた、古い知恵を未来につなげる「温故知新」であるといえます。