「観念」の意味や類語を紹介!四字熟語や「概念」との違いも解説

社会人であれば、さまざまな熟語を正しく使いこなしたいものです。「観念」は意味や音の似た熟語が多いものの1つです。意味を間違ったまま使ってしまうと、相手に伝えたいことが伝わらなくなってしまうこともあります。「観念」を使った例文や四字熟語も紹介していますので、この機会に正しい意味を確認して使い方をマスターしておきましょう。



観念とは何か?

一般的な意味と四字熟語

「観念」はいくつかの意味を持っています。一般的には、物事に対して抱く考えや意識のことを意味しています。自分の頭の中にある考えや、抱くイメージを表す時に使います。

例文 彼とはお金に関する観念に大きなへだたりがある

「観念」は四字熟語にもよく使われます。その一部を紹介します。

  • 経済観念

経済に対しての考えのこと。金銭や物の価値をよく知ったうえで、効率的に使おうとする考えのこと

例文 彼は給料が入ったらすぐ使ってしまうような経済観念の持ち主なのです

  • 衛生観念

あるべき衛生に対する考えのこと。身の回りの清潔や健康維持のための生活習慣に関する考えのこと

例文 家に帰っても手を洗わないような衛生観念しか持っていないのであれば、病気になっても仕方がない

  • 強迫観念

考えないようにしても絶えず頭に浮かんで離れない考えのこと

例文 次回のプレゼンテーションだけは絶対に失敗できないという強迫観念にずっととらわれています。

法律用語の意味

法律用語での「観念」の意味はあきらめることや覚悟することです。ドラマなどで刑事が犯人に「観念しろ」と声を掛けるシーンを目にしたことがある人は多いでしょう。「観念する」は「事実を認める」ことを意味しています。

また、法律用語で「観念の通知」は、事実通知のうち、意思発表を含まないものを指します。具体的には、債権の承認や債権譲渡の通知・承諾、代理権を与えた旨の表示などが「観念の通知」にあたります。

例文 もはやこれまでかと観念する

哲学・仏教用語の意味

哲学での「観念」は、思考の対象となる意識の内容のことや、心的形象のことです。仏教では、瞑想法の1つで、精神を集中させ、仏や浄土の姿や仏教の真理などを思念したり、心に思い浮かべたりすることです。仏教における「観念」の「観」は「観察」、「念」は「念想」のことです。

「観念」の英語表現

「観念」の意味にいくつかあるように、英語表現もいくつか存在しています。

  • idea

「観念」の他に「考え」や「発想」などの意味を持っており、物事に対して抱く考えなどの意味で使われます。

  • notion

「心象」や「考え」などの意味を持っています

  • conception

「思考」や「構想」などの意味を持っています。

  • resigned

「諦めて~する」「観念した」などの意味を持つ形容詞です。

「観念」の類語と「概念」の違い

「観念」の類語

「観念」の類語をいくつか紹介していきます。類語の1つで、音も字も似ている「概念」に関しては、後程説明していきます。

  • 想念  心の中に思い浮かべる考えのこと
  • 諦観  本質を明らかに見て取ることや、悟りの境地にある状態から物事をみること
  • 投降  敵に降参すること

「観念」と「概念」意味の違い

「概念」は、物事の概括的な意味内容や、事物の本質をとらえる思考の形式のことです。「観念」が対象となる事柄に対する主観的な考えであるのに対して、「概念」は客観的な視点から生まれる共通意識という違いがあります。

「観念」と「概念」英語表現の違い

「観念」に該当する英単語はいくつか存在していることが分かっています。多くは「考え」の意味を持つ英語単語でしたが、「概念」にはどのような英語表現があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

  • Concept

例から導かれる概念の他に「観念」の意味も持つ英単語です。ほかにも「考え」や「構想」などの意味を持っており、「概念」と「観念」を同じものとして捉えています。

  • donnee

「前提」や「基本的事実」のほか、小説や人生などのテーマなどの意味を持っています。

  • general idea

「概要」や「全体的な」の意味を持つ”general”と、「考え」や「意図」の意味を持つ”idea”を組み合わせています。

  • Picture

「絵」「像」や「光景」「状況」などの意味を持ちます。「考え」や「観念」などの意味も持っています。

「概念」に該当する英語表現には、「観念」の意味を持つものもいくつかありました。「観念」と同様に「考え」を表すものもありますが、「光景」などのように客観的な視点を意味したものもあります。前後のつながりなどから、使い分けるようにすると良いでしょう。

「観念」の間違えやすい表現

「固定観念」と「固定概念」

「固定観念」と「固定概念」は音も字も似ているので間違えてしまいそうですが、正しくは「固定観念」です。「固定着念」とも呼ばれる心理学用語で、人が何かしらの考えや観念を持つときに、その考えが明らかにおかしい場合などに他人が説得を行うなどしても、当人がかたくなに訂正するつもりのないような観念のことです。

精神病による妄想が固定観念を生んでいる場合や、文化慣習や宗教、迷信がもととなっている固有の信念なども、そうでない場合もありますが固定観念となっていることもあります。

例文 彼の意見は固定観念にとらわれたものである

「既成観念」と「既成概念」

こちらも間違えてしまいそうな表現ですが、正しいのは「既成概念」です。「既成」はすでに出来上がっていることを意味しています。「既成概念」は広く社会で認められており、通用している概念のことです。

例文 既成概念を打ち破るような制度をつくる

まとめ

「観念」には法律や哲学の分野でも使われる言葉で、それぞれ異なる意味を持っていることが分かりました。間違いやすい「概念」との違いや表現の違いも確認して、正しく使えるようにしておきましょう。