クリティカルシンキングとは?最適解を導く3つの手段とお勧め本

企業に就職するとさまざまな方向からものごとを考えることが必要になりますが、その中でも最近注目される手法が「クリティカルシンキング」です。クリティカルには「批判」という意味がありますが、一体どのようなものなのでしょうか?

早速「クリティカルシンキング」の意味と採用する目的、考え方のステップとメリット、「ロジカルシンキング」との違い、またおすすめ本について紹介していきましょう。



「クリティカルシンキング」とは?

始めに「クリティカルシンキング」の意味と企業で採用する目的について紹介します。

「クリティカルシンキング」の意味

「クリティカルシンキング」は英語の「critical thinking」のことで、日本語では「批判的思考」となります。「クリティカルシンキング」と聞くと「ものごとを批判し認めないこと」と思い違いをしてしまいがちですが、実際はそうではありません。

ちなみに「critical」の語源はギリシャ語の「kritikos」で、「judge=判断」を意味する言葉です。「クリティカルシンキング」には「判断をするための考え方」という軸の意味が存在しています。

「クリティカルシンキング」は「本当に正しいのか疑問を持つ手法」

日常でもビジネスでも、常に周囲には課題や問題に対して「結論を導き出す」ことが求められています。通常は、目の前にある前提条件や情報をそのまま解釈し、課題や問題に取り組むことがほとんどでしょう。しかし、「クリティカルシンキング」の場合は、「本当にこれでよいのか」「この考えを実践することは正しいのか」と疑問を持ちながら、考えを深め、そして最終的に結論を出すことを言います。

「クリティカルシンキング」の目的とメリット

「クリティカルシンキング」で最も大切な点は「疑問に思うこと」です。課題や問題に対して疑問を抱くことで、熟考する思考プロセスを築き上げることが狙いとなります。つまり、最終的に出た結論が「最適解」であることが期待されるのです。「クリティカルシンキング」の目的は、自分の意見や第三者の意見を客観的に捉え、疑問に思うことで、課題や問題を改善できる具体的な「最適解」を導き出すこととなります。

また、疑問が消えるまで考え抜くことで、最終的に「自分自身が納得できる結果に辿り着く」ことはは大きなメリットとも言えるでしょう。

「クリティカルシンキング」の考え方の3つの姿勢

続いて「クリティカルシンキング」における考え方の3つの姿勢を紹介します。

目的意識を常に持つ

一つ目は、考えをスタートさせる前に課題や議論に対して「目的意識を持つ」ということです。結論を迫られても「目的意識」が定まっていなければ、話の論点がふらついたり、正しい議論に到達することが厳しくなったりします。

「なぜこの課題に取り組むのか」「話し合いをする目的は何なのか」を脳裏の中心に置きながら「目的は何か」を常に意識する姿勢がまず大切です。

誰でも思考には「癖」があるということを認識する

たとえば、道端で泣いている子供がいるとします。Aさんは「お腹が空いている」と思い、Bさんは「まず親を探さすべき」と考えます。さらにCさんは「関係がないから無視しよう」と通り過ぎ、Dさんは「すぐに警察に連絡しなければ」とダイアルを回します。人にはそれぞれ「思考の癖」というものがあるのが見えてきませんか?

人には長年積み重ねられた「思考の癖」というものがあります。具体的に言えば「自分の常識は他人の非常識であり、人それぞれものごとを解釈するスタート地点が異なるということです。

「クリティカルシンキング」の2つ目の姿勢は「思考には癖があることを認識する」ことです。これを徹底すれば「客観的」な視野で正確な事象を捉えることができます。

問い続ける

3つ目の姿勢は「問い続ける」ことです。つまり「なぜ?」「本当?」「だから?」という疑問を持ち続け、常に自身に問い続けることで、ものごとや課題の本質や正しい情報を見極めていきます。

また「問い続ける」ことで、今まで見えなかった部分や、逆に、新しい発見に遭遇することもあるでしょう。疑問から始まる思考を得ると、多角的にものごとを見ることができるようになります。

加えて「問い続ける」ことの中に「仮説を立てて検証する」という作業も含まれます。もし「もしこうだったら、どうなる」「こうなったら、何が変わる」という仮のシーンを立てることで、見落としていた抜けや矛盾に気づくことが狙いです。

「クリティカルシンキング」と「ロジカルシンキング」の違いは?

「クリティカルシンキング」と似た手法に「ロジカルシンキング」があります。意味や採用シーンの違いについてみてみましょう。

「ロジカルシンキング」は「論理的思考のこと」

「ロジカルシンキング」は英語の「logical thinking」のことで、意味は「筋道を立てながら考えを進める手法」となります。目の前にある情報や事象を要素別に整理し、分析を行いながら結論を導き出すことが目的となります。

「クリティカルシンキング」と「ロジカルシンキング」を組み合わせる場合も

「クリティカルシンキング」も「ロジカルシンキング」も、ビジネスシーンでは有効的な思考手段です。状況や課題の内容によって、どちらを採用すべきが上手に使い分けることも大切ですが、問いかけや仮説を立てる「クリティカルシンキング」と、問題の要素を整理し分析する「ロジカルシンキング」を組み合わせて問題に取り組むこともできるでしょう。

たとえば、「営業部の売上が低迷し続けている」「クレームの数が一向に減らない」「社員の辞職数が増えている」など、企業が抱える問題に対しても、両方の手段を用いて四方八方から最適案を探し当てることも可能です。

「クリティカルシンキング」に関する3つのおすすめ本

最後に、これから「クリティカルシンキング」を学びたい人や知識を深めたい人におすすめの本を3つ紹介します。

「クリティカルシンキング入門編:あなたの思考をガイドする40の原則」

「クリティカルシンキング」に興味がある人、また初心者向けのガイドブックです。「クリティカルシンキング」で必要な40の原則では、ものごとの原因を考える、他人の言動を説明する、などの項目に分けて、シンプルかつ具体例を挙げながら、わかりやすくまとめています。さて、「クリティカルシンキング」における信じることの恐ろしさとは?

「入社一年目でしっておきたいクリティカルシンキングの教科書」

自称、論理主義の方へ!正統派のロジカルシンキングだけに頼ってしまい「なぜ、解決できないのだろう」と頭を悩ませた経験はありませんか?マニュアルが通じない現代における複雑な問題解決に対し、どのように「クリティカルシンキング」を取り入れるか、具体例と併せて紹介しています。

「実践型クリティカルシンキング(21世紀スキル)」

「クリティカルシンキング」に知見のある中堅から上級レベルにおすすめの一冊です。3つの基本ステップを中心に、スポーツ選手や世界の著名人が採用するワケを紹介しています。著者は外資系コンサルタント会社出身で、現在も業界で活躍する現役のビジネスパーソン。一流のビジネスパーソンを目指すあなたにおすすめです。

まとめ

「クリティカルシンキング」は企業が直面する課題や問題に対し、「最適解」を導き出すことを目的とした手法です。「本当に正しいのか」「これでよいのか」と疑問に思い続けることで考えを究極まで深め、最終的に自分の納得できる答え、また見落としや漏れのない答えに辿り着くことが目的となります。

長年「ロジカルシンキング」で課題や問題が良い方向に行かなかった企業は、今こそ「クリティカルシンキング」に切り替えてみてはいかがでしょうか?

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。