アサーションの意味は?トレーニングの例やおすすめ本をご紹介

社会人になると、複雑な人間関係や保守的な社風などが理由で、言いたいことが思うように言えないこともあると思います。自分の考えや主張ができる場所があるのに、なぜか後ろ髪を引かれる…。多くの社会人が「自己主張」のあり方について悩みを抱える現状がここにあります。

ここでは相手との良好な関係を築きながら自己主張ができる「アサーション」という表現方法について解説しています。早速、言葉の意味とトレーニング方法、おすすめ本を中心に進めて行きましょう。



「アサーション」とは?

始めに「アサーション」の言葉の意味を英語表記と併せて紹介します。

「アサーション」の意味は「主張」「断言」

「アサーション」は英語の「assertion」が語源で、意味は「主張」や「断言」となります。「assertion」は名詞ですが、英語の「assert」は動詞で「主張する」「断言する」また「言い張る」「権限を行使する」という意味があります。「アサーション」は他人の意見に惑わされることなく「自分の考えや権利を強く主張すること」また「確固たる証拠はないが真実であることを断言すること」というニュアンスのある言葉です。

「アサーション」は心理学の知恵で生まれた表現法

「アサーション」の基本は、会話の中で「相手の気持ちを大切にすること」です。相手の立場や意向を理解し、相手の思いを大切にすることは、心理学の観点からも「安心感」や「信頼感」を与えるプラスの行動であることがわかっています。

ちなみに「アサーション」では相手が「思いを認めてもらっている」「気持ちが伝わっている」と相手が感じてもらうことが多いため、ビジネスとは関係のない雑談にまで会話が発展することもあります。

「アサーション」は企業が注目する「自己主張の表現方法」

「アサーション」は「主張」「断言」などの意味の他、最近注目されている「自己主張の表現方法」の一つでもあります。日本国内で「アサーション」と言えば、この「自己主張の表現方法」のことで「相手の立場や意見を尊重しながら、自分の考えを主張するコミュニケーション方法」を意味しています。

つまり「アサーション」とは、相手を傷つけず、なおかつ自分の主張もしっかりとする「相手と自分を大切にしたコミュニケーション方法」なのです。

企業が注目するのは「アサーティブ」(事例:ドラえもん)

「アサーション」による「自己主張」には3つの種類があります。ここでは、ドラえもんに出てくるキャラクターを例に挙げて説明していきましょう。

  1. ジャイアンタイプ…アグレッシブ(攻撃型)
  2. のび太君タイプ…ノン・アサーティブ(非主張タイプ)
  3. しずかちゃんタイプ…アサーティブ(相手も自分も大切にするタイプ)

「アサーティブ」とは「相手の気持ちを考え、場の空気を重んじながらも、率直に自分の気持ちも伝える自己主張の方法」。ビジネスシーンではとても重要視されるスキルになります。

「アサーション」が注目される背景とトレーニング方法

続いて「自己主張をしながら、相手を傷つけることなくコミュニケーションを進める「アサーション」について、注目される背景とトレーニング方法についてみていきます。

「アサーション」は「世界の舞台で勝つための必須手法」

人というのは性格も考え意も十人十色ですが、その中で、全ての意見や考えが、全ての人と「合致」することは本当にまれです。ビジネスシーンにおいては多くの人と話をしたり、また世界を舞台にビジネスを展開してる場合は、自己主張をするのが当たり前である海外のビジネスマンと、好条件で話をまとめていかなければなりません。

「アサーション」は海外企業とのやりとり多い人や、世界を視野に活躍するビジネスパーソンには必須のコミュニケーションツールであり、日本でも国際社会に対応すべく「アサーション」の必要性も増してくるでしょう。相手に不快感を与えずに自分の意見を主張することができれば、世界の舞台でも対等に戦えるはずです。

「アサーション」で「コミュニケーションでのストレスを軽減」

現代病である「ストレス」は「自分の考えやアイデアが上手に発言できない」「相手の意見を聞いてばかりで疲れてしまう」という悩みのもとに生まれてしまうことが多いと言われています。

「協調性」を大切にする傾向のある日本人は、「自己主張はしないほうが無難」「自己主張をすると嫌われてしまう」などという間違った認識にとらわれがちです。そして、時として、その認識が言動を縛ってしまい、最終的には「ストレス」への原因となってしまうのです。

「アサーション」のトレーニングの基本は「相手の目線に立つこと」

「アサーション」のトレーニングの基本は、まず「相手の目線に立ち、相手の気持ちを考えること」です。話し合いの場では、相手の意見を聞き「なるほど。このようなお考えでいらっしゃるのですね」と、改めて内容を肯定することから始めるとよいでしょう。相手へ気持ちを理解したことを伝えながら、「こちらの考えはこうなりますが、いかがでしょうか?」と、自分の主張を続けましょう。

「アサーション」のトレーニングは「反復練習」が効果的です。職場内でも取引の場でもチャンスを見つけて感覚を身につけていきましょう。

「アサーショントレーニング」に関するおすすめ本は?

最後に「アサーショントレーニング」に関する本を紹介します。

アサーション入門ー自分も相手も大切にする自己表現法

円滑なコミュニケーションに行き詰っているのは、複雑な人間関係ぶつかっていたり、「自己主張のあり方」に迷いがあるからかもしれません。本書は心理学をベースに初心者向けに「アサーション」についてわかりやすく、またシーン別に例題と併せて説明しています。初めて部下を持った方、部下への注意の仕方に困っていませんか?

ビジネスパーソンのためのアサーション入門

「アサーション」がなぜビジネスで必須ツールなのか?それは多様な人間関係の中で「正解のない多くの選択肢」があり「自分が何をしたいのか」という主張を軸に答えを導き出す必要があるからです。本書は「アサーション」と「経営学組織行動論」のプロ二人が共同でまとめた最強のコラボレーション本。さて、大切な用事がある時に残業を頼まれた時、あなたならどうしますか?

まとめ

「アサーション」は英語の「assertion」のことで、意味は「主張」「断言」、また「相手を傷つけないようにしながら、自己主張をしっかり行うコミュニケーション方法の一つ」となります。

どのようなビジネスタイプでも、契約や繊細な取引を行う場面にぶつかることがあるでしょう。お互いの条件決めの際には、取引相手の希望を伺いながら、同時に自分の希望もしっかりとぶつけることが必要ですが、自分の考えばかりを相手に押し付けるのではなく、相手を傷つけないように上手にコミュニケーションを発展させていくことが大切です。

興味のある方は「アサーション」に関しての書籍を一冊読み通してみるのもよいのではないでしょうか?

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。