「アイスブレイク」という言葉を聞いたことがありますか?教育やビジネスの場で使われるこの言葉の意味を実はあまりわかっていない、という方は多いかもしれません。今回は「アイスブレイク」という言葉の意味について解説します。ターゲット別のアイスブレイク集もご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
「アイスブレイク」とは?
「アイスブレイク」の意味は”場を温めるコミュニケーション術”
「アイスブレイク」の意味は、”場を温めるコミュニケーション術”です。場の緊張感や重たい空気を「氷」の例え、その「氷を壊す」という意味で「アイスブレイク」と言われています。
会議やプレゼン、研修やパーティなど人が集まる場面の始まりはどうしても場の空気が重くなりがちです。参加者がお互いに顔見知りであったとしても、何となくかしこまってしまい発言や行動に躊躇するということもあるでしょう。
簡単な会話やゲームなどで参加者がお互いに口を開いたり、行動を起こしたりすると場の緊張が解けやすくなります。
ビジネスではアイスブレイクが重要
アイスブレイクは意識的にやるものだけではなく、無意識に行った世間話や会話が結果として場を温めたという結果的なアイスブレイクもあります。この「結果的なアイスブレイク」を含めると幼稚園や学校、地域の集まりやコミュニティの催し物など人が集まるところならほぼアイスブレイクが行われていると言えます。
そしてもちろんビジネスのシーンでも、アイスブレイクは頻繁に行われています。ビジネスの場面では商談やプレゼン、研修などが行われますが、参加者がお互いに打ち解けていなければ有意義なものにできず、表面的で意味の薄い内容になってしまいがちです。そのため、ビジネスシーンでは意図的に行うアイスブレイクが多く使われています。
誰でもできるアイスブレイク集
少人数なら体を動かすことも可能
アイスブレイクには特に定義はありません。少人数であれば参加者全員に話しを振って、その時間をアイスブレイクにすることもできます。しかし少人数の場合は、参加者同士の面識の有無などによって話しにくいと感じる人もいます。
そんなときは「簡単に体を動かす」というアイスブレイク方法を試すこともできます。体を動かすと言っても大げさなものである必要はなく、挙手を求める質問をしたり、手や足を使った簡単なリズムゲームなども有効です。
大人数はチーム対抗ゲームで盛り上がる
参加者の人数が多いほど、進行役はアイスブレイクが難しく感じます。参加者ひとり一人に目が届かないこともあり、手に余りやすくなるためです。大人数の場合は大まかなチーム分けをして、チーム対抗のゲームなどをすると全員が参加しやすくなります。
小学校ではクイズやじゃんけん
大人が集まる場面では、参加者がアイスブレイクの目的を悟りがちなため場合によってはあからさまなゲームなどに乗って来辛いことがあります。しかし小学校で小学生を相手に行うアイスブレイクはクイズやじゃんけんなど簡単な遊びなど、簡単で大人から見ればあからさまなものの方が盛り上がります。
小学生は横の繋がりが強いので、クイズやじゃんけんを投げかけるだけで隣の人や近くにいる人とコミュニケーションを取ってくれます。
中学生・高校生には流行の話題に絡めたテーマ
小学生は興味の対象が多いだけでなく、発言したり行動したりすることにさほど抵抗を持ちませんが、中学生・高校生になるとその抵抗が一気に強くなります。周囲の目を気にする生徒も多いためアイスブレイクには苦労することもあるかもしれません。
中学生や高校生のアイスブレイクをするときは、テレビやネットで流行の話題を絡めると上手くいきやすくなります。参加型よりはみんなが知っているタレントをテーマにしたものや、流行の話題を盛り込んだレクリエーションなどであれば参加しやすくなります。
大学生は頭の体操で新しい発見を
大学生になると精神的にある程度完成され始めるため、アイスブレイクの意図をくみ取った上で好意的に参加してくれる人も多くなります。さらにはアイスブレイクに参加したことで、その後も役立つようなテーマであると喜ばれます。頭の体操などを提供してアイスブレイクを行うと良いでしょう。
プレゼンの前は自己紹介でアイスブレイク
ビジネスの場ではアイスブレイクのタイミングが重要です。たとえばプレゼンのときなどは、自己紹介が盛り上がるかどうかがその後の流れにかかわってきます。そこで自己紹介と絡めてアイスブレイクを行う方法がおすすめです。
自己紹介で行うアイスブレイクは「名前・簡単なプロフィール+α」とルールを決めると楽しめます。「名前・簡単なプロフィール+”実は”で始まる自分のエピソード」などにすると、簡素な自己紹介で終わることがなく、場がしらけるようなこともほとんどありません。
「アイスブレイク」を行うときの注意点とは?
短時間で終わらせる
アイスブレイクをするときに注意したいのが「時間」です。アイスブレイクの時間は、上手くいっても、いかなくても長くなりがちです。上手くいけば「もっと盛り上がるように」と考えますし、盛り上がらなければ「今盛り上げておかないと」という焦りの気持ちが出てきます。
しかし、アイスブレイクの時間が長くなるほどに場の空気はマンネリ化しやすく、本題がだらけてしまいます。アイスブレイクは5分~10分が妥当です。
全員が参加できるネタを意識する
アイスブレイクの条件として忘れてはならないものが「その場の全員を参加させる」ということです。そのためネタは全員が知っている、または知ることができる、参加できるものにしましょう。特定の人しかわからない話や話題などを選ぶと、他の人が置いてけぼりになってしまい、場のチームワークが悪くなってしまいます。
参加者の認知度を知りたい場合は「~を知っていますか?」など質問を投げかけ、知らない人がいた場合はその場でそのネタについての説明を加えるなど工夫をした方が良いでしょう。
まとめ
人が集まるところには少なからずの緊張が生まれます。その場を取り仕切る側としては、その緊張が良いものとは考えにくいこともあるかもしれません。しかし最低限の緊張があることで場が引き締まりますし、お互いが相手へ敬意を持っているという意思の表示と受け取ることもできます。場の緊張が良い緊張なのか、そうでない緊張なのかをしっかりと把握することからアイスブレイクは始まると言っても良いかもしれません。