「万事休す」の意味とは?使い方を例文で紹介!類語と対義語も解説

「万事休す」は日常的には頻繁に登場しませんが、一度は耳にしたことがある“ことわざ”ではないでしょうか?「万事休す」と単体で使うことも多く、1つの言葉で状況の悪さを伝えることができます。今回はそんな「万事休す」について意味や使い方、そして対義語・類語まで詳しく解説していきます。現在進んでいるグローバル化に向けて、海外交流でも使えるよう英語表現もあわせて紹介します。

「万事休す」の意味と語源

「万事休す」の意味は「手の施しようがない」

「万事休す(ばんじきゅうす)」は、「手の施しようがない」を意味します。「万事」が“あらゆること”、また「休す」が“終わり”を表し、“思いつくことは全てやったが無理だった”や“今更何をやっても意味がない”など絶望的である状況を伝える“ことわざ”として現在でも使われています。

「万事休す」の語源・由来は「溺愛王子への嘆き」

「万事休す」は大昔に荊南(けいなん)という国で、怒っても睨んでも微笑み続ける“王に溺愛されて育った保勛という王子“に言った言葉が由来とされています。荊南の人々が呆れている様子や一種の諦めが込められています。

「万事休す」の使い方と例文

「万事休す」の使い方

「万事休す」は、「手の施しようがない」という意味を表すことわざですので動詞的に使います。「万事は休した」のように、「万事」と「休す」の間に助詞を入れて使う場合もあります。

「万事休す」の例文

●万事休すかに見えたその時、救いの神が現れた
●あの電車に遅れれば万事休す、ミーティングには間に合わない!
●万事休すかに思えたが、誰にもばれなかった
●相手が強すぎて、どんな戦術も効かず万事休すだ
●残念だが、もう万事は休してしまった。

「万事休す」の類語と対義語

「万事休す」の類語(同義語)は「お手上げ」「事ここに至る」

「お手上げ」の意味は「行き詰まり」

「お手上げ(おてあげ)」は「万事休す」と同じ意味で「行き詰まっている」、または「どうしようない状況」を意味します。「万事休す」に比べ、口語的で日常的に使われています。

●もうお手上げ状態で我が社は倒産寸前だ
●その件についてはお手上げです

「事ここに至る」の意味は「変更しようのない事態になる」

「事ここに至る(ことここにいたる)」は、「ある状況にまでなり、もう変更しようがない」という意味を持ってることわざです。「万事休す」の“思いつくことはもう全てやったが無理だった”というニュアンスと非常に似ています。

●事ここに至っては、全てを話す以外方法はない
●怠けていたことで、事ここに至った

「万事休す」と「絶対絶命」の意味は異なる

「万事休す」と四字熟語の「絶体絶命(ぜったいぜつめい)」が同じだと間違われることがありますが、この2つの言葉は意味が異なります。

「絶対絶命」は「追い詰められ窮地に立たされている様子」を意味し、“困難や危険からどうやっても逃げられない切羽詰まった危機的状況”、また“今まさにその状態であること”を表しています。それとは異なり「万事休す」は、“頑張ったがダメだった”とすでに終わった状況を説明しています。

「万事休す」の対義語(逆の言葉)は「起死回生」「可能性がある」

「起死回生」の意味は「良い方向に立て直す」

「起死回生(きしかいせい)」は、「危機的な状況・望みの少ない状態を回復させる」という意味を持つ四字熟語です。「万事休す」の“望みがない状態”の反対を表すにはぴったりの言葉です。

●ここで起死回生の策を講じた
●社長は起死回生を図り、ある企画を持ち出した

「可能性がある」の意味は「実現できる見込みがある」

「可能性がある(かのうせいがある)」は、「物事が実現できる見込みがある」と意味します。“まだ挽回の余地があること”や“できることがある”など、「万事休す」と比べて絶望的ではない状況を表しています。日常的に使われている言葉です。

●可能性があると分かっていることを諦めてはいけない
●可能性があると信じて全力を尽くしなさい

「万事休す」の英語表現は?

「万事休す」は「all is over」「all up」

「万事休す」は“すべて”の意味を持つ「all」と、“終わって”の意味を持つ「over」を組み合わせて表現します。その他にも、「all is lost」や「all up」とも言い換える事ができます。

英語表現「万事休す」の例文

●「万事休すである」
“All is over .”

●「病人は万事休すだ」
“It is all up with him.”

●「万事休すで、もうどうしようもない」
“It is all over with me, it can’t be helped.”

まとめ

「万事休す」は、「本当に何をどうやっても無理だった」という“絶望感”や“諦め”を表現するにはぴったりの言葉です。短い言葉にそういった心理が詰め込まれているので、単体で使っても相手に十分気持ちや状況を伝えることができます。もしかしこまりすぎて使いづらいと思った方は、類語で紹介した「お手上げだ!」を使うといいでしょう。「万事休す」よりもなじみがあり、日常会話には取り入れやすいはずです。