「ストーリーテリング」の意味とは?おすすめの方法や本も紹介

マーケティング用語としても知られるようになった「ストーリーテリング」。図書館で子供たちが熱心に耳を傾ける「読み聞かせ」と似た効果が期待できることでも注目されています。

単に商品の説明をしてもモノは売れないこの時代だからこそ「ストーリーテリング」の力を最大限に利用したいものです。早速「ストーリーテリング」の意味とプレゼンでの効果、おすすめ本などを紹介しましょう。



「ストーリーテリング」とは?

一体「ストーリーテリング」とはどういうものなのか、概要と特徴、ビジネスシーンにおける位置づけを紹介します。

「ストーリーテリング」の意味は「図書館などで聴衆に物語を語ること」

「ストーリーテリング」は目の前にいる聴衆や人々に「物語を語ること」です。英語では「story telling」と表記し、文字が示す通りの意味となります。

もともとは「昔話」「言い伝え」「童話」などを、語り手が子供から年配の方まで幅広い年齢層に直接語り掛けるもので、自身で本を読んで内容を理解するスタイルとは異なりのが特徴です。

「ストーリーテリング」の魅力は「ダイレクトな問いかけ」

それでは、「ストーリーテリング」の魅力とは何でしょうか?あえて図書館や集会所などに足を運び、語り手から「物語」を聴く…。自宅や電車の中で本を読むより、直接「声」や「叫び」として話を耳で聞くことで胸に響くレベルも高まることでしょう。

また、人はそれぞれ異なる価値観や人生観を抱いています。「ストーリーテリング」では、それぞれの値観や人生観に問いかけをするきっかけにもなり得るでしょう。

加えて、物語には主人公や主人公を取り巻くキャストが大勢登場しますが、「ストーリーテリング」では聞き手が主人公に共感したり、話の展開にワクワクしたり、また時には涙を流したりすることもあるでしょう。つまり、人の心を動かす、それが「ストーリーテリング」なのです。

「ストーリーテリング」はマーケティングでも注目の手法

「ストーリーテリング」は「童話」や「言い伝え」などを声に出して読み上げるだけではありません。語り手は場面場面での情景を思浮かべながら、主人公や他のキャストの性格や思いを自分に移入することが肝心です。そうすることで聴き手の脳裏や心に残ることが期待されます。

近年では「ストーリーテリング」の効果を利用して、マーケティング分野での活用が目立ち始めました。同じ商品を売っていても売れない時代、「価格を下げる」「似たような商品を扱う」という誰もが辿り着くようなアイデアでは、もはや戦っていけないのです。

「ストーリーテリング」のやり方と3つの効果例

それでは「ストーリーテリング」の方法と活用すべき3つの効果を併せて解説します。プレゼンでのシーンを思い起こしながらみていきましょう。

「経験談を交えれば具体性を伝えやすい」

人が情報を得て、実際にお金を払って購買へと行動を移す行程の中には「商品やサービスへの共感」は欠かせません。プレゼンでは商品の具体的な説明に加え、独自のエピソードや実際に経験したことがらを盛り込んで、聴衆に語り掛けることが大切です。

商品の正しい情報と併せて、実際談や楽しいエピソードを加えることで、「具体性」へのアピール度をグンと増すことができます。実際談やエピソードの他、また得したこと、購入して本当のによかったと感じた瞬間などオリジナル感あふれるストーリーを、プレゼンの中に振り当ててみましょう。単調な商品説明の間に、抑揚のある場面を取り入れれば、プレゼンそのものの印象も強くなるはずです。

「聴衆に近づけばリーズナブルに共感してもらえる」

友達や同僚との会話のシーンを思い起こしてみて下さい。どのような内容の話でも「親近感」があり「身近な感覚」としてある程度脳裏に残りませんか?

「ストーリーテリング」では、語り手と聴き手が初対面でも、たとえ目と目が合わないまでも、実際の声でコミュニケーションを行い、体験談を共有するため、「リーズナブルに共感してもらえる」ことが期待できます。つまり、自分がこれから経験するかもしれないこととして受け止めてもらえることで、聴衆もある種の「擬似体験」ができるのです。

これは、ブティックで素適な服を見つけた時の「試着」で「いいかも?」と感じる瞬間に似ています。

「共感してもらえれば記憶に留まる」

2つの例を比較してみましょう。一つは商品説明が事細かく記された完璧なパンフレットを渡されただけの場合(自分で熟読しなければならない)、もう一つはこれらのパンフレットと「ストーリーテリング」を交えた「質疑応答」付きのプレゼンです。

さて、どちらが人の脳裏に記憶として長く留まるでしょうか。上記に挙げた「共感」という作用により「ストーリーテリング」を盛り込んだ方が記憶に残る確率は上がることでしょう。総じて「ストーリーテリング」の効果は歴然としています。

「ストーリーテリング」を学びたい人におすすめの本3選

最後に「ストーリーテリング」に関するおすすめ本を3つ紹介します。ぜひ「共感」の重要性を学んでいきましょう。

プロフェッショナルは「ストーリー」で伝える

「ストーリーテリング」を本格的なビジネススキルとして捉えた一冊です。プレゼンはもちろん、営業、商談、取引先との会議などで「共感」や「信頼」を得るにはどうすればよいか、実際にあった100以上の例とあわせて紹介しています。「ストーリーテリング」のバイブルとして熟読したい人におすすめです。

ビジネスと人を動かす驚異のストーリープレゼン

数字や論理だけのビジネスはもう通用しない。感情や共感を得られなければ、人の心は動かない。神経科学の世界でも検証されている「ストーリーテリング」の効果を紹介しているベスト本です、最高のプレゼンを提供したい、人の心を掴みたいと真剣に考えている人におすすめ。話の組み立て方から話しのプロになるためのスキルが満載です。

リーダーはストーリーを語りなさい

「ストーリーテリング」の活用法は「モノを売る」ためだけではありません。この本は部下や従業員、また顧客を多く抱える「リーダー」に送る一冊です。なぜ、リーダーとして尊敬してもらえないのか、なぜ、人々を魅了することができないのか、「ストーリーを語ることの本当の意味」や「人の心を鼓舞させることの重要性」が理解できます。

まとめ

「ストーリーテリング」の始まりを考えると、子供の頃に読み聞かせをしてくれた家族や図書館員を思い出します。最初は興味を示さないものの、次第に自分が物語のキャラクターを演じ、擬似世界にドップリとつかってしまったものです。

「ストーリーテリング」は今やマーケティング用語としても知られ、販売促進の主要ツールの一つとしても採用されています。自分の体験を相手にぶつけることは、決して恥ずかしいことではありません。「共感」という力を借りて、ビジネスを更に飛躍させていきましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。