「察する」の意味とは?使い方の例文や敬語・謙譲語と類語も解説

日本語の独特な表現の一つに「察する」があります。ビジネスでも普段の生活でも「気持ちを察する」「察するところ」など何気なく使う言葉ですが、目上の方に対してはより丁寧な表現に言い換えたほうがいい理由があります。

ここでは「察する」の意味と使い方を例文を用いて解説します。類語や敬語、英語表現も紹介しているので参考にしてみてください。

「察する」の意味とは?

「察する」の意味は「人の気持ちや心中を思いやる」

「察する」の基本的な意味は「人の気持ちや心中を思いやる(同情する)」「ものごとの状況や状態を推測する」です。目に見える何かが明確にあるのではなく、その場の空気や人の表情、また会話の中から心の中の気持ちを推しはかり了解するという意味があります。

「察する」は広い意味で心労や苦労だけではなく、純粋に気持ちや考えを読み取るさまも表しています。他人の気持ちや状況を推し量る、すなわち現代の言葉に置き換えれば「空気を読む」にも近い言葉です。

「察する」の読み方は「さっする」

「察する」の読み方は「さっする」です。過去のことを言いたい場合は「察した(さっした)」となります。

「察(さつ)」の漢字は「察知」「推察」などの熟語にも使われているように、「推しはかる」の意味があります。

「察する」の使い方と例文

よく使う表現は「気持ちを察する」「察するところ」

「察する」の使い方は「気持ちを察する」「心情を察するに」「察するところ」などがあります。相手を心から思いいたわる気持ちを表したいとき、また他人の心中を推測するときに使いましょう。

「察する」を使った例文

  • 女性の気持ちを察するのは本当に苦手だ
  • お気持ちを察するところご苦労をされたに違いない
  • 子供が親に対して察する能力は想像以上である
  • 部屋の奥で誰かが泣いているような気配を察した
  • 取引先が転居を終えたばかりのため状況を察し訪問を延期した

「察する」の敬語表現と謙譲語

敬語なら「お察しになる」、謙譲語は「お察しする」

「察する」の敬語表現にあたるのは「お察しになる」で、謙譲語なら「お察しする」です。どちらも心中を配慮し心からいたわる気持ちが込められています。

  • 社長の心労をお察しになることは度々ありますか?
  • この度の不幸で心中を心からお察しいたします
  • 部下の失敗が続き上司としての苦労をお察しします。
  • メンタル面で大変疲れているため心中をお察しいただければ幸いです

目上の方にはより丁寧に「ご心労を心からお察しいたします」

「お察し」の使い方で注意したいのが、使う相手や状況についてです。「お気持ちを推測いたします」「お心に対し同情いたします」という敬語表現の意味で「お察し」が使われますが、目上の方に対して使うのは失礼にあたる可能性があります。

相手に関係のない人から話を聞き、正しい状況を把握しないまま「お気持ち、お察しします」と軽い気持ちで言ってしまうと、「君に何がわかるといういうんだ?」と感情を逆なでしてしまうことも考えられるためです。目上の方には、より丁寧な表現で「ご心労を心からお察しいたします」とするとよいでしょう。

また「お察しします」は相手の不幸や苦労を理解し心からいたわることであるため、相手があまり悩んでいない時には適した言葉ではありません。

「察する」の類語

「察する」の類語は「推測」「はかり知る」

「察する」の類語は「推測」「はかり知る」「察知する」などがあります。その場の空気や人の気持ちを推しはかる意味で使われる言葉です。

シンプルに言い換えると「わかる」「気がつく」

もっとシンプルに言い換えると、「わかる」「感づく」「気がつく」といった表現にも置き換えられます。カジュアルな場面ではこれらの言い方のほうが親しみやすいでしょう。

自分目線では「~だろう」「~と思われる」

自分目線で何かを察した場合には、「~だろう」「~と思われる」などを使って言い表すこともできます。

たとえば「(私が思うに)○○さんには何らかの事情があるのだと察する」を、何らかの事情があるのだろう」「何らかの事情があるのだと思われる」といった表現です。

「察する」の英語表現は?

「察する」は英語で言うと「get a message~ 」

「察する」の英語表現は「get a message~ 」のほかに、「get a feeling~ 」「catch a wind~」「take a hint~ 」「sennse ~」などがあります。どのような心情なのか、どのような状況なのかを「of」や「that」つなげて説明すれば大丈夫です。

状況によってはもっとシンプルに「think」「guess」「realize」などを使ってもよいでしょう。

「察する」の英語例文

  • I got a message of how deeply upset CEO really was when so many workers resigned all at once.

 多くの社員が一気に辞めてしまいCEOの落ち込む気持ちは察することができないほどでだ

  • A friend of mine has a ability of sensing people’s feelings and things.

 私の友達は他人の心情などを察する能力がある

  • I think at least a couple of clients would be interested in our new products judging from how much they liked our presentation.

 プレゼンの出来から察すると少なくとも2,3社は私たちの新製品に興味をしめしてくると思う

まとめ

日本には他人の気持ちを察する文化がありますが、欧米を中心に海外ではあまり見られない習慣です。海外で「日本人は何を考えているかわからない」といわれてしまうのは日本特有の文化「察する」があるからでしょう。

社会人になってからはさまざまな人とのつながりが増え、仕事の状況や相手の思考を「察する」ことも増えてきます。しかし上司の機嫌を「察する」ことから始まり、残業を切り上げるタイミングの良しあしを「察する」ことで終わる…という風潮はなくなりつつあるとよいですね。