「一期一会」の意味とは?類語や使い方についても解説(例文つき)

「一期一会」という言葉は本や映画、書道などののテーマとして多く取り扱われる四字熟語です。今回は「一期一会」の本当の意味や使い方、類語や反対語などについて解説します。この機会に「一期一会」という言葉を正しく理解しておきましょう。「一期一会」の中国語や英語での言い換えについてもご紹介します。



「一期一会」の意味と読み方とは

広辞苑では「一生に一度」と説明されている

「一期一会」は「いちごいちえ」と読みます。「一期一会」を広辞苑で調べると「一生に一度しかない機会」と説明されています。

「一期一会」の「一期」は、「生涯」「人生」という意味で、人が生まれてから死ぬまでの期間を示しています。「一会」には「一度の出会い」という意味があり、「一期一会」で「生涯でたった一度の出会い」となります。

この場合の「出会い」とは、人との出会いとは限らず、物やできごととの出会いも含まれていると考えられています。

簡単には「出会いを大切にする」という意味

「一期一会」を日常で使う場合は「人との出会いを大切にする」という意味で使われることが多いようです。「一生に一度の出会い」を人との出会いにあてて「相手がどんな人であっても、出会えたこと自体に感謝をする、喜びを感じる」という意味に取ることができます。

日常会話や、特に補足のない文章などで使われている「一期一会」は、人との出会いを大切にするという意味で使われていることが多いようです。

「一期一会」の由来は茶道の千利休

「一期一会」という四字熟語は、日本で古くから使われており、茶道で有名な「千利休」が遺した言葉が由来と言われています。ただし、書物によっては千利休ではなく、その弟子の言葉であると書かれているものもあり、明確ではありません。

いずれにしても、「一期一会」は茶道の世界で生まれた言葉で「日常のどんなひとときも大切にする」という、精神を表しています。

「一期一会」の使い方

目上の人へ使う「一期一会」

「一期一会」は、会話や本などさまざまなところで使われます。会話の中では、「目上の人」との会話で使う「一期一会」の使い方に注意しましょう。

「一期一会」は、一般的に「どんな些細な出会いでも大切にする」というニュアンスを含んでいます。自分が「この出会いも一期一会だ」と感じたときに、それを相手に伝えても良いのですが、解釈によっては「あなたとの出会いは些細なもの」と言っているように受け取られかねません。

目上の人との出会いを「一期一会」と感じている場合は「○○様のような方に出会えるとは、私には千載一遇の幸運です」など、他の言葉に変えた方が良いでしょう。

座右の銘として「一期一会」を使う

「一期一会」という言葉は、ヒット映画のタイトルなどになったこともあることから、大変人気のある四字熟語です。さらに「どんな人との出会いも自分の人生にとって重要なこと」というニュアンスを持っているので、自分の「座右の銘」として掲げている人も多いでしょう。

「一期一会」を座右の銘とすることで「損得にかかわらず、自分と出会ってくれたすべての人に感謝をする」という、信念にすることができ、自己紹介や面接などでも好印象を持ってもらえるかもしれません。

「一期一会」を使った例文

  • 「旅の楽しみは、人々との一期一会だ」
  • 「仕事も一期一会の精神で取り組んでいきたいと思っています」
  • 「座右の銘が一期一会とはすばらしいですね」
  • 「この出会いはまさしく一期一会だ」
  • 「この案件は自分にとって一期一会とも言える大変貴重なものです」

「一期一会」の類語と反対語

思いがけない出会いを表す「邂逅」

「一期一会」に似た言葉で、「邂逅(かいこう)」があります。「邂逅」とは「思いがけない出会い」「運命的な巡り合わせ」という意味です。「一期一会」が持つ意味と非常に似ていることから、言い換えの言葉として使うことができます。

ただし「一期一会」が良い意味で使われるのに比べて、「邂逅」は「悪い巡り合わせ」という意味でも使われます。「一期一会」を使って悪い意味を表すことはほとんどないので、その点にだけ注意しておきましょう。

めったにない機会を表す「千載一遇」

「一期一会」が「どんな出会いも大切にする」という意味であることに対し、「千載一遇」は「非常に稀な出会い」という意を持っています。「一期一会」は、主には「人との出会い」について使われますが、「千載一遇」は「できごと」「物」との出会いを指すことが多い言葉です。

「千載一遇のチャンスに恵まれた」「偶然こんな骨董品を見つけられるとは、まさに千載一遇と言えるだろう」など、基本的には「人以外」について使います。「一期一会」が持つ、元々の意味である「一生に一度しかない機会」に近いニュアンスです。

反対語・対義語に該当する四字熟語はない

「一期一会」が持つ意味の反対の意味を持つ言葉となると「自分が何度も出会うできごとや人」ということになります。これはいわゆる「日常」であり、日常を表す四字熟語やことわざ、などは見当たりません。

四字熟語やことわざは、先人の教えとして語り継がれていることが多く、「後世に教訓として遺したい」という気持ちが形となっています。そのため「一期一会」の反対語となる言葉は、結果として特に遺されていないと考えることができます。

「一期一会」の英語・中国語表現

英語では「Once in a lifetime」

「一期一会」は四字熟語なので、直訳ではなく意味を拾った訳となります。「Once in a lifetime」は「人生において一度の」という意味で、「一期一会」の持つ意味を上手く表していると言えるでしょう。

他にも「Every encounter is a treasure」で「すべての出会いは宝物のように貴重」と表すこともできます。「encounter」は日本語の「出会い」に近い言葉で、日常会話で「会う」の意味で使われる「meeting」よりも、その人と出会ったことを大きなできごととして捉えることができます。

中国語では「一生只遇一次」

「一期一会」は四字熟語です。四字熟語は、昔の中国の漢文などが元になっていることが多いため、「一期一会」のままでも中国語文章の中に組み入れることはできます。ただし、現代の中国では「一期一会」という文字を見ても、意味を理解できないことも多いようです。

「一期一会」の意味を中国語に訳すと「一生只遇一次」となります。「人生でたった一度の出会い」と訳すことができ、「一期一会」とほぼ同じ意味で伝えることができるでしょう。

まとめ

「一期一会」という言葉は、知ってはいても日常的はさほど使わないという方が多いのではないでしょうか。「一期一会」は「一生に一度の機会」「日々の何気ない出会いも大切にする」、という意味を持っています。日々自分が接するさまざまなできごとや人を「偶然」で片付けるのは簡単ですが、「一期一会」という言葉に当てはめてみると、どれも運命的な出会いと感じることができるかもしれません。