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「曖昧模糊」の意味とは?使い方と例文・類語表現も紹介

仕事でも恋愛でも、ものごとがはっきりせず状況が「曖昧模糊」としていることはありませんか?時にに恋愛においては、「何となくぼやけたような関係」が続くこともあるでしょう。

ここでは「曖昧模糊」について、意味と使い方を例文を使って紹介しながら、類語や英語表現についても触れています。文章に上手に取り入れながら、会話をワンランク上げて行きましょう。

「曖昧模糊」の意味や読み方とは?

「曖昧模糊」の意味は”ものごとがぼやけてはっきりしない様子”

四字熟語「曖昧模糊」の意味は、“ものごとがはっきりせず、ぼやけているさま”です。

「曖昧模糊」の「曖昧」は”ものごとや態度が明確ではなくあやふやなこと・ものごとの解釈が2通り以上あり両義性がある”という意味で、「曖昧な表現・返事が曖昧である」などのように使われます。また「曖昧模糊」の「模糊」にも”ものごとがはっきりしないさま”という意味があります。

「曖昧模糊」はこれらの二つの言葉が組み合わさることで「あやふやな様子・はっきりしないこと」を強調する四字熟語となります。そのため「曖昧な態度」や「模糊な態度」より「曖昧模糊な態度」とする方が「はっきりしない」度合いが一気に高まると言えるでしょう。

「曖昧模糊」の読み方は”あいまいもこ”

「曖昧模糊」の読み方は“あいまいもこ”です。「曖昧」の「昧」は「味」に似ていますが、左のへんは「口」となるので気を付けましょう。また、「曖昧模糊」の「模糊」は「もこ」と読みますが、「糊」の訓読みは物を張ったりする「のり」となります。

「曖昧模糊」の使い方と例文とは?

生活の中で「曖昧模糊」という言葉をスムーズに使えるように、正しい使い方と例文を紹介しましょう。

「曖昧模糊」はあやふやな可能性が極めて高い時に使う

「曖昧模糊」を使うべき状況は「ものごとや状況の解釈が2つ以上ある」時です。つまり「こう捉えることもできるが、他にいくつかの意味でも捉えられる」というような状況で使うのが適切な表現となります。ビジネスにおいては、やや困惑した感情を伴って使われる表現であり、再三の確認が必要な状況でもあると言えるでしょう。

「曖昧模糊」は黒白がはっきりせず、色々な解釈ができる「あやふやな度合いが極めて高い」時に使うと、言葉の威力を最大限に発揮できます。

「曖昧模糊」な言動はビジネスではご法度?

ビジネスや仕事では取引先に商談や契約のアプローチをかけることがありますが、「Yes」「No」がはっきりしない「曖昧模糊」な返事をしてしまうと相手にさまざまな憶測を与えてしまうことがあります。

戦略的に「曖昧模糊」な返事をする場合は別ですが、場合によっては相手に不快な印象を与えてしまうかもしれませんし、加えて「曖昧模糊」な言葉は「曖昧模糊」な状態を作り上げてしまう要因ともなり得ます。

また、商品説明や会議の席、また仕事の関係者との会話で話の内容を「曖昧模糊」にしてしまうと、聞き手が混乱してしまうこともあるでしょう。ビジネスシーンにおいてはお互いがスムーズに仕事ができるよう、内容をはっきり伝えることが大切です。

「曖昧模糊」を使った例文

「曖昧模糊」を使った例文を6つ挙げてみます。

  • 彼女の曖昧模糊な態度に困り果てている。
  • 恋愛において曖昧模糊な関係はよくあるものだ。
  • 曖昧模糊とした状態から脱出したい。だから彼に気持ちをしっかりと確かようと思う。
  • 取引先に契約のアプローチをかけたが、曖昧模糊な返事が返ってきた。
  • 部下の曖昧模糊な報告内容に、部長は書き直しをさせた。
  • はっきりしないことで、故意に内容を曖昧模糊にしようとしている。

(付録)「曖昧模糊な恋愛」では”相手の気持ちがはっきり見えなくなる”

「曖昧模糊」は「恋愛」の世界を表現するにふさわしい言葉でもあります。人はそれぞれ言葉や態度での表現の仕方に個性があるものですが、その分、言動を受け取る相手の解釈もさまざまでしょう。とくに恋愛においては相手を傷つけないようにと遠回しな答えをしたり、曖昧な表現をしたりすることがありますが、「相手の言動が上手に理解できず、いくつもの解釈ができる」のは、おおむね恋愛には「曖昧模糊」の要素がタップリ含まれているからなのです。

恋愛においては相手を理解したいという思いが強いからこそ「曖昧模糊」の状態をふっきりたいと願うこともあれば、多くのことが「曖昧模糊」であるからこそ恋愛のスリルが楽しめることもあると言えます。

「曖昧模糊」の類語と英語表現とは?

「曖昧模糊」と言い換えができる類語と英語表現について紹介しましょう。

「曖昧模糊」の類語は「有耶無耶・不鮮明」

「曖昧模糊」の類語には「曖昧」や「あやふや」の他に「有耶無耶(うやむや)」「不鮮明」「空漠たる」「おぼつかない」「茫然たる」「おぼろげ」などが挙げられます。

「有耶無耶」は「ものごとの事実がはっきりしないこと」を意味し、「もやもやとした状態にすること」を指します。「不鮮明」は「ものごとや状態が明らかでないこと」、「空漠たる」は「ものごとが漠然とし過ぎていて捉えどころがない様子」、「おぼつかない」は「頼りなく心もとないこと」、そして「茫然たる」は「呆然とし、つかみどころがない様子」をそれぞれ意味しています。

その他、ビジネスでは状況に応じて「不分明」「漠々たる」、また「不得要領(ふとくようりょう)」などの類語も使えるでしょう。状況に合わせて適切な類語を選んでみて下さい。

「曖昧模糊」の英語表現は「ambiguity」

「曖昧模糊」の英語表現する時は、意味や解釈が曖昧であると意味の「ambiguity=アンビギュイティ」を使います。ものごとが不明確で両義性がある場合に適した言葉で、「ambiguity of expression(曖昧模糊な表現)、「ambiguity of information(曖昧模糊な情報)」などのような使い方をするのが一般的です。

また、もっとシンプルに表現するなら「not clear」でも良いでしょう。「This report is not clear(この報告書は曖昧模糊である)」「Your attitude is not clear(君の態度は曖昧模糊である)」などのように使ってみて下さい。

まとめ

「曖昧模糊」は「あいまいもこ」と読み、意味は「ものごとや状況がはっきりせず、2つ以上の解釈ができること」となります。「曖昧」も「模糊」も、どちらも「ものごとが不鮮明で、どっちにも解釈することができる様子」を意味し、それぞれが組み合わさって「あやふやなこと」が強調される四字熟語となります。

恋愛においては「曖昧模糊」な関係になることもありますが、ビジネスでは「曖昧模糊」な態度や返事は相手に良からぬ憶測を与えてしまう可能性もあります。ビジネスパーソンとしては「曖昧模糊」はを表現をさけ、できるだけクリアな態度で仕事に取り組んでいきたいものですね。