「後ろ手」はビジネスで失礼にあたる?その起源とよい職場のマナー

職場の中で後ろで手を組んで話をしたり、聞いたりする人はいますか?ビジネスシーンでは「後ろ手を組む」というしぐさは「ある」特定の意味を持っています。

ここではマナーで失敗したくない社会人の方のために「後ろ手を組む」ことが良いのか悪いのかを含め、その起源についても触れながら解説しています。ぜひ参考にしてみて下さい。



「後ろ手を組む」はビジネスでは失礼?

「後ろ手」とは上記のイラストの通り「身体の後ろで手を組む」仕草のことです。まずは言葉の語源とビジネスマナーに触れながら「後ろ手」について解説します。

ビジネスで「後ろ手」は失礼にあたる

「後ろ手」とは両手を後ろに回して握ることですが、ことに日本のビジネスシーンでは後ろ手」を組みことは「とても失礼なこと」にあたり、とても無礼な印象を相手に与えることがあります。

後ろに手を組むときの姿勢を想像してみると胸を張ったような姿勢になるため、人によっては相手に委縮してしまうこともあるでしょう。挙句の果てには自信を象徴している態度というよりは「偉そうな態度」「部下のくせに何様」と勘違いされてしまいます。

そうはいうものの、ビジネスでも社長や重役クラスなるとその姿もしっくりくるものですが、一般的には「後ろ手」をするのは控えたほうが賢明です。仕事での頑張りがこのようなニアミスで台無しになっては元も子もありません。

手を見せないのは隠し事があるから?

日本語の表現で「手の内を見せる」がありますが、これは「気持ちや考えを包み隠さず相手にみせる」「隠し事がなくオープンなさま」を意味します。「手」というものは人の動作や行動、仕草や気持ちを操るツールであり、多くの役割を果たしてくれる大切な身体の一部でもあります。

その手を後ろに組んで見せないというのは「隠し事」があると思われてしまい、相手を不審な気持ちにしてしまうことがあります。少なくとも「怪しい」と疑念を抱かせてしまうのが通説でしょう。

ビジネスシーンでは信頼関係を築くことができなければものごとが前向きに進行するのは難しいです。契約書に判を押すとき商品を購入するときなどあらゆる場面に当てはまります。

ヨーロッパで始まったマナーのひとつ

「後ろ手を組む」ことがビジネスシーンで失礼にあたるようになった背景にはヨーロッパにおける王侯貴族へのサービスのあり方が関係しています。

現在でも各ヨーロッパ諸国では先祖代々から続く王侯貴族がいます。それぞれの王貴族には食事や身の回りの世話をする召使いがおり、「私は武器やキケンなものは持っていません」ということを示すために手を前に差し出すしぐさが生まれたといわれています。

かつては王侯貴族に反発をもつ者もいたせいか後ろ手は「暗殺の意思がある」とみなされる風潮がありました。そして剣を持つ利き手を左手で抑える動作が主人への信頼を証明することにつながり、やがて「手を前に組む」ことがよしとされていたのです。

「良い」マナーとされる手の組み方とは?

それでは良いマナーとは一体どのように「手を組む」ことを指すのでしょうか?

「手を前に組む」「手を横につける」

手を前で組むことは相手に安心感を与え、気持ちがオープンであることを表しています。手を前で組む仕草をみると、こちらも前向きな気持ちで接することができるような気持がします。また手をわきの下に伸ばし体の横につけしぐさも適切です。学生時代によくやった「気を付け」の姿勢です。

ビジネスシーンでは新しい取引先の開拓や商談の持ち込みなど「信頼」が大きく影響する場面がたくさんあります。真摯にアプローチする際は手を前に組み、ビジネスマンとして誇るべきマナーで臨むようにしましょう。

「手は前に組み、後ろに組まない」「手を体の横につける(脇下で揃える)」これを徹底するだけで社内や仕事先の評判を落とす要素は一つ減ります。

「後ろ手」を組むときの心理とは?

次に「後ろ手」を組む時の心理について分析してみましょう。

自己の地位が高いことを誇示したい

後ろ手は大学教授や病院の院長、会社の社長や政治家など、世間的に権威のある人がよく見せる仕草です。ですので一般の人が後ろ手をするのは「自分の地位や力を誇示したい」という心理が隠されているのです。

自身や自意識が過剰な人に見られる仕草ですが「尊敬されている」「私には権力がある」という気持ちの表れでもあります。

他人に近寄ってほしくない

手を後ろに組む人は警戒心が強く、他人を信用していない傾向があるといわれています。手を見せないことは自分の心を打ち明けないという意思の表のため、広い意味で「他人には近寄ってほしくない」という気持ちがあるのです。

後ろ手を組んでいる人がいたら、あなたに心のドアが開いていない可能性が高いです。まずはお互いのバリアを砕いくためにも共通の会話からスタートさせるようにしましょう。

「後ろ手」の英語表現と例文

最後に「後ろ手」の英語表現について紹介します。ビジネスにはあまり登場してこないかもしれませんが、多国籍企業とのミーティングや食事会などで文化交流のチャンスがあるときに、話のきっかけとして使ってみて下さい。

「後ろ手」の英語表現

「後ろ手」と日本語では言いますが、英語では「hands(手)」でも「arm(腕)」でもどちらでも大丈夫です。「後ろ手を組む」は「put arms behind back 」「clasp hands on the back」「lock hands behind back」などを使いましょう

「後ろ手」の英語の例文

  • Putting arms together behind back is against manner in Japanese bisuness environment.

  日本ではビジネスシーンで後ろ手を組むのはマナー違反です

  • people who putting arms behind back are often keen to show off their authority.

  後ろ手を組む人は権力を誇示したいという気持ちがあるそうだ

  • Isn’t it quite interesting how putting arms behind  reflect state of mind?

  後ろ手を組むときの人の心理っておもしろいですね

まとめ

今回は「後ろ手」についてのビジネスマナーを中心にを紹介しましたが、「後ろ手」の言葉そのものには「適チームの後ろ手に回る」を例に「場所的に後ろの方向や背面背後のこと」または「人の後ろ姿」という意味もあります。合わせてチェックしておきましょう。

日本のビジネスシーンでは「しかるべきマナー」がたくさん存在し、ちょっとした仕草に対しても正しい意味を知っていなければ結果として大変なことになる場合があります。

もちろんマナーだけに固執するべきではありませんが、仕事を円滑に継続するためにも「失礼にあたるマナー」だけは熟知しておいたほうがよさそうです。

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。