「捲土重来」の意味や読み方とは?使い方や類義語も簡単に解説!

「捲土重来」という言葉の意味や読み方がわからないという人は多いようです。今回は「捲土重来」について解説します。類義語「起死回生」との違いや、言葉の由来である項羽の故事、「捲土重来を果たす・捲土重来を期す」の使い方などについてもご紹介します。「捲土重来」の漢字にも注目していますので参考にしてください。



「捲土重来」の意味と読み方

「捲土重来」は「けんどちょうらい」と読む

「捲土重来」という四字熟語は読めそうで読めない漢字かもしれません。「捲土重来」は「けんどちょうらい」と読みます。

「重来」は「じゅうらい」ではなく「ちょうらい」です。「重複(ちょうふく・じゅうふく)」の「重」は「ちょう」とも「じゅう」とも読みますが、「捲土重来」の場合は「ちょうらい」としか読みません。

「捲土重来」とは「ピンチから巻き返す」

「捲土重来」という言葉は、ポジティブな意味で使われます。「捲土重来」は「一度敗れたものが、再び勢いを盛り返す」という意味です。自分や誰かが、何かに負けたり失敗したりした後、再び勢いを取り戻して、盛り返す様子を表しています。

「捲土」とは、砂ぼこりが舞い上がる様子のことで、「重来」とは再び起るという意味です。これは「砂ぼこりが舞い上がった後、一度収まっても、また舞い上がる」という様子を指しています。

つまり、人も砂ぼこりと同じで、敗れて落ちこむことがあっても、またきっと盛り返すときが来る、というということを表しているのです。

「捲土重来」の1字目は「捲れる(まくれる)」

「捲土重来」という四字熟語には、少し珍しい漢字が含まれています。それは「捲」です。一見、手偏に「巻」のように見えますが、「巻」ではなく「捲」ですので、注意しましょう。

「捲れる」は「まくれる」「めくれる」と読み、何かが外側に巻いたような形になることを表す言葉です。「スカートが捲れる」「皮が捲れる」などと使います。

砂ぼこりが舞い上がる様子を「捲れる」という言葉で表しているため「捲土重来」は「捲」を使っているのです。

「捲土重来」の由来

「捲土重来」は項羽の故事が由来

四字熟語の中には中国の故事が元となっているものが多くあります。「捲土重来」もそのひとつです。「捲土重来」は「史記」の中にある「項羽本記」には杜牧(詩人)が項羽の死を惜しんで書いた一節があります。

項羽は戦いに敗れ、部下である兵士たちを親元に帰すことができなかったことを悔い、自害しました。そのことを杜牧は「江東師弟才俊多し、捲土重来、未だ知るべからず(項羽が故郷で兵士を集めていれば、この戦いはどうなっていたかわからない)」と記しています。これが元となり「捲土重来」という言葉が生まれました。

「捲土重来」の使い方と例文

「捲土重来」は誰かの復活を願って使う

「捲土重来」という言葉を、四字熟語の形で使う場合は、何かが蘇る・盛り返すという意味となります。

  • 「彼の捲土重来に期待している」
  • 「諦めるには早い、捲土重来という言葉もある」
  • 「まさに捲土重来、彼は見事に蘇ったね」

「捲土重来を期す」は復活を誓うこと

「捲土重来」という言葉は、自分や誰かが再び勢いを取り戻すことを約束したり、期待したりする場合にも使えます。この場合は「期す」という「誓う・約束する」という意味の言葉と組み合わせると良いでしょう。または「期して」という言葉を使って「胸に誓って」という意味にすることもできます。

  • 「彼は私に捲土重来を期すと言った」
  • 「この状態で、捲土重来を期すというのは並大抵の覚悟ではないだろう」
  • 「必ず、捲土重来を期してみせます」

「捲土重来を果たす」は復活した・復活するということ

「捲土重来」という言葉を使って、自分や誰かが見事復活した、またはこれから復活する、ということを表すこともできます。この場合は「果たす」という「成し遂げる」という意味の言葉と組み合わせて使われることが多いでしょう。

  • 「私はここから捲土重来を果たすと、皆さんにお約束します」
  • 「彼は私に、捲土重来を果たすと約束してくれ約束してくれた」
  • 「みんなで一緒に捲土重来を果たそうじゃないか」

「捲土重来」の類義語と対義語

類語「起死回生」との違いは勢いが盛り返す様子

「捲土重来」の類語として知られるのは「起死回生(きしかいせい)」です。「捲土重来」と同じように、何かが復活する様子を表します。

「捲土重来」という言葉は、一度勢いを失っていた人や物事が再び盛り返す様子を表しています。再び砂ぼこりを起こす風が近づいて来て、徐々に盛り上がっていき、そこから盛り返すイメージです。

一方、「捲土重来」の類語である「起死回生」は、「起死回生の一発」「起死回生の一手」などとも使われる言葉で、何かをきっかけに「一気に盛り返す」というイメージが強いでしょう。

「捲土重来」も「起死回生」も、勢いを失ったものが再び盛り返すという意味は同じですが、盛り返す様子にニュアンスの違いがあると言えます。

捲土重来の対義語は「再生不能」「一蹶不信」

「捲土重来」と反対の意味持つ対義語は「二度と立ち直れない、復活できない」という意味の言葉となります。それが「再生不能(さいせいふのう)」「一蹶不信(いっけつふしん)」です。

「再生不能」は、日常でも比較的良く使われる言葉で、人や物が復活できない様子を表します。「一蹶不信」も同じで「一度の挫折したものが二度と復活できない」という意味です。「一蹶不信」の「一蹶」とは「一度つまずく」という意味の言葉で、人や物事が上手く機能しない様子を表します。

「捲土重来」の英語表現

捲土重来の英語表現は「recoup」を使う

日本語である「捲土重来」を英語にする場合は、「捲土重来」と似た意味の言葉を使うことになります。それが「recoup」です。「recoup」とは「勢力を取り戻す」という意味の単語で、何かが回復する様子を表します。

「After being defeated in a battle, one has regained his strength and fights back」とすれば「敗れたあと、また強さを取り戻して反撃に出る」という意味にすることができます。「strength」は強さ、「defeat」は敗北、「fights back」は反撃、です。

まとめ

「捲土重来」は人や物事が再び勢いを取り戻すために、砂ぼこりを起こす風を待っている様子を表す言葉です。待つと言っても、ただ待っているだけではなく、きっとまた大きく砂が舞い上がる様子を期待して、虎視眈々とその瞬間を待っているイメージでしょう。何か上手くいかず、もうダメだと思ったとき「捲土重来」という言葉を思い出せば少し強い気持ちになれるかもしれませんね。