「悠々自適」の意味と使い方とは?類語や反対語と英語も紹介

「悠々自適な暮らし」は憧れの暮らし方ですが、「悠々自適」とはどのような意味の言葉なのでしょうか?この記事では「悠々自適」の意味や使い方、類語や対義語、英語を紹介します。「悠々自適にのんびりと」暮らすことについて理解を深めてみたいと思います。

「悠々自適」の意味とは?

まずはじめに「悠々自適」や「悠々自適に暮らす」などの意味を紹介します。

「悠々自適」の意味は「自分のしたいことをして毎日を過ごすこと」

「悠々自適」(ゆうゆうじてき)とは、会社勤めなどで束縛されずに「自分のしたいことをして毎日を過ごすこと」という意味です。

「悠々」は何ものにも拘束や束縛をされることなく、自然体に行動するという意味があり、「自適」はのびのびとした気持で楽しむことという意味があります。

「悠々」、「自適」とも束縛されずに自然体を楽しむという意味を持つ熟語で、どちらも単独で使うことができます。

「悠々自適に暮らす」とは「自分のしたいことをして暮らすこと」

「悠々自適に暮らす」「悠々自適な生活」というときは、束縛されることなく自分のしたいことをして毎日を自由に暮らす生き方を表します。経済的な豊かさという意味は含まれないため、「年金で悠々自適に暮らす」「月〇円で悠々自適な生活」など、お金がなくても楽しい生活を表現したいときにも使われます。

また、「悠々自適な生活」には、「無駄のないシンプルな生活」「田舎での素朴な暮らし」といったイメージも喚起されるため、不動産や生活雑貨の商品広告などに「悠々自適」の表現が使われることがあります。

「悠々自適な人」とは「自分のしたいことをして暮らしている人」

「悠々自適な人」とは、自分のしたいことをして自由に暮らしている人のことをいいます。束縛されない生活を送っている人のことであり、贅沢な暮らしをしている人のことではありません。

「悠々自適」の使い方

次に「悠々自適」の使い方を紹介します。

「悠々自適にのんびりと暮らす」のイメージは変化している

束縛されないのんびりとした暮らし方の表現として、「悠々自適にのんびりと暮らす」とよく表現されます。以前は定年退職後の生き方の理想的なイメージとして認知されていましたが、昨今は社会情勢や生き方の多様化にともない、そのイメージが変化しているといえます。

近年は、若い年代の人の間で、お金がなくても好きなことだけをして自由に暮らしたいという考え方が一定の支持を得ており、悠々自適にのんびりと暮らすことを目指す若者も増えてきました。

また「悠々自適」には、煩わしい俗事を離れて田舎でのんびりと暮らすという意味合いも含まれるため、「悠々自適にのんびりと暮らす」には、田舎のシンプルな暮らしというイメージも含まれます。

「悠々自適」の否定的な使い方

「悠々自適」は、将来のことを考えずにのんきに暮らしているといった否定的な意味で使われることもあります。「悠々自適な生活でいいですね」などと肯定的な言い方で嫌味として使われます。

「悠々自適」の類語は?

「晴耕雨読」の意味は「悠々自適の生活を送ること」

「晴耕雨読」(せいこううどく)は、晴れた日は畑を耕し、雨が降れば家にいて本を読む生活をたとえて、悠々自適の生活を送ることを表しています。古くは田舎に閑居する文人の生活の様子をいいましたが、昨今は都会から田舎に移住したいと望む人が考える、理想の田舎暮らしの様子だといえます。

「悠悠閑閑」の意味は「落ち着いた様子」

「悠悠閑閑」(ゆうゆうかんかん)とは、落ち着いてのんびりと構える様子です。暮らし方というより、静かに落ちつた様子の人を表すときに使われます。

「極楽とんぼ」の意味は「遊び暮らす人」

「極楽とんぼ」とは、何の心配もなくのんきそうにして遊び暮らす人を批判的に表現する言葉です。自由に暮らす「悠々自適な人」を批判的に使う場合と同じような意味になります。

「安逸をむさぼる」の意味は「のんきに過ごすこと」

「安逸をむさぼる」(あんいつをむさぼる)とは、何もせず、のんきに過ごすことをいいます。「極楽とんぼ」と同じく、遊び暮らす人を批判するときなどに使われます。

「悠々自適」の対義語・反対語は?

「あくせく暮らす」の意味は「休養をとる暇もなく暮らす」

「悠々自適」の反対の意味の四字熟語はありませんが、表現としては「あくせく暮らす」があります。「あくせく暮らす」とは、仕事や雑事にとらわれて休養をとる暇がない暮らしの様子を表します。

「あくせく」とはもともとは細かいことまで自分でやらなければ気が済まないことを意味し、「あくせく働くのはもう嫌だ」などと、自嘲するときにも使われます。

「会社人間」の意味は「会社の仕事が生活のすべての人」

「会社人間」とは、自分の生活よりも会社の仕事を優先させる人や、会社の仕事が生活のすべてで趣味などがない人のことをいいます。高度経済成長の時代に多くみられた生き方で、「企業戦士」などともいい、肯定的な意味も持ちました。昨今の会社人間は「社畜」の造語の登場にみられるように、否定的な意味に捉えられています。いずれにしても、「悠々自適の生活」の反対の生き方であるといえます。

「悠々自適」の英語表現

「悠々自適」の英語表現を紹介します。

「悠々自適」を表す英語表現

  • living a life of leisure with dignity
  • living quietly and comfortably free from worldly cares

「田舎の悠々自適な暮らし」の例文

  • A comfortable life in the country.

「職につかず、悠々自適の生活を送る」の例文

  • Live free from worldly cares without working.

まとめ

「悠々自適」とは、なにものにも縛られず、好きなことをして楽しく暮らすという意味です。一律的な終身雇用の形態が一般的な働き方だった時代には、定年退職後に退職金や年金で生活しながら、好きなことをする理想的な老後の生活をイメージする言葉でしたが、そのようなイメージは過去のものといえるかもしれません。

「悠々自適」は、近年は煩わしいしがらみから逃れてマイペースで暮らすといったイメージに変化している言葉だといえます。