「排他的」の意味と「排他的な人」の性格とは?類語・対義語も解説

「排他的」という言葉は、ネガティブな人間関係や集団の傾向などに一般的に用いられる言葉です。この記事では「排他的」の意味や「排他的な人」「排他的な集団」などについて解説します。あわせて「排他的」の類語・対義語や、英語についても紹介します。

そのほか「排他的な人」などとは違う意味での「排他的」が使われている「排他的経済水域」の意味も紹介しています。

「排他的」の意味

まずはじめに「排他的」の意味と、「排他的」を用いる表現や言葉の意味について紹介します。

「排他的」の意味は「他を退ける傾向」のこと

「排他的」の読み方は「はいたてき」です。自分や仲間以外の人や思想を絶体に受け入れない傾向のことをいいます。「排他的な人」「排他的な集団」「排他的な性格」などと使われます。

「排他的な人」の性格

「排他的な人」「排他的な性格の人」はマイナスのイメージ

「排他的な人」の性格は、組織の中にいても他者の考えや意見を聞こうとしなかったり、退けようとする特徴があります。「排他的な性格の人」といわれることもあります。

社会的な存在である人間は他者との助け合いがなくては生きてゆくことが困難であり、特にビジネスにおいてはあらゆる関係性における他者との共同作業が前提であるため、排他的な人はビジネスを円滑に進める上で不利であるといえます。

「排他的な集団」は日本人にありがちな集団の傾向

ある一定の人間関係ができている集団の中に、あとから入った人が厳しく拒絶されることがあります。特に日本の社会集団には、全体の意見や上位者の考えに従いやすい傾向があり、集団のリーダー的存在の人が排他的な考え方や性格の持ち主だった場合、集団全体が影響されて排他的な集団になることがあります。

また、日本の社会は同調を求める同調圧力が強いともいわれ、排他的な思想のループにはまりやすいともいえます。同調圧力とは、職場などの特定のグループにおいて、暗黙のうちに多数意見に合わせることを強制することを指します。

「排他的」の3つの類語

ネガティブな意味での「排他的」の類語を紹介します。

排他的の類語1「心がせまいこと」を意味する「不寛容」

「不寛容」とは、心がせまく、他人の意見を受け入れなかったり、他人の欠点などを厳しくとがめたりすることをいいます。

現代は「不寛容な社会」になっていると指摘されています。「排他的」は他を退ける表現、不寛容は他を受け入れない表現という違いがあります。

排他的の類語2「入り口を閉ざす様子」を意味する「閉鎖的」

「閉鎖的」とは、自分の殻に閉じこもって本心を明かそうとしなかったり、仲間うちで閉じこもって入り口を閉ざしたりする様子のことです。「閉鎖的な人」や「閉鎖的な組織」などといいます。

他を受け入れないという意味では「排他的」と同じ意味ですが、「閉鎖的」は、殻に閉じこもるがゆえに結果として他を受け入れないという意味で根本的な態度が異なります。

排他的の類語3「仲間外れにする」を意味する「村八分」

「村八分」とは、仲間外れにするという意味です。もともとは、村のおきてを破った人に対して村じゅうの人が、葬式と火事を除いてつきあいをやめることをいいました。

現代では、組織や仲間から特定の人が排斥されたり無視されたりすることをいいます。排他的な集団よりも、より明確に排除の行動をとるときの様子だといえます。

「排他的」の逆の意味をもつ3つの対義語

「排他的」の逆の意味や対義語を紹介します。

排他的の対義語1「他を受け入れる様子」を意味する「寛容的」

「寛容的」とは、他者を厳しくとがめたりせず、いい面を評価して、広く受け入れようとするという意味です。

排他的の対義語2「自由な様子」を意味する「開放的」

「開放的」とは、自由な様子、ありのままで隠し立てをしない様子、という意味です。「来るものは拒まず」というイメージもある言葉で、「排他的」とはまさに反対の言葉です。

排他的の対義語3「摩擦なく交流する様子」を意味する「友好的」

「友好的」とは、相手を友のように尊敬し、摩擦なく交流する様子です。ビジネスにおいては友好的なムードを演出することも大切です。

(付録)「排他的経済水域」の意味

ニュースでよく聞く「排他的経済水域」という言葉があります。「排他的経済水域(EEZ)」とは、国際法である「exclusive economic zone」を日本語に訳した言葉であるため、一見しただけでは意味がわかりにくい用語です。

「排他的経済水域」とは経済の「排他的権利」を有する水域のこと

「排他的経済水域」とは、「他国による経済的な利用を排斥し、自国で独占できる水域」という意味の専門用語です。つまり「他国の経済」を「排他する水域」ということです。

具体的には、水産資源や鉱物資源などの経済的な側面に限り、沿岸国の主権が及ぶ範囲を定めたもので、通行など経済行為に関係がない事柄については主権が及ばないことを定めています。国家領域である領海のようにすべてを自由にはできないが、経済行為については独占できるという排他的権利を有する水域とも説明できます。

国連海洋法条約という国際法により、排他的経済水域は自国領土の沿岸から200カイリの範囲と定められています。そのため、自国領土として小さな島であっても大きな意味を持つことから、北方領土問題や竹島問題、尖閣諸島問題などが起こっています。

「排他的経済水域」には「独占」の意味も

ちなみに、「他国の経済」を「排他する水域」という意味で「排他的経済水域」と説明しましたが、逆にいえば「経済を自国で独占できる水域」という意味となるため、「独占的経済水域」としてイメージした方がわかりやすい言葉かもしれません。

英語「exclusive」には「排他的な」という意味とともに「独占的な」という意味もあります。ここで使われている「排他的」には、先に説明したネガティブな意味合いは含まれていません。

「排他的」の英語表現

「排他的」の英語「exclusive」には複数の意味がある

「排他的経済水域」は「exclusive economic zone」の訳語だと先に紹介しましたが、英語「exclusive」には、「排他的」の他にも「分け合わず独占する」「唯一の」「高級な」など複数の意味があるので注意が必要です。

「排他的な集団」は「exclusive group」、「独占記事」は「exclusive story」となります。

まとめ

「排他的」とは、自分や仲間以外の人や思想を絶体に受け入れない傾向のことで、「排他的な人」「排他的な集団」「排他的な性格」などと使われます。いずれにしても人の性格や人の集合体について「排他的」が使われるときは、平和的でないネガティブな意味として使われます。

専門用語の「排他的経済水域」で使われる「排他」については、ネガティブな意味はなく、一部について独占できる権利という意味の排他的権利のことを指しています。英語「exclusive」の訳語であるため、日本語としてわかりにくい言葉になっているといえます。