「揚げ足取り」の意味とは?語源・類語や職場での対応例も解説

周囲や職場にいませんか?「揚げ足取り」と呼ばれる人。「揚げ足取り」は「揚げ足を取る」「揚げ足を取られる」などのように使われますが、正しい意味や語源を把握してしている人は少ないかもしれません。

ここでは「揚げ足取り」の意味と使い方、「揚げ足を取る人」の対応例、類語と英語表現などをまとめています。参考になると幸いです。



「揚げ足取り」の意味と語源

「揚げ足取り」や「揚げ足を取る」という表現は、一体何が語源となっているのでしょうか?意味や類語、また英語表現とあわせて見ていきます。

「揚げ足取り」の意味は「言葉尻や些細な失敗を取り上げること」

「揚げ足取り」は「人の言葉尻や小さな失敗をいちいち取り上げ、やり込めること」を意味する言葉です。人は誰でも些細な言い間違いや勘違いがあるものですが、それを一つ一つ取り上げて、皮肉交じりに責める行為を指します。

たとえば、文章中での誤字や脱字、スケジュールの思い違い、また仕事でのちょっとしたミスなどを見落とすことなく責め倒し、いちいちつけ込むようなことを意味しています。

ちなみに「揚げ足」を「上げ足」や「挙げ足」と表記することもありますが「揚げ足を取る」の意味では「揚げ足」をつかうことがほとんどです。

「揚げ足取り」の語源は「柔道や相撲の揚げ足」

柔道や相撲などの世界では、相手を倒すために技をかけようとして「足を揚げる」ことがあります。そして、その瞬間を狙って「揚げた足を取る」、つまりスキをついて「相手を倒す」という意味が転じ、「揚げ足を取る」という表現が使われるようになりました。これが語源となります。

「揚げ足取り」の使い方と例文

「揚げ足取り」は日常会話でもよく使われますが、実際は誤用が多い言葉でもあります。使い方で気を付けたい点とあわせて例文を挙げてみましょう。

「揚げ足を取る」「揚げ足を取られる」で使う

「揚げ足取り」は名詞形となりますが、会話でよく使われるのが動詞形の「揚げ足を取る」また「揚げ足を取られる」です。加えて「揚げ足取りになる」や「揚げ足取りと言われる」などのようにも用いられるため、表現の幅が広い慣用句とも言えるでしょう。

「揚げ足取り」と使った例文

「揚げ足取り」を使った例文をいくつか挙げてみます。

  • プレゼンで漢字の読み間違いをし、皆に揚げ足を取られた。
  • 揚げ足取りだと言われないように、些細なミスは多めにみることにした。
  • 取引先に揚げ足を取られる前に、天候による日程変更の連絡を入れておこう。
  • 部下に甘すぎると揚げ足を取られっぱなしだが、チームワークの良さはピカ一だ。

「揚げ足取り」の類語

「揚げ足取り」の類語は「重箱の隅をつつく」「物言い」

「揚げ足取り」と言い換えのできる類語は「重箱の隅をつつく」「物言い」、また「欠点をあげつらう」「租を探す」などになります。

「揚げ足取り」は決してポジティブな状態を表す言葉ではないため、使う相手や状況によっては当たり障りのない適切な表現に言い換えをする必要があるでしょう。

「揚げ足を取る」と「意地悪をする」との違い

「揚げ足を取る」は「相手のちょっとしたミスや言葉尻を見逃さず、つけ込むこと」です。つまり、どちらかと言えば「ちょっとしたことに対し、いちいちうるさい」「相手の弱みや欠点をあえて見つけて指摘する」というニュアンスとなります。

感情的な観点から考えれば、「揚げ足を取られる」方は「意地悪をされている」と思い違いをすることもあるでしょう。しかし、「意地悪をする」は「根性が悪い」という意味で、性格的な部分を含め「原因がないのに相手に不快な思いをさせる」ことを指す言葉です。

似たような二つの表現ですが、「揚げ足を取る」と「意地悪をする」の違いを理解し、意味の意や使い方で混同しないように気を付けましょう。

「揚げ足取り」をどう対処する?職場での3つの対応策

職場に「揚げ足取り」はいませんか?手ごわい「揚げ足取り」をどのように対処すべきなのか、職場における対応策を3つ紹介します。

揚げ足を取る人には「やり返さない」

職場に「プライドが高い人」はいませんか?直属の上司はもちろん、関係会社や取引先の担当者など、厳しい社会でのし上がってきた人は「プライドが高い」ものです。このような人は「揚げ足を取ること」で自分の地位や職場での位置を守っていることがあります。

揚げ足を取られる方は「ネチネチとうるさい」と感じてしいまうかもしれませんが、やり返すように「揚げ足を取る」のはよくありません。できるだけ、相手の「揚げ足」に取り合わず、スルーすることが大切です。

揚げ足を取る人とは「距離を保つ」

どのような環境においても、人間関係を良好に保つためには「相手と適度な距離を保つ」ことが大切です。

まず、仕事で業務のやりとりが絡む職場では、自分に課された「タスク」や「任務」を中心に、目標やゴールをいかに達成するかに心を集中させましょう。そして、相手と気持ちの上での距離感を置き、徐々に相手と関わる時間を減らしていきます。

次第に、揚げ足を取っている方も「この人には通じない」と感じ始め、無意味な行動は少なくなっていくでしょう。

揚げ足を取る人には「とりあえず頷いておく」

日頃の業務で忙しい人は、揚げ足取りに時間を割いている暇はありません。それなら「とりあえず頷いておく」のも効果的な対処法の一つでしょう。揚げ足を取る方は故意にやっているのか、性格的なものなのかはわかりませんが、できるだけ自尊心を傷つけず、相手の満足する言動を返すのがベストです。

会社で仕事をする時間は限られています。時間を無駄にしないようとりあえず頷いておいて、半ば「適当にあしらう」ことも必要と言えるのではないでしょうか?

「揚げ足取り」の英語表現

「揚げ足取り」は英語で「nitpicker」

「揚げ足取り」は英語で「nitpicker(あらさがしをする人)」で、「揚げ足を取る」という動詞形では「nitpick」となります。英語圏では使われる頻度の高い表現で、人の性格や行為を指す言葉として日常的に見聞きする言葉です。

  • He is nitpicking my tiny mistake
    私のほんの些細なミスに彼は揚げ足を取っている。
  • You better stop nitpicking.
    揚げ足を取るのをやめたほうがいいよ。
  • People call me such a nitpicker.
    人々は私を揚げ足取りだと言う。

まとめ

「揚げ足取り」は「人の言葉尻や些細なミスをいちいち取り上げること」で、「揚げ足を取る」「揚げ足を取られる」のように文脈で用いられます。語源は柔道や相撲で「相手を倒すために揚げた足を取る」ことで、「相手をやり込める」「相手につけ込む」などに意味が転じた言葉となります。

職場にいる「揚げ足取り」に、気持ちが滅入っている人はいませんか?おおむね「揚げ足取り」には「寂しがりや」や「自尊心の強い」人が多く、上司に至っては「自分が上であることを主張したい」また「部下をコントロールしたい」というケースがほとんどしょう。

無用なイライラから脱出するためにも、ぜひ「揚げ足取り」の対処法を楽観的に実践してみて下さい。思いのほか、効果があるかもしれません。

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某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。