「コロンブスの卵」の意味とは?由来と使い方を解説【例文付き】

ゴム風船に入った懐かしいアイス「コロンブスの卵」に丸谷才一氏の評論集『コロンブスの卵』など、なにかと見かけることのある「コロンブスの卵」という言葉。

ところでこの「コロンブスの卵」の意味をご存じでしょうか?今回は「コロンブスの卵」の意味や由来、またこの言葉の使い方などを解説します。

「コロンブスの卵」とは

「コロンブスの卵」意味は「初めて行うことは難しいこと」

「コロンブスの卵」とは、「一見、簡単そうに見えるようなことでも、初めて何かをするときは難しいことという意味のたとえ」です。

誰かがやったことのあることはそれを真似ればできることもあるのですが、まだ誰もやってないことを成功させるのは、簡単そうに見えることでも実は難しいということはあるものです。

そのような状態をたとえるときに「コロンブスの卵」が使われます。

「コロンブスの卵」の由来はコロンブスへの中傷から始まる

「コロンブスの卵」の由来は、コロンブスが人々から中傷を受けたことから始まります。

コロンブスは新大陸を発見したことでその功績を讃えられていましたが、ある時、大陸発見など誰でもできるという批判も受けました。

その批判に対してコロンブスが行ったのが、卵を立てることでした。

テーブル上の卵を一つ取って「この卵をテーブルの上に立ててみよ」と人々に言ったのですが誰もできませんでした。

そこでコロンブスは、卵の尻を潰して立てて見せたのです。そして「新大陸の発見もこれと同じことで、西へ船を走らせれば誰でも大陸にぶつかるかもしれないが、それを最初に思いつき実行に移せることが大事だ」という内容のことを語ったと言われています。

この逸話が由来となって、「コロンブスの卵」という言葉が生まれました。

「コロンブスの卵」は戦前の教科書にも紹介

「コロンブスの卵」という言葉が日本で紹介されたのは早く、戦前の1921年発行の「尋常小学国語読本」という国語の教科書の4年生用教材の中で、「コロンブスの卵」という言葉と併せて由来となったコロンブスの逸話も紹介されています。

「コロンブスの卵」の使い方と例文

「コロンブスの卵」の使い方のポイント

「コロンブスの卵」というたとえは、誰もが思いつきそうで思いつかなったような、ちょっとすごい発見と思えるような発想や行いに使われます。

ですから、例えば数学の問題を解いて見せるのにごく当たり前に解いてみせても「コロンブスの卵」とは言いません。人がちょっと驚くような意表をついた解き方をしたときに、「コロンブスの卵」という言葉が使われます。

「コロンブスの卵」を使った例文

  • 「同じ問題をただ見ていたって解けやしないぞ。コロンブスの卵と同じで発想の転換をしてみてはどうだ」
  • 「コロンブスの卵のように回答をわかってしまえば納得するけれど、それを知る前はどうしてそうなったのか思いつかなかった」
  • 「言われてみると簡単明瞭でコロンブスの卵だった」
  • 「結局、原因に対して答えが分かってしまうと、コロンブスの卵なんだよな」

「コロンブスの卵」の英語表現

「コロンブスの卵」は英語で「Columbus’s egg」

「コロンブスの卵」は英語では「Columbus’s egg」です。または「egg of Columbus」と言うことができます。

「コロンブスの卵」の意味を英訳した場合

「Columbus’s egg」をそのまま英訳するのではなく、その意味から英訳することもできます。

例えば「一度やったことは簡単なこと」という意味を次のように訳します。

“thing that looks easy once it has been done”

このように説明しても、和訳にしたとには「コロンブスの卵」と訳すことができます。

また「コロンブスの卵」の意味である「一見易しそうに見える」を「to look deceptively easy」と訳しても、和訳にしたときに「コロンブスの卵」をあてることができるでしょう。

例文:
“This question looks deceptively easy.”
「この問題は一見簡単そうに見える」=「この問題はコロンブスの卵だ」

(付録)コロンブスとは

コロンブスとは白人として初めてアメリカ海域に到達した航海士

ところでこの「コロンブスの卵」のコロンブスですが、英語名は「クリストファー・コロンブス」(1451-1506)という名のジェノバ出身のイタリア人で、後にポルトガルに渡った航海士でした。

1492年スペイン政府の援助を受けて、新世界探訪の航海を始めたのを皮切りに、計3回にわたる航海を行いました。

最初の航海では一番最初に上陸したのが、西インド諸島のバハマ諸島にある「サンサルバトル島」、それに続いてキューバなどの南アメリカ沿岸を到達したものの、コロンブス本人はそれがインドの一部だと信じたまま生涯を閉じました。

まとめ

「コロンブスの卵」は「一見簡単そうに見えることでも初めて行うことは難しい」という意味のたとえです。でも卵の尻を潰して立てたというエピソードにずるいなと思いつつも、人の意表をついた柔軟な発想だったからこそ「コロンブスの卵」という言葉が残ったのでしょう。