相手に感謝の気持ちを表す「お陰様で」という言葉。「正しい使い方が分からない」や「目上の人へも使えるのか?」という疑問を持っていませんか?「お陰様で」の使い方を知りたい方に向けて、意味や使い方、類語を例文つきで紹介します。
「お陰様で」とは?
「お陰様で」の意味は”感謝の気持ちを表す言葉”
「お陰様で」の意味は、“感謝の気持ちを表す言葉”です。「お陰」とは”他人から授かった利益や、受けた恩恵”を意味しており、お世話になった相手にお礼をするシーンで使用されます。
また、直接的にお世話になった場合でなくても、「わざわざ気にかけてくれていること」に対して「お陰様で」を使用します。例えば、「息子さんの受験はどうでしたか?」という文章。
上記の例文に対し、「お陰様で、無事合格することができました」という返答をした場合、受験に関して直接何かをしてもらったわけではないのですが、気にかけてくれたことに対する感謝を表していることになります。
漢字表記が堅苦しい場合は「おかげさまで」
「お陰様で」を書き言葉で使用すると、場合によっては堅苦しく感じられます。相手に配慮し、体裁よく文章をまとめたい場合は「おかげさまで」や「おかげ様で」と平仮名を使用して表記しましょう。
「お陰様で」の「陰」の部分を「蔭」と表記することもありますが、常用漢字か常用漢字でないかの違いであるため、言葉のもつ意味は同じです。ビジネス文書や新聞などの公用文は常用漢字を使用する必要があるため、「お陰様で」を使用しましょう。
「お陰様で」の使い方とは?
使い方によっては嫌味になるため注意!
感謝を表す言葉である「お陰様で」ですが、使い方を間違えると嫌味となるため注意してください。例えば、「お陰様で体調を崩しております」という文章。上記の例文だと、「あなたのせいで、体調を崩してしまった」という意味になり、失礼な文章であることが分かります。
ネガティブな内容やマイナスな出来事には「お陰様で」を使用せずに、感謝を表すシーンで使用してください。
「お陰様で」は敬語表現、ビジネスでは目上の人にも使える
「お陰様で」は丁寧な敬語表現であるため、上司や取引先の担当者など、目上の相手に使用できます。例えば、「無事に企画が通りました」という文章の場合、「お陰様で、無事に企画が通りました」の方が、感謝の気持ちが伝わる文章といえます。
体調を問われた状況で使う「お陰様で元気」
相手から体調を問われた状況で使えるのが、「お陰様で元気」という言葉です。体調が回復したことに対し、直接何かをしてもらった場合でなくても、「気を遣ってくれてありがとう」という意味を込めて使用します。
身の回りに感謝をする「おかげさまの心」
自分の身の回りの人や物に感謝する気持ちを「おかげさまの心」と言います。ビジネスシーンだけでなく、日常生活でも常に相手や周りの環境に感謝をすることで、人間関係をスムーズにすることに繋がります。
メールや年賀状などの書き言葉でも使える
「お陰様で」はメールや年賀状などの書き言葉としても使用されます。例えば年賀状で使用する場合、「お陰様で家族そろって、無事に新年を迎えることができました」などの使い方をします。
書き言葉として使用するときは、体裁をよくするために状況によって「おかげさまで」を使用しましょう。
「お陰様で」を使った例文とは?
「お陰様で楽しく」を使った例文
「お陰様で」の使い方の1つが「お陰様で楽しく」です。例えば、「お陰様で楽しく過ごしています」という例文。上記の例文は、その人に直接何かをしてもらった場合でなくても、「気にかけてくれてありがとう」という意味で使用されます。
「おかげさまの精神」を使った例文
「周りの人や環境に感謝をする心」が「おかげさまの精神」です。例えば、「毎日おかげさまの精神を忘れずに生活している」という例文。上記の文章は「毎日周りに感謝する心を忘れずに生活している」という意味になります。
「お陰様で」の類語とは?
丁寧な表現の「お陰をもちまして」
「お陰様で」の類語には「お陰をもちまして」が当てはまります。意味としては「お陰様で」と同じで感謝の気持ちを表すシーンで使われますが、「お陰をもちまして」の方が丁寧な表現です。
例えば、「皆様のお陰をもちまして、クライアント様に企画を受け入れていただきました」などの使い方をします。
「お陰様で」の英語表現とは?
「お陰様で」は英語で”It’s all thanks to you”
「お陰様で」を英語表現にすると“It’s all thanks to you”になります。日本語に訳すと「全てあなたのお陰です」という意味になり、感謝の気持ちを表しています。例えば、「It’s all thanks to you that we have happy」という文章。上記の例文だと「私たちが幸せなのは全てあなたのお陰です」となります。
まとめ
「お陰様で」とは「感謝の気持ち」を表す言葉です。お世話になった相手に使用されますが、直接何かをしてもらった場合でなくても、気にかけてくれていることに対して使われます。感謝を表す言葉ですが、ネガティブな内容に対して使用すると、嫌味と捉われるため注意してください。状況によっては類語の「お陰をもちまして」に置き換えて使用しましょう。