「にやける」の誤用に注意!正しい意味と使い方・類語を解説

「にやける」という表現を使うことがありますが、普段どのような意味で使っていますか?顔の筋肉が緩んで「ニヤニヤする」という意味で使うことが多いと思いますが、これは誤った使い方です。

早速「にやける」の意味を中心に使い方と例文、類語と対義語、また英語と中国表現についてまとめました。



「にやける」の正しい意味とは?

最初に「にやける」の意味を解説します。「にやにやする」と意味の違いはあるのでしょうか?

「にやける」の漢字表記は「若気る」

「にやける」は名詞の「にやけ(若気)」が動詞化した表現です。通常「にやける」はひらがなで書くことがほとんどですが漢字表記では「若気る(にやける)」となります。

「若気」は鎌倉時下代から室町時代にかけて、男性の色気を売る若者衆の呼び名として使われていました。以前は「にゃけ」また「にゃける」と発音が濁っていましたが、後に「にやける」という言い回しに形が変化したと言われています。

「にやける」の意味は「男性がなよなよとした態度をとること」

「にやける」の正しい意味は「男性がなよなよとした態度をとること」です。「にやけ(若気(にやけ)」の語源からも理解できるように、「にやけ」は男性が持つ色気や弱弱しく振る舞う仕草という意味から転じた言葉となります。

男性が武事を忘れ、婦女子のように化粧をしたり、文学や遊芸に没頭することを意味しますが、女性のような物腰で色っぽくなまめかしい態度をとることが「にやける」なのです。

「にやける」は「薄笑いをする」という意味ではない

「にやける」は最も誤用の多い言葉の一つだとされていますが、文化庁の調べでは「にやける」を「薄笑いをする」と誤って解釈している人が、全体の75%を超えているという結果が出ています。

普段の会話の中で頻繁に使われる表現「にやける」は「ニヤッと薄笑いを浮かべる」という意味ではありません。

「にやける」と「にやにやする」の違い

「にやける」と「にやにやする」は一見すると同じような意味合いに聞こえますが、この二つの表現は意味が異なります。

「にやにやする」は「声を発さずに、意味深に薄笑いを浮かべること」です。相手に対し、やや子馬鹿にしたような、意味ありげな微笑みをすることで、相手にこの人は何を考えているのだろう?」と思わせてしまうのが「にやにやする」の正しい意味となります。

「にやける」の使い方と例文

それでは「にやける」の使い方と例文についてみてみましょう。

「にやける」は女性に対して使わない?

前述した通り「にやける」と「にやにやする」の意味を混同してしまっている場合、「にやける」を女性に対しても使ってしまうこともあると思います。

一般的な会話ではなかなか誤りに気付かず、通り過ごしてしましがちですが、「にやける」を厳粛に正しい意味で考えると、「にやける」を女性に対して使うのは適切ではないと言えます。

つまり、顔の筋肉が緩んで「にやにやする」は男性にも女性にも使える言葉ですが、なまめかしくなよなよとするという意味の「にやける」は基本的には男性を対象とした言い回しとなるということになります。

「にやけた男」「にやけた奴」のように使う

「にやける」は文章や会話の中で「にやけた男」「にやけた奴」また「にやけた輩」などというように使われます。どの表現も男性を対象とした言い回しとなり、「洒落気のある色気づいた男性」や「なよっとした男性」を示す表現となります。

「にやけた男」や「にやけた奴」などの表現は決して悪い意味ではありませんが、相手を尊重するというよりは、むしろ皮肉ったニュアンスが強い表現だと言えます。

「にやける男」の心理は「しなやかでありたい」「好色でありたい」?

「にやける」は男性がなまめかしい態度を示すことですが、心理的には「しなやかでありたい」「好色でありたい」という思いが秘められていると考えられます。

一方、「にやにやする男」の心理は複雑でしょう。たとえば「相手が好きなタイプである」「下心が表情に出ている」、また「心中に企みがある」「相手と駆け引きをしている」などが挙げられます。

ぜひ「にやける男」と「にやにやする男」の意味の違いを理解して、正しく使うようにして下さい。

「にやける」の類語と対義語は?

それでは「にやける」の類語と対義語についてみてみます。「にやける」という表現が文脈にしっくりとこない場合は類語と言い換えをしてみましょう。

「にやける」の類語は「ふにゃふにゃした」「洒落っ気のある」

「にやける」の正しい意味「男性がなよなよとすること」や「婦女子のようにお洒落をする」での類語表現は「ふにゃふにゃした」「物腰が柔らかい」、また「洒落っ気のある」「こじゃれた」などが挙げらるでしょう。

「にやける」の対義語は「男くさい」「男男しげ」

一方、対義語にあたる言葉と考えられるのは「男らしい」や「男男しげ」、また「雄雄しく」などです。もちろん正式な類語とは言えませんが、「なよなよしていないこと」を表すす言葉としてはこれらの表現が適切でしょう。

「にやける」を外国語で表現すると?

最後に「にやける」を英語と中国語で表現してみましょう。

「にやける」の英語は「supple」「be gentle」

にやけるの英語表現は「しなやかになる」や「柔軟になる」という意味の「supple」や、「優しい」「物腰が柔らかい」という意味の「be gentle」などを使うのがベストです。英語で表現する時は「gay(ゲイ)」など、相手を軽蔑したり差別するような表現は避けましょう。

「にやける」の中国語は「男人带女人相」

中国語で「にやける」は「婦女子のようにお洒落をしたり、なよなよする」という意味の「男人带女人相」が最も適切な表現となります。

まとめ

「にやける」は誤用の多い言葉の一つで、正しい意味は「男性が弱弱しく、なよなよとすること」となります。女性に対しては使われることはあまりないため、「にやけた男」や「にやけた奴」などのように、男性の態度や仕草を表す言葉として理解しておくようにしましょう。

言葉を使う相手によっては「にやける」を好意的に受け止めない場合があります。「にやける」を使う時は、相手や状況を確認してから使うようにして下さい。

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。