フリマアプリやネットオークションなどの利用者の間では「商品を同梱して発送します」のような文例をよく見かけますが、ここで使われている「同梱」とは詳しくはどのような意味なのでしょうか。
そこで今回は「同梱」の意味や英語表現のほかに、「同梱」を使った正しい表現、また「同梱」の類語に「同封」との違いも詳しく解説します。
「同梱」の意味とは?
「同梱」の意味は”複数のものを一つの包みに入れること”
「同梱」の意味は、“複数のものを一つの包みに入れること”です。読み方は「どうこん」です。
一緒に入れられる物と物との関係に問わず、いくつかのものを一つの包みに入れることを「同梱」と言います。つまり複数のものとは、それぞれが独立していて全く関係のないこともあれば、本体があってその本体と付属品の場合もあります。
ちなみに同梱の「梱」という字は訓読にすると「こうり」と読みます。竹や柳で編んで作られた荷物を入れの「行李」(こうり)のことで、この「梱」という一字に「包装した荷物」という意味があります。
「同梱」の使い方と例文とは?
名詞にも動詞にもなる「同梱」
「同梱」の基本的な使い方は名詞としての用法です。
ですが同時に、「同梱」の後に「する」をつけて「同梱する」のようにして動詞として使うこともできる言葉です。
書き言葉として使われる「同梱」
「同梱」とは固い語感のある言葉なので、話し言葉の中で使われるよりも、書き言葉として使われる方が一般的です。
企業から送られてきた小包の内容の詳細説明に「同梱の付属品」や「同梱の保証書」などのように書かれていることがあるでしょう。
「同梱」を使った例文
「同梱」を使った文例のなかでも、よく使われる表現を紹介します。
- 「同梱してください」
「同梱する」の連用形に「ください」を添えて、相手に丁寧に頼むときに使われる表現です。
- 「同梱していただけますか」
フリマアプリやオークションの取引で、同梱を依頼するときに使われる便利な表現です。
- 「同梱不可」/「同梱発送はできません」
同梱して発送することができない場合の返答として「同梱不可」としたり、丁寧な言い回しとして「同梱発送はできません」のような表現を使います。
- 「同梱品」
「同梱品」とは「同梱されているもの」のことです。
注文した品物が届けられたときの最初の説明として、「同梱品が揃っているかどうかお確かめください」といった説明文を見かけることがあるかと思います。
このように一つの包みに複数のものが入っている場合に総称として「同梱品」を使います。
「同梱」の類語と「同封」との違いとは?
同梱の類語は「まとめ発送」や「同封」
- 「まとめ発送」
ひとつの包みにいくつかのものをまとめて郵送または宅配する場合に使われる表現です。
「まとめて発送する」を略した言い方で、ネットショッピングなどでよく見かける表現です。
- 「同封」
「封書の中に手紙とは別の他のものを入れること」という意味です。
「同梱」と「同封」の違いは封書よりも大きいかどうか
「同梱」の類語のひとつである「同封」(どうふう)は「手紙の入った封筒に、ほかのものも一緒に入れること」という意味です。一方「同梱」とは「複数のものを一緒に入れること」という意味です。
「同封」と「同梱」のどちらも「一つの入れ物に複数のものを入れる」という意味では同じです。
しかし「同封」の場合には、その入れ物が「封書」であり、「同梱」は封書よりも大きく、小包などの箱になります。
封書にほかのものを入れるときには「封書」、箱のときは「同梱」というように覚えておくといいでしょう。
「同梱」の英語表現とは?
英語の口語訳は「bundle」
「同梱」は口語訳ですが英語では「bundle」になります。「ひとかたまり」や「包み」という意味で、商品を同梱して送ってほしい場合などに「bundle」を使います。
「商品を同梱して送ってください」
「同梱する」には”be included”も使う
また「同梱する」という意味では「be included」もよく使われます。「この包みの中には○○のものが同梱されています」といった意味の文章に用いられます。
「説明書は商品の包みの中に同梱されています」
まとめ
「同梱」とは「一つの荷物に複数のものを入れること」です。似た言葉である「同封」は「封書に複数のものを入れること」という意味であり、入れ物が封書なら「同封」、箱なら「同梱」のように正しく使い分けましょう。
(「同梱」の動詞的使い方)「AとBを小包に同梱する」