「ご愛顧」の意味とは?読み方から使い方、類語まで例文つきで解説

「日頃のご愛顧誠にありがとうございます」という文章は、企業間でのやり取りや挨拶などでよく見聞きすると思います。この「ご愛顧(御愛顧)」には、どのような意味が込められているのでしょうか?今回は「ご愛顧」の意味と使い方、また例文と類語を紹介して行きます。

「ご愛顧」の意味・読み方・使い方

「ご愛顧」の読み方と意味

「ご愛顧」は目を掛ける、気に掛ける、贔屓にするという意味です。「ご愛顧」は愛して顧みると書き、「ごあいこ」と読みます。一般的には「愛顧」に「御」をつけた敬語として「ご愛顧」と表現し、気に掛けて貰う側が使う言葉です。

「ご愛顧」という言葉は気に掛けて貰っているという意味なので、「ご愛顧」だけでは気に掛けて貰っている状態を表しているだけです。そのため感情を表す言葉と組み合わせて、感謝の意味を表す文章として使います。

気持ちを表現するときに使う「ご愛顧」

「日頃のご愛顧、誠にありがとうございます」であれば、「日頃から気に掛けてくださって、本当にありがとうございます」という感謝を表す文章として使うことができます。「気に掛けて貰ってありがたい」という気持ちを表す言葉を選ぶのが適切だと覚えておくと良いでしょう。

「ご愛顧をする」「いつもご愛顧しています」など、自分の方から相手を贔屓する、気に掛けているという意味での使い方はできませんので注意が必要です。

ビジネスシーンで使う「ご愛顧」

「ご愛顧」は、主にビジネスシーンで使われる言葉です。主に取引先やお客様への文書やメールを出す際の書き言葉として使います。

また、新しいサービスのプレゼンテーションや、新作発表会など、お客様や取引先を相手として開催される会などにおいての挨拶の冒頭や、締めの挨拶として日頃の感謝を伝える言葉としても使うことが可能です。

「ご愛顧」を使った例文

年賀状での「ご愛顧」の例文

  • 旧年中は格別のご愛顧を賜り誠にありがとうございました 本年も何卒宜しくお願い申し上げます
  • 旧年中は格別のご厚情に預かり厚く御礼申し上げます 今年も変わらぬご愛顧の程宜しくお願い致します
  • 旧年中のご愛顧に感謝申し上げます 本年も一層のご発展を心よりお祈り申し上げます

暑中見舞い、ダイレクトメール等で「ご愛顧」を使った例文

  • 盛夏の候 皆様ご健勝のこととお喜び申し上げます 平素より格別のご愛顧を頂き誠にありがとうございます
  • 皆様の日頃のご愛顧に感謝の意味を込めまして、下記の通り大感謝セールを行う運びとなりました
  • 皆様方には平素よりのご愛顧誠にありがとうございます さてこの度〜

口頭で「ご愛顧」を使った例文

  • 本日はお集まりいただき誠にありがとうございます 皆様方におかれましては日頃より弊社をご愛顧賜り厚く御礼申し上げます
  • 皆様の日頃のご愛顧誠にありがとうございます 本日は感謝の気持ちを込めましてささやかな宴を催したいと存じます
  • 本日はご参加いただき誠にありがとうございました 今後とも変わらぬご愛顧を頂きますよう宜しくお願い申し上げます

「ご愛顧」と間違いやすい「ご愛好」に注意

「ご愛好」の意味

「ご愛顧」と間違いやすい言葉として「ご愛好」が上がる事があります。「ご愛顧」が気に掛けてもらう、ご贔屓をいただくという意味に対して、「ご愛好」は愛して好むという意味で物や事柄に対して使う言葉です。読み方やニュアンスが似ているという理由から混同している方が多いようですが、意味を基準に考えると全く違う内容の言葉となります。

「愛好」の例文

  • 僕は登山愛好家です
  • ご当地ワイン愛好会の会長を務めております
  • 私は美術を愛好しております

「ご愛顧」の類語・例文

ビジネス以外では「ご愛顧」の類語を使う

「ご愛顧」はビジネスシーンにおいて使うことのできる言葉ですが、ビジネス以外やプライベートではあまり使う機会の少ない言葉です。とても贔屓にしてもらったり、気に掛けてくださった方や、お世話になった方などに感謝の気持ちを伝えたい時には、「ご愛顧」の類語を活用しましょう。

「ご愛顧」と同義として使える例文

  • 日頃より多大なるご高配を頂き誠にありがとうございます
  • 日頃よりご贔屓に預かり、誠にありがとうございます
  • 今後ともご指導、ご支援を宜しくお願い申し上げます
  • 日頃よりお目をかけて頂き心より感謝申し上げます
  • 今後とも変わらぬお引き立ての程宜しくお願い致します

まとめ

「ご愛顧」の意味と使い方を見てまいりました。ビジネスにおいて利益をいただく側として取引先やお客様に対して、感謝の気持ちを込めた言葉として使われています。また「ご愛顧」の前後の言葉の言い回しを使い分ければ、冒頭の挨拶としても、締めの挨拶としてもどちらにも使う事ができます。

ビジネスマンとして取引先やお客様を大切にする事は第一の備えるべき要素です。また取引先やお客様を大切にするために日頃の感謝の気持ちを上手く伝えて、良好な関係性をキープしていくのは必須のスキルです。「ご愛顧」を使いこなして、感謝の気持ちを上手く伝える事のできるワンランク上のビジネスマンを目指しましょう。