「かすがい」の意味とは?使い方や英語に「子はかすがい」も解説

子供のいる夫婦でその夫婦仲がいいと「子はかすがいだね」なんて言うことがありますが、ここで使われている「かすがい」とはなんのことでしょうか。

そこで今回は「かすがい」の意味から漢字の書き方にその種類について解説します。また「子はかすがい」などのかすがいを使ったことわざや慣用句に、英語表現も説明します。

「かすがい」とは?意味や種類を解説

意味は「コの字型の釘」と「人と人を繋ぐもの」

「かすがい」とは「釘の両端を折ったコの字型の大きな釘」です。「かすがい」は木材で建物や家具などを建てる時には使われる釘の一つで、木材の合わせをつなぎとめるのに使います。

ちょうど文具のホッチキスと同じ形状ですが、木材を止めるために使われる釘ですので、ホッチキスよりむずっと大きく太くなり、金づちで打ち付けます。

木と木をつなぎとめる役割のある「かすがい」が転じて、「人と人の間をつなぎとめるもの」という意味でも使われます。

「かすがい」は漢字で「鎹」と書く

「かすがい」は漢字で「鎹」と書きます。

金偏(かねへん)に「送る」という字の旧字を合わせています。

現在、日本で使われている漢字には、中国から輸入された漢字と日本で作られた漢字である国字がありますが、「鎹」は国字です。

国字の特徴として国字のほとんどに音読みがないことですが、「鎹」も例外ではなく音読みがありません。

「かすがい」の種類は意外と多い

大工仕事に用いられる「鎹」は、二つの木材を直交か直線的につなぐときに使われるコの字型の釘です。

その種類は多く「普通かすがい」「平かすがい」「手違いかすがい」「目かすがい」があり、それぞれ異なる長さや幅のかすがいがあり、用途によって使い分けられます。

建具には3センチほどの小さなものから、住宅などの大きな建物には18センチ以上のかすがいが使われます。

ただかすがいを使ってしっかりと材料を固定するのは簡単ではなく、職人の熟練の技が必要です。また現在の建築基準ではかすがいのみを使って資材を補強する方法は耐震性の理由から認められていません。

「かすがい」を使ったことわざ・慣用句

工具の一つとしてではなく、人と人のつながりという意味で「かすがい」は、ことわざや慣用句でよく使われています。そこで「かすがい」を使ったことわざと慣用句を見ていきましょう。

「子はかすがい」とは「夫婦仲がよくなること」

ことわざ「子はかすがい」の意味は、「子供に対する愛情が潤滑油となって、夫婦の間がよくなり、夫婦のきずなも強くなること」です。

子供への愛情が夫婦仲にもいい影響を与えて夫婦仲がよくなることがあります。またその一方で、子供がいても「子はかすがい」にならず、夫婦仲がこじれて離婚をする夫婦もいます。

「子はかすがい」ということわざは、一概に正しいとは言えないのが現在の夫婦仲の状況のようです。

例文:
「あの夫婦は喧嘩ばかりしていても離婚はしないよ。子はかすがいというからね」
「子はかすがいというように、夫婦仲がこじれた時こそ子供の存在がありがたい」
「子はかすがいといっても、あの子じゃ親も大変だよ」

「豆腐にかすがい」とは「効き目がないこと」

「豆腐にかすがい」とは、柔らかい豆腐に鎹を打ち付けても効果がないことから「なんの手ごたえもない」「効き目がない」という意味のことわざです。

「豆腐にかすがい」の類語には、「暖簾に腕押し」や「糠に釘」「石に灸」などいくつものことわざがあります。

「かすがい事案」とは「二つとも成功させようという考え」

「かすがい事案」(かすがいじあん)は「かすがい」と「事案」という言葉を連結させた名詞で、「二つのことをどちらも成就しようとする考え」という意味です。

「かすがい分別」とも言います。

例文:
「抜け目なくかすがい事案を試みた」

「閂鎹(かんぬきかすがい)」とは?

「閂鎹」は戸を閉ざす金具

古い家屋の門扉や蔵の扉には、鍵として「閂」(かんぬき)が取り付けられていました。

「閂」は左右の扉の裏か表面に、両扉にまたがるようにして通される横木のことです。

その「閂」を支えるための金具を「閂鎹」(かんぬきかすがい)といいます。箱のように見える金物で、その中を閂が通ります。

「かすがい」の英語表現

英語で「かすがい」は「clamp」

「かすがい」は英語で「clamp」または「cramp」です。

ただ「クランプ」というとカタカナ語にもなっていますが、英語圏の人は「clamp」でイメージするものは「鎹」ではなく、組み立て作業中に木材などを挟んで固定するための工具です。

「clamp」は鎹の意味で使われることがあまりないことから、使うときには補足説明が必要でしょう。

「子はかすがい」の英訳

「子はかすがい」を英語で言うと、次のようになります。

  • “Children are a bond between their parents.”
    直訳「子供が親の間を結びつけ訳である」⇒「子はかすがい」
  • “Children are said to bring their parents together.”
    直訳「子供は親を結び付けていると言われている」⇒「子はかすがい」

まとめ

「かすがい」とは「建材を固定するためのコの字型をした大釘」ですが、人と人を結びつけるたとえとしても使われます。「子はかすがい」ということわざは有名で、子供は夫婦仲をつなぎとめるものだという意味です。