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「鉄は熱いうちに打て」の意味と使い方!類語と英語・中国語も紹介

「鉄は熱いうちに打て」は、ビジネスでもプライベートでも使う機会も多いことわざ。日頃から「鉄は熱いうちに打て」を座右の銘として心に刻み、実行している方もいらっしゃることでしょう。今回は「鉄は熱いうちに打て」の詳しい意味と使い方を紹介します。また類語と対義語、英語・中国語での表現もお伝えします。

ことわざ「鉄は熱いうちに打て」の意味や由来とは?

「鉄は熱いうちに打て」の意味は”物事を行うのは、熱意があるうちに行うのがよい”

「鉄は熱いうちに打て」の意味は、“熱意があるうちに行うのがよい”です。何事にもタイミングが重要であること、熱意が冷めないうちにするのがよいことを表しています。

「鉄は熱いうちに打て」にはもう1つ意味があり、“若いうちに物事を習得するのがよい”です。思考が柔軟で物事を吸収しやすい若いうちが、何かを学んだり習得したりするのによいタイミングであることを表しています。

「鉄は熱いうちに打て」は鉄の性質に由来

「鉄は熱いうちに打て」の意味は、鉄という物質の性質に由来しています。

硬くて曲げることのできない鉄も、約1500℃の高温で熱すると柔らかくなり、打って形を変え加工することができます。しかし、鉄はすぐに冷える性質も持っているため、冷めて固まらないうちに打つのが肝心です。

つまり「鉄は熱いうちに打て」のことわざは、鉄は熱いうちが打つべきタイミングであることを例えとした、「物事はタイミングが肝心である」ことを表す言葉となります。

「鉄は熱いうちに打て」の使い方と例文とは?

「今がやるべきタイミングだ」と後押しする言葉として使う

「鉄は熱いうちに打て」の言葉は、物事に取り組もうとしているときや取り組むことをためらっているときなど、「今がやるべきタイミングである」と背中を後押しする言葉として使います。

「鉄は熱いうちに打て」を使った例文

「鉄は熱いうちに打て」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 鉄は熱いうちに打てとは言うが、若い間は貧乏で働くことに精一杯で新しいことに取り組む余裕が全くなかった。
  • 聞くところによると彼女は友人の結婚式に出席してから、結婚したい気持ちが高まっているらしい。鉄は熱いうちに打てと言うように、気持ちが高まった今がプロポーズするチャンスかもしれないよ。
  • 仕事も恋も、どんな物事であってもタイミングが肝心だ。鉄は熱いうちに打ってこそ、迷っている暇はない。

「鉄は熱いうちに打て」の類語・類義語とは?

類語「矯めるなら若木のうち」は同じ意味を持つ

「矯めるなら若木のうち」(ためるならわかぎのうち)は、「鉄は熱いうちに打て」の「物事を習得するのは若いうちがよい」と同じ意味を持っています。

成長すると固くなり曲げづらくなる木の枝も、若木のうちであれば、曲げたり伸ばしたりの「矯め」を容易に行うことができることを例えとしています。

四字熟語「奇貨可居」は”絶好のタイミングを逃すな”の意味

「奇貨可居」(きかかい)という言葉を初めて聞く方もいるかもしれませんが、「鉄は熱いうちに打て」の類語となります。「奇貨」とは「珍しいもの」、「居」とは「たくわえる」の意味をそれぞれ持っています。「珍しいものは手元に置いておき、価値が上がったタイミングで売る」ということを例えにした、「絶好のタイミングは逃さず活用しないといけない」の意味を持つ言葉です。

その他の「鉄は熱いうちに打て」の類語・類義語

思い立ったら吉日(おもいたったらきちじつ)の意味

「何かをしようと思った時は日を選ばずすぐに行動するのがよい」の意味を持ちます。「何かをしようと思ったとき」は、「鉄は熱いうちに打て」の「熱意があるタイミング」と同じであると言えます。

好機逸すべからず(こうきいっすべからず)の意味

「好機逸すべからず」は「よいタイミングを逃してはいけない」の意味を持つ、「鉄は熱いうちに打て」の類語です。「鉄は熱いうちに打て」とは「若いとき」「熱意のあるうち」など具体的ではなく、「よいタイミングに」としている点が異なります。

「鉄は熱いうちに打て」の対義語とは?

「鉄は熱いうちに打て」の対義語は”果報は寝て待て”

「果報は寝て待て」(かほうはねてまて)とは、「人の力では運をどうすることもできない、時期が来るのを待っているのがよい」の意味を持ちます。「鉄は熱いうちに打て」がよいタイミングに「自ら動く」意味合いであるのに対して、よい時期が来るのを「待つ」と言う反対の意味合いを持った対義語ということが言えます。

「待てば回路の日和あり」も”よいタイミングを待つ”の意味

「辛抱して待ち続けるといつかチャンスが巡ってくる」の意味を持ちます。「果報は寝て待て」と同じように「待つ」ことを意味する、「鉄は熱いうちに打て」の反対語となります。

「鉄は熱いうちに打て」の英語と中国語表現とは?

「鉄は熱いうちに打て」は英語で”Strike while the iron is hot.”

英語で「鉄は熱いうちに打て」を表現する場合は、“Strike while the iron is hot.”を使うのが適しています。直訳は「鉄(iron)は熱いうちに打て(strike)」となり、日本語のことわざと同じ意味となります。

その他の「鉄は熱いうちに打て」の英語表現

「Strike while the iron is hot.」以外にも、「鉄は熱いうちに打て」を表す英語表現があります。いずれも「タイミングが重要」の意味を持っています。

  • There is no time like the present(今が絶好のチャンスである)
  • Make hay while the sun shines.(太陽が出ている間に干し草をつくれ)
  • When fortune smiles, embrace her.(幸運が微笑んだとき抱きしめろ)

「鉄は熱いうちに打て」は中国語で”趁热打铁”

「鉄は熱いうちに打て」の中国語での表現は“趁热打铁”となります。日本語のことわざと同じ「物事の習得には若いうちがよい」「物事はタイミングが肝心で熱意があるうちがよい」の意味を持っています。

まとめ

「鉄は熱いうちに打て」は2つの意味を持つことわざ。「物事を習得するには柔軟性のある若いうちがよい」と、「物事はタイミングが肝心で熱意があるうちに行動するのがよい」の意味をそれぞれ持っています。

焦りは禁物ですが、動かない限り何事も進むことはありません。今この瞬間やってみたいと思っていることがあれば「鉄は熱いうちに打て」を座右の銘に、早速チャレンジしてみるのはいかがでしょうか?